1.内政
【内閣改造】
9月3日
モディ政権の内閣改造に伴い、新たな閣僚・閣外相の宣誓式が行われた。
メモ:新閣僚・閣外大臣の顔ぶれ
1.新閣僚
(1)ニルマラ・シタラマン国防大臣(商工大臣(専管)から所掌替え、閣内入り)
(2)ピユーシュ・ゴヤル鉄道大臣(電力大臣(専管)から所掌替え。石炭大臣も引き続き所掌)
(3)スレーシュ・プラブー商工大臣(鉄道大臣から所掌替え)
(4)ダルメンドラ・プラダン石油・天然ガス大臣兼技能開発・起業促進大臣(石油・天然ガス担当大臣(専管)からの閣内入り、所掌追加)
(5)ムクタル・アッバス・ナクビ少数者大臣(少数者担当大臣(専管)からの閣内入り)
2.新閣外大臣(専管)
(1)ラージ・クマール・シン電力担当兼新エネルギー・再生可能エネルギー担当大臣
(2)ハルディープ・シン・プリ住宅・都市問題担当大臣
(3)アルフォンス・カンナンタナム観光担当兼電子・IT担当大臣
3.新閣外大臣(その他)
(1)シヴ・プラタープ・シュクラ財務担当閣外大臣
(2)アシュウィニ・クマール・チョベイ保健・家庭福祉担当閣外大臣
(3)ヴィレンドラ・クマール女性・児童育成担当兼少数者担当閣外大臣
(4)アナントクマール・ヘグデ技能開発・起業促進担当閣外大臣
(5)ガジェンドラ・シン・シェカーワト農業・農民福祉担当閣外大臣
(6)サッティヤ・パル・シン人的資源開発担当兼水資源・河川開発・ガンジス川再生担当閣外大臣
【連邦政府・連邦議会】
9月21日
シン内相は、全国人権委員会主催セミナーにおいて、「難民認定を受けるには適正な手続をとる必要があるが、彼ら(ロヒンギャ)はいずれもその手続をとっていない」、「不法移民と難民を混同すべきでない。いかなる主権国家も不法移民に対応している。この問題は国家の安全にも関係している」等述べ、ロヒンギャは、不法な移民であり、難民ではないとの認識を示した。
9月30日
コヴィンド大統領は、下記の通り5名の州知事と1名の準州知事を指名した。
・B.Dミシュラ・アルナチャル・プラデシュ(AR)州知事
・サティヤ・パル・マリク・ビハール州(BR)知事
・バンワリラール・プロヒト・タミル・ナド(TN)州知事
・ジャグディーシュ・ムキー・アッサム(AS)州知事
・ガンガー・プラサード・メガラヤ(ML)州知事
・ディヴェンドラ・クマール・ジョシ・アンダマン・ニコバル諸島(AN)準州知事
【地域政党・地域情勢】
(ウッタル・プラデーシュ(UP)州)
9月8日
アディティヤナートUP州首相は、同州議会上院選挙において無競争で当選した。また、マウルヤ副州首相、シャルマ副州首相等も同様に当選した。
(ジャンム・カシミール(JK)州)
9月16日-17日
マンモハン・シン元首相率いるコングレス党のハイレベル・ポリシー・グループが、カシミール問題に関する協議のためJK州を訪問し、オマル・アブドゥッラーJK民族評議会党首等と面会した。
(タミル・ナードゥ(TN)州)
9月25日
TN州政府は、ジャヤラリタ前州首相の死亡に関する調査委員会を設置することを発表した。
2.経済
【ハイテク都市ランキング】
9月10日
世界経済フォーラムは豪調査会社によって行われた世界のハイテク都市ランキングにて、世界85都市のなかでベンガルールが19位にランクインしたと発表。ベンガルールは、深セン、ベルリン、香港、コペンハーゲン、バルセロナ、ワシントンDC等の大都市よりも上位にランクインしている。
【スブラマニアン主席経済顧問の任期】
9月23日
ジャイトリー財務大臣はインド政府が、アルヴィンド・スブラマニアン主席経済顧問(Chief Economic Advisor:CEA)の任期を1年延長し、2018年10月16日までとすると発言した。
【農村地域等の電化に係る新たな支援策】
