日印関係最新情報

月間インド・ニュース(2016年6月分)

2016年7月13日掲載


Ⅰ. 内政
【連邦政府/連邦議会における内閣改造】
6月3日
*3日、BJP関係者は、タイムス・オブ・インディア紙に対し、BJPがアンナ・ドラビダ進歩連盟(AIADMK)との閣外協力を模索しており、今月ジャヤラリタ・タミル・ナド州首相がデリーを訪問し、モディ首相と協議すると語った。
【ウッタル・プラデシュ(UP)州におけるカルト集団と警察との衝突】
6月3日
*リジジュ内務担当閣外大臣は、UP州マトゥーラでカルト集団と警察の間で衝突が起き、20人以上の死者が出た事件について、報告書の提出を求めるとともに、同州政府が治安を維持できていないことを批判。同カルト集団は、チャンドラ・ボースを崇拝しており、国有の土地に無許可で住み込んでいたため、警察から強制的に退去させられることになった。
【連邦政府/連邦議会:上院議会】
6月11日
*任期満了に伴う上院議員選挙(57議席)が、15州議会で実施され、BJPは4議席増、コングレス党は5議席減となった。
【デリー準州議会議員法】
6月13日
*ムカジー大統領は、デリー準州議会が可決した「デリー準州議会議員(資格剥奪の除外)法2015(Delhi Member of Legislative Assembly (Removal of Disqualification)2015)」の認証を留保した。
【デリー準州大臣の辞職】
6月13日
*ライ交通相は、健康上の理由により辞職した。後任として、サティヤンダル・ジャイン保健相が交通相を兼任することが発表された。
【教育のサフラン化】
6月19日
*カテリア人的資源開発担当閣外大臣は、ラクナウ大学で講演し、「我々が教育のサフラン化(Saffronisation)を進めているかと聞かれたら、答えはイエスである。なんであれ国家に良いことは確実に進めている」と述べた。
【全印草の根会議派(ATIC)動向】
6月18日
*ママタ・バナジーAITC党首は、党の会議で、「我々はAITCの根っこをデリーに広げていくべきだ」と述べ、2019年連邦下院総選挙で、連邦に政権を樹立する意思を表明した。
【2011年国勢調査】
6月28日
*インド政府は、2011年国勢調査に基づく、インド国民の平均初婚年齢を発表した。右発表によれば、男性は23.5歳、女性19.2歳で、男女とも2001年の国勢調査(男性22.6歳、女性18.2歳)より上昇した。
【連邦政府職員の給与増】
6月29日
*モディ政権は、閣議で、連邦政府職員の給与を全体で23.5%増加することを決定した。
【モンスーン国会】
6月30日
*内閣議会委員会(CCPA)は、本年度のモンスーン国会日程を、7月18日から8月12日までの期間とすることを提案した。右内容は、閣議後に開かれたCCPAの後で、ナイドゥ議会相より、メディアに対して発表された。さらに、ナイドゥ議会相は、モンスーン国会の審議は、26日間のうち20日間になると述べた。

