日印協会について

日印協会のあゆみ

 日印協会は1903(明治36)年に大隈重信侯爵、長岡護美子爵、渋沢栄一翁によって組織され、日印両国民の親善を図る傍ら、インド事情の調査・日本文化と経済事情の紹介等を行った。3人の創設者は、第1代から第3代の日印協会の会長を務めた。

 大正年代から昭和の初期にかけては経済活動に重点を置き、カルカッタに日本商品館の経営や、列車バザー等でインド各地に日本商品を紹介等、日印貿易の発展に貢献、昭和14年5月には財団法人として認定された。戦後は大戦中にインド独立運動に協力したとして連合軍から協会活動を禁止されたが、「日印経済協会」の名の下に1947年に英国から独立したインドと経済復興が課題の日本との経済関係の緊密化に協力、1952年には、日銀総裁一万田尚登が会長に就任して再び「(財)日印協会」の名に戻り、事業範囲を文化面にも拡大した。

 1977年には櫻内義雄(後に衆議院議長)が会長に就任し、大統領・首相・政府要人・各地の印日協会会長とも会見して日印関係についての意見を交換、昭和57年にも外務大臣兼日印協会会長として訪印し、インド側首脳と日印間の交流を協議した。インドの重要な政・財界人の来日の度に歓迎と懇談の会合を催し、その他インド事情の講演会・映画会・舞踊の会・絵画展・写真展等を開催した。

 2002年12月、森喜朗(元総理大臣)が会長に就任した。森会長は首相在任当時、インドの核実験により冷え込んでいた日印関係の修復やIT分野における協力の布石を打ち、バジパイ印首相と共に「21世紀のグローバルパートナーシップ」宣言により新たな両国関係を樹立した。2003年11月には、会長として協会創立100周年を祝う記念行事を日印の政治・経済・文化の各界の関係者を集め執り行った。

 2007年6月、拡大を続ける日印関係の発展に対応し、内外から期待される協会活動の強化を実現すべく、森会長の下に初めて理事長職を設けた。初代理事長には元駐印大使(1998年~2002年)・駐仏大使(2002年~2006年)の平林 博が就任し、内外への積極的な活動を開始した。

 2010年11月からは内閣府による認定を受けて、公益財団法人日印協会と衣替えした。

 2022年6月には齋木昭隆元駐印大使が新たに理事長に就任し、内外への積極的な活動を行っている。
 2023年1月には亡き安倍晋三会長を引き継ぎ、菅義偉元総理が会長に就任している。

 当協会の月刊誌『月刊インド』は100余年間継続して発行されてきたが、2009年からは、季刊誌『現代インド・フォーラム』をホームページ上に掲載している。
 また、インド要人への歓迎会や講演会、さらに各種文化行事の開催及び後援、青少年交流の促進・支援等を行っている。

 協会図書室には英・邦文のインド関連図書2,000余冊や貴重な写真があり、資料として閲覧可能(会員には貸出しも可)、一般にも公開(平日午前10時半から午後3時半まで)している。

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