9月25日
モディ首相は、農村地域等の電化に係る新たな支援策を発表。モディ首相は、インドの電気を望む全ての家庭への電力供給を保証する新たなスキームを開始した。事業規模は1,632億ルピー(うち予算支援(Gross Budgetary Support)は1,232億ルピー)であり、農村向けは1,403億ルピー、都市部向けは229億ルピーとなっている。
3.外交
【BRICS首脳会合】
9月3日-5日
モディ首相は訪中し、厦門で開催された第9回BRICS首脳会合に出席した。また、同会合のサイドラインで、モディ首相は、習近平国家主席、プーチン・ロシア大統領、テメル・ブラジル大統領及びエルシーシ・エジプト大統領と会談した。
【印・ミャンマー関係】
9月5日-7日
モディ首相はミャンマーを訪問し、首都ネーピードーでティン・チョウ・ミャンマー大統領を表敬したほか、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問と代表団レベル協議を行った後、合意文書の署名及び印ミャンマー共同声明が発出された。また、モディ首相はヤンゴンを訪問し、インド人コミュニティに対してスピーチを行った。
【印・ロシア関係】
9月5日-7日
スワラージ外相はロシアを訪問し、ウラジオストクで実施された東方経済フォーラムに出席し開会式でスピーチを行ったほか、トルトネフ副首相兼極東連邦管区大統領全権代表及び同地区知事、ラヴロフ・ロシア外務大臣及びドンスコイ天然資源環境大臣と会談した。
【印・スリランカ関係】
9月8日-10日
マーラパナ・スリランカ外務大臣が訪印し、スワラージ外相と代表団レベル協議を行ったほか、モディ首相を表敬した。
【印・アフガニスタン関係】
9月10日-12日
ラバニ・アフガニスタン外務大臣が訪印し、スワラージ外相と共同議長を務めた第2回戦略的パートナーシップ理事会が実施された後、合意文書の署名及び共同声明が発出された。また訪印中、ラバニ外務大臣はモディ首相を表敬した。
【印・米国関係】
9月19日-25日
第72回国連総会に出席するため、スワラージ外相が訪米し、23日、一般討論演説を行った。また、国連総会のサイドラインで、日米印外相会合、パレスチナに関する非同盟運動諸国(NAM)外相会合、第3回印カリブ共同体(CARICOM)外相会合、G4外相会合、SCO外相会合、BRICS外相会合、SAARC外相会合が行われた。
9月26日-27日
マティス米国防長官が訪印し、シタラマン国防大臣と会談しプレス向け声明が発出されたほか、モディ首相を表敬した。
4.日印関係
【安倍首相の訪印】
9月13日-15日
アーメダバードを訪問した安倍首相は、14日、モディ首相との間で首脳会談を行い、共同声明を発表した。また安倍首相は、ムンバイ・アーメダバード間高速鉄道事業に係る起工式典や日インド・ビジネス全体会合等に出席した。(日印首脳会談概要については「今月の注目点」参照)
【日米印外相会合】
9月19日
米国ニューヨークにおいて日米印外相会合が開催された。今次会合には、我が国から河野外務大臣、米国からティラソン国務長官、インドからスワラージ外務大臣がそれぞれ出席した。
今回の会合では主に、北朝鮮情勢、海洋安全保障及び地域連結性について議論が行われた。
(1)北朝鮮
北朝鮮については、度重なるミサイル発射実験や核実験について深刻な懸念と最大限の非難が共有されるとともに、新たな安保理決議第2375号を含む関連決議の完全な履行、制裁の「抜け穴」防止に向けた取り組みの重要性を確認し、日米印を含む国際社会全体で、北朝鮮に対して従来にない新たな段階の圧力をかけていくことで一致した。
(2)海洋安全保障・地域連結性