Ⅱ. 経済
【GST法案】
6月14日
*ジャイトリー財務相は、コルカタで、全州の財務担当州大臣を集め、GST法案に関する会議を開催した。会議後、ジャイトリー財務相は、記者に対し、「タミル・ナド以外の州はGSTを支持している」と述べた。また、GSTの税率上限を法案に明記するという、コングレス党の要求については、却下することで全員の合意が得られたと語った。
【RBI総裁の退任表明】
6月18日
*インド準備銀行(RBI)ラグラム・ラジャン総裁が、本年9月の任期満了後の退任を表明。
【生計費都市ランキング】
6月23日
*米国マーサー社の発表した2016年世界生計費調査・都市ランキングによれば、ムンバイがインド国内で最も生活費の高い都市となった。同ランキングにおいてムンバイは世界第82位であり、シアトル(83位)、フランクフルト(88位)、キャンベラ(98位)、ベルリン(100位)、イスタンブール(101位)より上位に位置づけられている。他方、デリーは同130位に、チェンナイは同158位(ベンガルールは同180位、コルカタは同194位)となった。(エコノミック・タイムズ紙)
【アジアインフラ投資銀行(年次総会におけるインド財務大臣のスピーチ)】
6月26日
*インド財務省は、アジアインフラ投資銀行(AIIB)第1回年次総務会に出席したジャイトリー財務大臣の発言要旨をプレスリリースとして公表。これによれば、同大臣は、インドは、巨額のインフラ投資需要を抱えており、都市開発(スマートシティを含む)、エネルギー、都市交通、鉄道、内陸水運、上水道の分野で、AIIB融資のために2~30億ドル規模の複数の事業を用意していると述べた。更に、同大臣は、この潜在的に大きなポートフォリオに有効に対応し、事業開発、モニタリング、実施の手続きを加速させるため、AIIBニューデリー地域事務所を設立することを支持した。
【クダンクラム原子力発電所第2号基の稼働予定】
6月30日
*原子力規制委員会(Automic Energy Regulatory Board; AERB)は、クダンクラム原子力発電所2号基の稼働開始に関し、最終安全確認の精査を終了し最終承認を与えた。同基は2008年に稼働開始予定であったが、諸々の事情により稼働が遅れており、今般、ようやく最終承認に至った。クダンクラム1号基は、2011年の最終承認後に原発反対派住民の強い反発があり、本年4月に発電が実現するまでにかなりの時間を要した。2号基は今後、燃料の充填作業を行い臨界状態に達すれば発電が開始される予定で、クダンクラム原発としては1号基と合わせ計1,126MWが発電可能となる。(ヒンドゥ紙)

Ⅲ. 外交
【インド・モロッコ関係】
6月1日
*インド外務省発表および各種報道によれば、アンサリ副大統領は、モロッコを訪問した。モロッコの首都ラバトでは、モハメッド6世国王に拝謁するとともに、ベンキラン首相と会談を行った。また、インド・モロッコ商工会議所の開所式を行い、ベンキラン首相とともに出席した。
【インド・チュニジア関係】
6月3日
*インド外務省発表および各種報道によれば、アンサリ副大統領は、同行したアヒール化学・肥料副大臣とともに、首都チュニスにて、エセブシ大統領及びエシード首相と会談し、経済協力の分野等について議論した。同副大統領はまた、チュニジア国会議員と交流した他、チュニジア戦略問題研究所で講演した。
【インド・アフガニスタン関係】
6月4日
*インド外務省発表および各種報道によれば、モディ首相はアフガニスタンを訪問し、ガーニ大統領とともに、アフガニスタン西部のヘラート県において、総工費3億ドルとされるアフガニスタン・インド友好ダム(サルマ・ダム)の開所式に出席した。このダムは、昨年12月にインドの協力に基づいて建設された新国会議事堂に引き続き、インドがアフガニスタンの復興と発展に協力していくことの証として、「アフガニスタン・インド友好ダム」と命名された。
【インド・カタール関係】
6月5日
*各種報道によれば、モディ首相はカタールの首都ドーハを初公式訪問し、タミーム首長及びアブドッラー首相と会談した。印カタール共同声明が発表された他、7つの合意文書が署名された。また、モディ首相はインド人コミュニティが運営している医療キャンプを視察し、500名の労働者と食事を共にした。インド首相としては8年ぶりの訪問となった。
【インド・スイス関係】
6月6日
*各種報道によれば、モディ首相はスイスのジュネーブを訪問し、シュナイダー・アマン大統領と会談した。モディ首相は、インドのNSG加盟に対するスイスの理解と支持に謝意を表明したほか、「ブラック・マネー」の脅威に対抗し、租税回避に対処することで合意した。
【インド・米国関係】
6月7日
*インド外務省およびホワイトハウス発表によれば、モディ首相は米国のワシントンDCを訪問した。モディ首相は、オバマ大統領、カーター国防長官らと会談したほか、米上下両院合同会議で演説を行った。印米共同声明及び3つのファクトシート(①気候変動、クリーン・エネルギー、エネルギー安全保障及び環境における共同の改善、②サイバー関係のための枠組、③経済協力及び人的関係)が発表された。
【インド・メキシコ関係】
6月8日
*インド外務省発表および各種報道によれば、モディ首相はメキシコを訪問し、ペニャ・ニエト大統領と会談した。モディ首相は、インドのNSG加盟に対するメキシコの支持に謝意を表明した。
【インド・ガーナ関係】
6月12日
*インド外務省発表によれば、ムカジー大統領は、議員団およびビジネス・リーダ-とともにガーナのアクラを訪問した。マハマ大統領と会談したほか、印ガーナ共同声明が発表された他、両国間で、文化交流プログラムの更新、外交・公用旅券保持者の査証免除に関する協定、共同委員会設立に関する覚書、及び印外務省Foreign Service Institute及びガーナ外務・地域統合省の間の覚書が署名された。また、ムカジー大統領は、ガーナ大学にてビジネス・フォーラムを開催したほか、インド文化関係評議会のガンジー像の建立式、インド・ガーナ・コフィ・アナン・センターへの286万UDドルの供与式に出席した。
【インド・コートジボワール関係】
6月14日
*インド外務省発表によれば、ムカジー大統領はコートジボワールを初めて公式訪問した。これは、二国間の外交関係が樹立して以来の初のハイレベル訪問となった。ムカジー大統領は、アラサン・ウワタラ大統領と会談したほか、国家勲章を授与された。また、インド人コミュニティとの懇談も行った。
【インド・ナミビア関係】
6月15日
*インド外務省発表によれば、ムカジー大統領はナミビアを国賓として訪問した。ムカジー大統領は、ガインゴブ大統領、ヌヨマ初代大統領、ポハンバ前大統領と会談した。また、ナミビア議会で国会演説を行ったほか、インド・ナミビア・ビジネス・イベントやナミビア科学技術大学でも講演を行った。

