インド国会において19日に行われた大統領選挙において、前財務大臣で国民会議派の古くからの重鎮プラナブ・ムカジー氏(76歳)が当選した。インドの上院が、22日に正式に発表した。ムカジー新大統領は、ベンガル出身で、国民会議派においては現在まで残った古手の重鎮である。
大統領選挙は、国会議員及び州議会議員による間接選挙で選出される。従って、事前にほぼ決定しているようなものである。任期は5年である。対抗馬は、北東インドのメガラヤ州出身のP.A.サングマ下院議員(元下院議長)であった。
インドの大統領は、国家元首であるが、通常は国家統一の象徴として儀礼的な役割を果たす。政治の実権は、国民の直接選挙で選出される最大与党から下院において選ばれる首相と内閣にある。現在は、国民会議派のマンモハン・シン首相である。
通常であれば、最大与党の党首であるソニア・ガンジー国民会議派党首が首相になるところではあるが、同夫人が元イタリア人であることなどの理由によって、同夫人は自らは党首にとどまり、国政は経済通であり人格識見豊かなシン首相に委ねるという、「総総分離」体制をとっている。
大統領は通常であれば儀礼的な存在であるが、元首および軍の最高司令官としての権威と威信はあり、また、州が異常事態に陥った場合には直接これを統治する権限がある。大統領は、自らが任命する(実際は内務大臣が任命)知事(Governor)を通じて、各州の直接選挙で選ばれる州首相(Chief Minister)以下の州政府ににらみを利かせている。
なお、インドの政界やマスコミにおいては、ムカジー氏の大統領への格上げは、とかく保守的であり改革路線にブレーキをかけてきた同氏をマンモハン・シン首相が棚上げしたかったこと、また、ソニア・ガンジー党首は、長男のラフール・ガンジー氏が将来首相になるにあたって対抗馬となりうるムカジー氏を除いておきたかったこと、などの憶測が行われている。
大統領選挙は、国会議員及び州議会議員による間接選挙で選出される。従って、事前にほぼ決定しているようなものである。任期は5年である。対抗馬は、北東インドのメガラヤ州出身のP.A.サングマ下院議員(元下院議長)であった。
インドの大統領は、国家元首であるが、通常は国家統一の象徴として儀礼的な役割を果たす。政治の実権は、国民の直接選挙で選出される最大与党から下院において選ばれる首相と内閣にある。現在は、国民会議派のマンモハン・シン首相である。
通常であれば、最大与党の党首であるソニア・ガンジー国民会議派党首が首相になるところではあるが、同夫人が元イタリア人であることなどの理由によって、同夫人は自らは党首にとどまり、国政は経済通であり人格識見豊かなシン首相に委ねるという、「総総分離」体制をとっている。
大統領は通常であれば儀礼的な存在であるが、元首および軍の最高司令官としての権威と威信はあり、また、州が異常事態に陥った場合には直接これを統治する権限がある。大統領は、自らが任命する(実際は内務大臣が任命)知事(Governor)を通じて、各州の直接選挙で選ばれる州首相(Chief Minister)以下の州政府ににらみを利かせている。
なお、インドの政界やマスコミにおいては、ムカジー氏の大統領への格上げは、とかく保守的であり改革路線にブレーキをかけてきた同氏をマンモハン・シン首相が棚上げしたかったこと、また、ソニア・ガンジー党首は、長男のラフール・ガンジー氏が将来首相になるにあたって対抗馬となりうるムカジー氏を除いておきたかったこと、などの憶測が行われている。