また日米印外相は、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて,海洋安全保障や地域連結性強化の分野において、協力を強化していくことで完全に一致した。航行の自由や法の支配等の基本的価値の普及・定着、地域の連結性強化等による繁栄の確保、さらに本年7月の日米印マラバール演習に代表される海洋安全保障分野での協力を、今後より一層具体化すべく、3か国で緊密な連携をはかっていく。
3か国の外相は今般の有意義な意見交換を歓迎し、今後も3か国間の対話を強化・継続していくことで一致した。
メモ:日米印外相会合の意義
本会合は2015年に続き2回目となる外相会合であり、日米の外相交代後初めて3か国の外相が一堂に会する機会となった。日米印の3か国は、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値と戦略的利益を共有する、インド太平洋におけるパートナーである。日米印で地域情勢や安全保障に関する共通の関心事項について率直に意見交換を行い、協力を強化することは、3か国の戦略的なパートナーシップを一層深めるとともに、インド太平洋地域の安定と繁栄にとって極めて重要な意義を有する。
今月の注目点: 日印首脳会談概要(外務省HPより抜粋)
1. 冒頭
安倍首相から、今回の日印首脳会談は通算10回目、強いインドは日本のためになり、強い日本はインドのためになる、日印関係は世界で最も可能性を秘めた二国間関係であり、モディ首相と共にその潜在力を全面的に開花させ、インド太平洋地域と世界の平和と繁栄を主導していきたい旨述べた。
これに対し、モディ首相から、安倍首相を自分の地元グジャラート州にお迎えすることができ大変嬉しい、「アクト・イースト」と「自由で開かれたインド太平洋戦略」を一層連携させるとの考えを支持する旨述べた。
2. 連結性
安倍首相から、連結性強化のための日印協力は戦略的に重要、東南アジアから、アフリカに至るまで、具体的案件の形成を加速したい、インド北東部において、インフラ整備や人的交流を中心とする包括的支援を実施したい旨述べた。
モディ首相から、日印による連結性の強化は、インド太平洋地域の更なる発展のためにも重要、ASEAN諸国やアフリカを始め、日本と具体的協力を推進したい旨述べた。
3. 地域情勢(北朝鮮)
安倍首相とモディ首相は、日印両国は北朝鮮問題について断固たる対応を取ること、また先日採択された安保理決議を国際社会全体でしっかりと履行し、北朝鮮の政策を変えさせなければならないということを共に世界に訴えたいとの考えについて完全に一致した。
4. 高速鉄道起工式典
安倍首相から、先程の素晴らしいインド高速鉄道起工式典に感謝、研修施設の着工や1,000億円の円借款供与等着実に成果を挙げている、メイク・イン・インディアを官民挙げて進めたい、川崎重工とBHELの協業を歓迎、インドの在来線の安全に貢献すべく、専門家派遣、鉄道安全セミナー等により協力を進めたい旨述べた。
モディ首相から、高速鉄道実現に国民や海外の関心も高く、日本との協力を是非成功させたい、インド人に夢を与えて、国民が一致して取り組むことが重要、改めて早期の開業に向けてあらゆる努力をしたい旨述べた。
5. 政治・安全保障
安倍首相から、陸上無人車両・ロボティクス分野等の研究協力に向けた協議の開始を機に、今後の防衛装備・技術協力の進展を期待、US-2に係る協力については早期具体的進展を期待、マラバールが日印米共同訓練として初めて実施されたことを歓迎。陸空も含め全ての軍種で協力を拡大したい旨述べた。
モディ首相から、防衛装備の協力やマラバール訓練をはじめ、共同訓練が強化されていることを歓迎、US-2については両国間の協議を続けたい、日米印や日印豪などの有志国との連携が重要であり進めたい旨述べた。
