日印関係最新情報

月間インド・ニュース(2015年1月分)

2015年2月9日掲載


Ⅰ. 内政
1月1日
*1日、インド内閣府、首相府及び計画委員会のプレスリリースによれば、インド政府は、計画委員会の後継組織として、インド政策委員会(NITI Aayog)の創設につき閣議決定した。
1月12日
*12日、インド選挙管理委員会は、デリー準州議会選挙(全70議席)の投票は2月7日に実施される旨発表した。開票は、2月10日に行われる予定。
1月22日
*22日付タイムズ・オブ・インディア(TOI)紙他は、予算国会の日程につき概要以下のとおり報じている。
 2月23日~3月20日 会期前半
 2月23日 大統領による演説
 2月24日~25日 大統領演説に対する感謝動議に関する審議
 2月26日 鉄道予算提出
 2月27日 エコノミック・サーベイ提出
 2月28日 一般予算提出
 3月21日~4月19日 休会
 4月20日~5月8日 会期後半
1月28日
*28日、内閣任命委員会事務局は、スジャータ・シン外務次官の任期終了とジャイシャンカル駐米インド大使の新外務次官任命を発表した。

Ⅱ. 経済
1月8日
*7日付ヒンドゥスタン・タイムズ紙は、インドにおいて、中等教育段階における中退率の高さに対応するために生徒の就職を手助けすることを目指す取組が進んでいることについて報じている。インド国内において、最近、中退者が非正規労働に吸収されることが多いことから、分野別技能委員会の証明書や職業教育コースを履修させることで正規労働の機会を確実に得られることを目指す取組が行われている。
1月9日
*9日付TOI紙他は、8日及び9日にコルカタで開催された西ベンガル州政府投資誘致サミットにつき報じている。1日目の会合では、ジャイトリー連邦政府財務相とバナジー西ベンガル州首相が、政治的立場の違いを越え、西ベンガル州及びインドの経済発展に協力する姿勢を表明。同サミットには、同州の企業トップを中心に多くの経済人が参加した他、日本、米国や英国等の約20カ国からも経済人が参加。一方、インドの大企業の多くは欠席した。バナジー州首相によれば、2日間のサミット開催中に、計2.43兆ルピーの西ベンガル州に対する投資が表明された。
1月22日
*22日付TOI紙は、同日、モディ首相は、不均衡な男女の出生率に対処するため、女児の出産及び教育を奨励する「女児救済・女児教育スキーム」(Beti Bachao, Beti Padhao)及び「女児繁栄スキーム」(Sukanya Samridhi Yojna)を開始した旨報じている。ハリヤナ州で行われた開始式には、モディ首相の他、ガンディー女性・児童育成相やイラニ人的資源開発相等が出席した。モディ首相は、開始式における演説で、21世紀のインドにおいて女児の堕胎が横行している現状に鑑み、現在の男女比の不均衡が続いた場合の影響を考え、女児の堕胎をやめ、女子にも教育を受けさせるべきであると主張した。

Ⅲ. 外交
1月8~9日
*各紙報道によれば、8~9日、在外インド人大会がグジャラート州において開催され、約4,000人の海外居住インド人が参加。ガイアナ大統領が主賓として出席した他、南ア外相、モーリシャス副総理が出席し、モディ首相と会談を行った。
1月11~13日
*各紙報道によれば、11日~13日、グジャラート州において、第7回バイブラント・グジャラート(投資誘致を目的とした同州主催イベント)が大々的に実施され、モディ首相が挨拶を行った。
*モディ首相は、10日~11日、本件行事に参加した以下の各国要人と個別に会談した。
 潘基文国連事務総長、ケリー米国務長官、高木経産省副大臣、キム世銀総裁、トブゲー・ブータン首相、マケドニア首相、ポーランド副首相、英貿易・投資相、カナダ市民権・移民相、豪貿易・投資相、シンガポール第2貿易産業相、イスラエル農業相、イラン大統領顧問、ロシアの州知事
1月17日~19日
*インド政府発表によれば、17~19日にかけてサマラウィーラ・スリランカ新外相が、就任早々、初の外遊先としてインドを訪問。18日、同外相は、スワラージ外相との会談にて、インドを最初の訪問先に選んだことは、新政権のインド重視の現れであると述べた。
*19日、モディ首相は、サマラウィーラ外相に対し、スリランカ大統領選挙(8日)が成功裏に実施され、シリセーナ大統領が勝利したことを賞賛し、スリランカとのパートナーシップを維持していく旨述べた。モディ首相は、シリセーナ新大統領がインド訪問の招待を受け入れたことに感謝し、早期訪問を楽しみにしていると述べ、スリランカ訪問の招待も受け入れた。
1月19日~23日
*各紙報道によれば、ミャンマー副大統領が、アンサリ副大統領の招待でインドを訪問。
1月21日
*各紙報道によれば、21日、ショイグ露国防相がパリカル国防相との間で軍事技術協力に関する政府間委員会を実施するためインドを訪問。
1月25日~27日
*政府発表によれば、オバマ大統領は、25日~27日、米大統領としては初となるインドの共和国記念日行事の主賓として、インドを訪問。
*25日、モディ首相は、訪印したオバマ大統領と首脳会談を行い、共同声明「共有された取り組み: 皆のための進歩」、印米デリー友好宣言、及びアジア太平洋・インド洋地域のための共同戦略ビジョンを発表した。

Ⅳ. 日印関係
1月9~13日
*経産省発表によれば、高木経済産業副大臣は、9~13日まで、インドを訪問し、グジャラート州にてバイブラント・グジャラート(上記参照)に出席し、モディ首相や州政府関係者と会談を行った。また、アンドラ・プラデシュ州において、ナイドゥ州首相との会談のほか、同州政府、シンガポール政府と新州都開発に向け協議した。
1月16~18日
*外務省発表によれば、16日、インドを訪問中の岸田外務大臣は、モディ首相を表敬した。モディ首相から、安倍総理との個人的な信頼関係は自分にとっての宝、対印投資促進に向けた安倍総理の尽力を評価、今回の訪問を通じ先般の自分の訪日時に話し合われた内容が具体化されることを期待する旨の発言があった。
*17日、インドを訪問した岸田外務大臣は、スワラージ外相との間で第8回日印外相間戦略対話を実施した。同対話では、北東州の開発を含む地域連結性強化やインフラ分野での協力、原子力協力、その他の二国間関係全般、国際場裡での協力、戦略的な地域協力、地域情勢等,意見交換を行った。また、同日、岸田大臣は、世界問題評議会において、「インド太平洋時代のための特別パートナーシップ」と題する政策スピーチを行った。