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第二次モディ内閣主要閣僚と評価

2019年6月3日掲載 NEW!


 5月30日に改めて首相再任の宣誓式を挙げたモディ首相は、主要閣僚(閣内大臣24名、独立権限を有する閣外大臣9名、閣内大臣の下について特命事項を担当する閣外大臣24名)計57名を任命し、彼らも同日宣誓した。
 女性大臣は、閣内大臣3名、独立権限を有する閣外大臣は0、閣内大臣の下にある閣外大臣は3名、計6名である。 
 閣僚リストは、末尾の通り。
 インドのマスコミ報道から得られた主要閣僚に関するコメントに筆者の簡単なコメントを付してご紹介する。

1. 特に重要な閣内大臣
・モディ首相 原子力・宇宙・その他重要政策については兼任して直轄する
・Amit Shah 内務大臣 (BJP総裁、モディ首相に次ぐ重鎮)
・Nirmala Sitharaman 財務大臣(前国防大臣、元商工大臣として日本との関係も深い。BJP入党10年だが、要職を歴任。女性)
・Rajnath Singh 国防大臣(前内務大臣、元UP州首相)
・Subramanyam Jaishankar 外務大臣 (前外務次官、元駐中国、米国大使。在日大使館公使の経験あり。夫人は日本人)→新内閣の目玉。駐中国大使および駐米大使としての活躍や考え方の近似性によりモディ首相が抜擢とのマスコミ評価。筆者が親しいAjit Doval 国家安全保障補佐官(首相補佐官)とともにインドの外交安保を支える支柱。
(以上4閣僚が最重要閣僚で、首相府とともに大統領官邸前に位置する重要官庁である。)

2.そのほかの主要閣内大臣
・Piyush Goyal鉄道大臣兼商工大臣(前鉄道大臣。公認会計士。今回は商工大臣を兼ムンバイ・アーメダバード間の新幹線計画を発足させた。商工大臣も、日本との関係が深い重職。)
・Nitin Gadkari 道路交通大臣(前道路・海運・ガンジス河担当大臣)
・Ramesh Pokhriyal 人的資源大臣(前ウッタラカンド州首相)
・Narendra Singh Tomar農業・農村開発、兼鉱山・議会大臣(前農業・農村開発大臣)
・Hardeep Singh Puri都市問題、兼民間航空大臣
・Darmendra Pradhan石油・天然ガス・鉄鋼大臣(留任)
・Prakash Javadekar環境・森林・気候変動大臣、兼情報・放送大臣(前人的資源大臣)
・Gijiraj Singh畜産・酪農・漁業大臣
・Kiren Rijiju 青少年・スポ―ツ大臣 
・Smriti Irani 繊維大臣兼女性・子供担当(前繊維大臣。元ミスインディア候補、女優。)
・Mukhtar Abbas Naqui少数民族大臣(本人はBJPでも珍しいイスラム教徒の閣僚)
・Harsimra Kaur Badal (パンジャブ州の政治家家系、女性、シーク教徒)
・Harsh Vardhan厚生・家庭福祉大臣 (医師、日本も協力したポリオ撲滅キャンペーンの
立役者)
・Ravi Shankar Prasad法務大臣、兼通信・エレクトロニクス・IT大臣(弁護士。前法務・
通信IT大臣)

3.内閣の規模
(1)2014年6月第一次モディ内閣では、Minimum Government, Maximum Governance(最小の政府による最大の統治)とのキャッチフレースを発して、閣内大臣24人、独立権限を持つ閣外大臣10人、閣内大臣のもとにある閣外大臣(我が国の副大臣に相当)12人、インドの内閣としては小ぶり(?)な計46人で発足。
しかし、2019年2月の下院解散時(閣僚退任時)には、それぞれ25人、11人、34人、計70人と増えていた。
今次内閣の発足時は、24人、9人、24人、計57人となっている。

(2)インドの内閣は大きく、閣僚の数も多い。
従って、閣議は閣内大臣のみが出席する。
これは国の大きさ、地域的・宗教的多様性や政党の数の多さなどが関係しているが、閣僚の中にはわが国で言えば各省庁の局長や外局の長並みの権限しか持たない閣僚が多い。例えば、上記の閣内大臣のうち、商工大臣、石油大臣、繊維大臣は我が国では経済産業貿易大臣一人が所掌している。同じく、鉄道大臣、道路交通大臣、航空大臣、海運大臣、上記にはないが観光大臣は、わが国ではすべて国土交通大臣が一人で所掌している。
モディ首相は、Minimum Governmentを企図しているが、わが国(第4次安倍内閣は総理を除いて19名)に比べれば閣僚数ははるかに多い。第一次モディ内閣の解散時よりは閣僚数が少ないが、今回の総選挙でBJPが圧勝したため、功労に報いる必要性もあって第一次内閣発足時よりは増やしたものと推測される。

4.BJPの古くからの有力政治家であるSushma Swaraji 前外務大臣(女性)とArun Jaitley前財務大臣は体調不良により閣外へ。後者は若い時代から将来性を買われたBJPの重鎮であったが腎臓移植を受けたことなどにより、入閣を辞退した赴き。


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PDF文書 第二次モディ内閣閣僚リスト
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