6. 経済・経済協力
安倍首相から、日印双方の強みを活かして投資・人材の基盤を強化し、メイク・イン・インディアを推し進め、インドから世界へ輸出したい、投資促進ロードマップや経産省とグジャラート州の合意を歓迎、日本式ものづくり学校について、スズキ、トヨタ、ダイキン、ヤマハの4校、寄附講座1講座を今夏に開始、日印友好の証しヴァラナシ国際会議場を両国民に本日示すことができ喜ばしい旨述べた。
モディ首相から、日本企業の投資・進出,メイク・イン・インディアへの貢献、投資促進ロードマップを歓迎、環境対策を進めることを重視しており、電気自動車や太陽光発電の分野を始め、日本との協力を更に勧めたい、シップリサイクルヤードに対する日本の支援を感謝、日印友好の証ヴァラナシ国際会議場への支援決定に感謝する旨述べた。
7. 人材育成
安倍首相から、本年の日印友好交流年から2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、観光分野等の人的交流を抜本的に拡大したい、オープンスカイ合意、スポーツ交流を歓迎、映画交流も活発化させたい、更なるビザ緩和も今後実施する旨述べた。また、インドでの日本語教育強化はビジネスや人的交流の裾野を拡げるもの、100の教育機関で日本語講座が開設されることを前提に、1,000人の日本語教師の研修を実施したい旨述べた。
モディ首相から、人的交流に向けた日本側の様々な取組を歓迎、人的交流分野の潜在性は大きく、日本のイニシアティブは両国の友好関係の促進に資するもの、JNTOのデリーオフィスの開設を歓迎、インドでの日本語教育強化の重要性を理解、日本と連携して進めていきたい旨述べた。
【内閣改造】
9月3日
モディ政権の内閣改造に伴い、新たな閣僚・閣外相の宣誓式が行われた。
メモ:新閣僚・閣外大臣の顔ぶれ
1.新閣僚
(1)ニルマラ・シタラマン国防大臣(商工大臣(専管)から所掌替え、閣内入り)
(2)ピユーシュ・ゴヤル鉄道大臣(電力大臣(専管)から所掌替え。石炭大臣も引き続き所掌)
(3)スレーシュ・プラブー商工大臣(鉄道大臣から所掌替え)
(4)ダルメンドラ・プラダン石油・天然ガス大臣兼技能開発・起業促進大臣(石油・天然ガス担当大臣(専管)からの閣内入り、所掌追加)
(5)ムクタル・アッバス・ナクビ少数者大臣(少数者担当大臣(専管)からの閣内入り)
2.新閣外大臣(専管)
(1)ラージ・クマール・シン電力担当兼新エネルギー・再生可能エネルギー担当大臣
(2)ハルディープ・シン・プリ住宅・都市問題担当大臣
(3)アルフォンス・カンナンタナム観光担当兼電子・IT担当大臣
3.新閣外大臣(その他)
(1)シヴ・プラタープ・シュクラ財務担当閣外大臣
(2)アシュウィニ・クマール・チョベイ保健・家庭福祉担当閣外大臣
(3)ヴィレンドラ・クマール女性・児童育成担当兼少数者担当閣外大臣
(4)アナントクマール・ヘグデ技能開発・起業促進担当閣外大臣
(5)ガジェンドラ・シン・シェカーワト農業・農民福祉担当閣外大臣
(6)サッティヤ・パル・シン人的資源開発担当兼水資源・河川開発・ガンジス川再生担当閣外大臣
【連邦政府・連邦議会】
9月21日
シン内相は、全国人権委員会主催セミナーにおいて、「難民認定を受けるには適正な手続をとる必要があるが、彼ら(ロヒンギャ)はいずれもその手続をとっていない」、「不法移民と難民を混同すべきでない。いかなる主権国家も不法移民に対応している。この問題は国家の安全にも関係している」等述べ、ロヒンギャは、不法な移民であり、難民ではないとの認識を示した。
9月30日
コヴィンド大統領は、下記の通り5名の州知事と1名の準州知事を指名した。
・B.Dミシュラ・アルナチャル・プラデシュ(AR)州知事