Ⅳ. 日印関係
【日米印共同訓練
6月10日
*海上幕僚監部発表および各種報道によれば、6月10日(金)~6月17日(金)の間、佐世保から沖縄東方海域において、海上自衛隊の戦術技量向上、および参加国各海軍との協力強化の促進を目的とした、共同訓練「マラバール2016」が実施された。海上自衛隊からは、護衛艦「ひゅうが」、救難飛行艇 US-2、哨戒機 P-3C、哨戒機 P-1が参加し、対潜戦 、対水上戦、対空戦、捜索・救難訓練等の訓練が行われた。昨年末の日印首脳会談において、日本の定期的なマラバール参加が合意されたことから、今回の訓練以降、自衛隊は毎回マラバールに参加することになる。この点につき、中谷防衛大臣は記者会見において「太平洋とインド洋、広い海域の安全を確保するという意味におきましては、日米印が、安全保障や防衛分野で協力していく、また、訓練をしていくことは、非常に大きな意義がある」旨述べている。
【日米印局長級協議】
6月21日
*外務省発表によれば、21日、東京において、日米印局長級協議第8回会合が開催された。日本側は石兼公博外務省総合外交政策局長、インド側は、ラワット外務省東アジア局長、米国側はダニエル・ラッセル国務次官補(アジア大洋州担当)が参加し、参加国の関係省庁の局長級が出席した。同会議では、海上安全保障や地域情勢につき意見交換を行うとともに、人道支援・復興救済や、地域の連結性の向上に関する協力の推進など、日米印三か国による、具体的協力等について議論した。また、この協議を通じた三か国の協力を進めることが、共通の価値と利益を促進するとともに、インド太平洋地域の平和と安定に資するとの見解で一致した。さらに、三か国は、具体的な三か国協力の一つとして、今月開催された日米印共同訓練「マラバール」の開催を歓迎した。