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新型コロナウイルス感染症拡大下におけるヨガ

インド大使館から頂いた、国際ヨガの日2020のお祝いを表すために、 サンジェイ・クマール・ヴァルマ 駐日インド大使に書いた ペン記事をご紹介します。

2020年6月21日掲載


新型コロナウイルス感染症拡大下におけるヨガ

1. 私達は今、100年に一度の困難の時代を生きています。この困難は私達を試し、破壊し、私達を構築しますが、この困難が私達の生命と生活を痛烈に破壊した後のみに行われます。この破壊の後において、一つだけ残っているものがあります。それは、信念を持って生き延びようとする人間の本能です。試練の時にあっても、伝統的な知恵は常に私たちを助けてきました。車輪が発明された遠い昔から、私達がここまで生き抜いてこられたのは、伝統的な知啓のおかげであったのだと感じています。

2. さて、車輪は安定した軸を中心に回転します。車軸は車輪の動きを制御し、好ましいペースと勢いをもたらします。同様に、人間の体内にも繊細な調和が存在します。新型コロナウイルス感染症の拡大は、世界中の経済や社会に大きな影響を与えました。同時に、世界中に悲観的な考え方を広め、個人レベルで孤独感を感じる人々が増加しました。各国政府は、新型コロナウイルス感染症の影響を緩和するため、最善を尽くしていますが、私達の多くは情報が十分でなかったり、または大量の情報の中から正しい情報を取り出す方法が分からず、不安な時間を過ごしています。

3. こんな時代にこそヨガが有用です。ヨガの実践においては、肉体的な効用と精神的な健康が密接な関係にあります。ヨガは、心身に破壊的な影響をもたらすストレスの管理に効果的です。ストレスは、腰痛や首痛、睡眠障害、頭痛、薬物乱用や集中力の欠如等、様々な形で顕出します。ヨガは、心身や免疫、意識の強化や、心と体の調和、柔軟性・筋力の強化、呼吸の改善、活力とバイタリティ、新陳代謝バランスの維持、体重管理、健全な心肺機能、運動能力の向上やケガ防止などを目指しています。ヨガの実践者の中には、不安を感じたり、抑うつ状態になる人は少なく、また、心的外傷後ストレス障害の症状が少ないことを示す実証研究があります。

4.    ヨガの実践を通して、自己規律と自己管理のための内なる力を得ることができます。この二つは人生において、楽観的な方向性と気持ちを持つための「マントラ」です。ポジティブなエネルギーは人々と自然と共感するためには不可欠です。ヨガは、体と心の摩擦を減らすことによって、美しい調和を築きます。母なる自然に心を開かせ、素の自分になり、自分自身の感情により素直になります。ヨガは身体的、精神的な問題を改善することで、成長、発展、平和を世界にもたらしています。

5.  ヨガとアーユルヴェーダの融合は苦しみと病気の根源を抹消します。ヨガとアーユルヴェーダはアーサナ(ポーズ・姿勢)やハーブ・植物の次元を超え、深海のごとく生のあるゆる秘密を隠しています。二つを上手に融合すれば世界を究極のサティヤム(真実)、シヴァム(神性)スンダラム(美)に導くことができます。日本は伝統的にホリスティックな健康観をもっており、これはヨガにも欠かせない考え方です。在日インド大使館はバーチャル・トレーニングセッションを通してヨガのメッセージを送り続けることにコミットしています。ヴィヴェーカナンダ文化センターの受講生数が伸びているのも、弊館が実施しているバーチャルヨガレッスンが人気を増している証拠です。 

6.        皆さまの安全と健康に考慮し、今年は制限された形あるいはバーチャルな形で国際ヨガの日を祝います。しかし、共通のメッセージは閉ざされた空間の中でも今の状況を乗り越えて行くことです。日本の様々なヨガ機関が来る第6回国際ヨガの日をバーチャルで祝うことを大変嬉しく思います。国際ヨガの日に向けて皆さまにお慶び申し上げます。 

サンジェイ・クマール・ヴァルマ

駐日インド大使


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PDF文書 Yoga in time of COVID-19 Pandemic
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