・サティヤ・パル・マリク・ビハール州(BR)知事
・バンワリラール・プロヒト・タミル・ナド(TN)州知事
・ジャグディーシュ・ムキー・アッサム(AS)州知事
・ガンガー・プラサード・メガラヤ(ML)州知事
・ディヴェンドラ・クマール・ジョシ・アンダマン・ニコバル諸島(AN)準州知事
【地域政党・地域情勢】
(ウッタル・プラデーシュ(UP)州)
9月8日
アディティヤナートUP州首相は、同州議会上院選挙において無競争で当選した。また、マウルヤ副州首相、シャルマ副州首相等も同様に当選した。
(ジャンム・カシミール(JK)州)
9月16日-17日
マンモハン・シン元首相率いるコングレス党のハイレベル・ポリシー・グループが、カシミール問題に関する協議のためJK州を訪問し、オマル・アブドゥッラーJK民族評議会党首等と面会した。
(タミル・ナードゥ(TN)州)
9月25日
TN州政府は、ジャヤラリタ前州首相の死亡に関する調査委員会を設置することを発表した。
2.経済
【ハイテク都市ランキング】
9月10日
世界経済フォーラムは豪調査会社によって行われた世界のハイテク都市ランキングにて、世界85都市のなかでベンガルールが19位にランクインしたと発表。ベンガルールは、深セン、ベルリン、香港、コペンハーゲン、バルセロナ、ワシントンDC等の大都市よりも上位にランクインしている。
【スブラマニアン主席経済顧問の任期】
9月23日
ジャイトリー財務大臣はインド政府が、アルヴィンド・スブラマニアン主席経済顧問(Chief Economic Advisor:CEA)の任期を1年延長し、2018年10月16日までとすると発言した。
【農村地域等の電化に係る新たな支援策】
9月25日
モディ首相は、農村地域等の電化に係る新たな支援策を発表。モディ首相は、インドの電気を望む全ての家庭への電力供給を保証する新たなスキームを開始した。事業規模は1,632億ルピー(うち予算支援(Gross Budgetary Support)は1,232億ルピー)であり、農村向けは1,403億ルピー、都市部向けは229億ルピーとなっている。
3.外交
【BRICS首脳会合】
9月3日-5日
モディ首相は訪中し、厦門で開催された第9回BRICS首脳会合に出席した。また、同会合のサイドラインで、モディ首相は、習近平国家主席、プーチン・ロシア大統領、テメル・ブラジル大統領及びエルシーシ・エジプト大統領と会談した。
【印・ミャンマー関係】
9月5日-7日
モディ首相はミャンマーを訪問し、首都ネーピードーでティン・チョウ・ミャンマー大統領を表敬したほか、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問と代表団レベル協議を行った後、合意文書の署名及び印ミャンマー共同声明が発出された。また、モディ首相はヤンゴンを訪問し、インド人コミュニティに対してスピーチを行った。
【印・ロシア関係】
9月5日-7日
スワラージ外相はロシアを訪問し、ウラジオストクで実施された東方経済フォーラムに出席し開会式でスピーチを行ったほか、トルトネフ副首相兼極東連邦管区大統領全権代表及び同地区知事、ラヴロフ・ロシア外務大臣及びドンスコイ天然資源環境大臣と会談した。
【印・スリランカ関係】
9月8日-10日
マーラパナ・スリランカ外務大臣が訪印し、スワラージ外相と代表団レベル協議を行ったほか、モディ首相を表敬した。
【印・アフガニスタン関係】
9月10日-12日
ラバニ・アフガニスタン外務大臣が訪印し、スワラージ外相と共同議長を務めた第2回戦略的パートナーシップ理事会が実施された後、合意文書の署名及び共同声明が発出された。また訪印中、ラバニ外務大臣はモディ首相を表敬した。
【印・米国関係】
9月19日-25日
第72回国連総会に出席するため、スワラージ外相が訪米し、23日、一般討論演説を行った。また、国連総会のサイドラインで、日米印外相会合、パレスチナに関する非同盟運動諸国(NAM)外相会合、第3回印カリブ共同体(CARICOM)外相会合、G4外相会合、SCO外相会合、BRICS外相会合、SAARC外相会合が行われた。
9月26日-27日
マティス米国防長官が訪印し、シタラマン国防大臣と会談しプレス向け声明が発出されたほか、モディ首相を表敬した。
4.日印関係
【安倍首相の訪印】
9月13日-15日
アーメダバードを訪問した安倍首相は、14日、モディ首相との間で首脳会談を行い、共同声明を発表した。また安倍首相は、ムンバイ・アーメダバード間高速鉄道事業に係る起工式典や日インド・ビジネス全体会合等に出席した。(日印首脳会談概要については「今月の注目点」参照)
【日米印外相会合】
9月19日
米国ニューヨークにおいて日米印外相会合が開催された。今次会合には、我が国から河野外務大臣、米国からティラソン国務長官、インドからスワラージ外務大臣がそれぞれ出席した。
今回の会合では主に、北朝鮮情勢、海洋安全保障及び地域連結性について議論が行われた。
(1)北朝鮮
北朝鮮については、度重なるミサイル発射実験や核実験について深刻な懸念と最大限の非難が共有されるとともに、新たな安保理決議第2375号を含む関連決議の完全な履行、制裁の「抜け穴」防止に向けた取り組みの重要性を確認し、日米印を含む国際社会全体で、北朝鮮に対して従来にない新たな段階の圧力をかけていくことで一致した。
(2)海洋安全保障・地域連結性
また日米印外相は、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて,海洋安全保障や地域連結性強化の分野において、協力を強化していくことで完全に一致した。航行の自由や法の支配等の基本的価値の普及・定着、地域の連結性強化等による繁栄の確保、さらに本年7月の日米印マラバール演習に代表される海洋安全保障分野での協力を、今後より一層具体化すべく、3か国で緊密な連携をはかっていく。
3か国の外相は今般の有意義な意見交換を歓迎し、今後も3か国間の対話を強化・継続していくことで一致した。
メモ:日米印外相会合の意義
本会合は2015年に続き2回目となる外相会合であり、日米の外相交代後初めて3か国の外相が一堂に会する機会となった。日米印の3か国は、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値と戦略的利益を共有する、インド太平洋におけるパートナーである。日米印で地域情勢や安全保障に関する共通の関心事項について率直に意見交換を行い、協力を強化することは、3か国の戦略的なパートナーシップを一層深めるとともに、インド太平洋地域の安定と繁栄にとって極めて重要な意義を有する。
今月の注目点: 日印首脳会談概要(外務省HPより抜粋)
1. 冒頭
安倍首相から、今回の日印首脳会談は通算10回目、強いインドは日本のためになり、強い日本はインドのためになる、日印関係は世界で最も可能性を秘めた二国間関係であり、モディ首相と共にその潜在力を全面的に開花させ、インド太平洋地域と世界の平和と繁栄を主導していきたい旨述べた。
これに対し、モディ首相から、安倍首相を自分の地元グジャラート州にお迎えすることができ大変嬉しい、「アクト・イースト」と「自由で開かれたインド太平洋戦略」を一層連携させるとの考えを支持する旨述べた。
2. 連結性
安倍首相から、連結性強化のための日印協力は戦略的に重要、東南アジアから、アフリカに至るまで、具体的案件の形成を加速したい、インド北東部において、インフラ整備や人的交流を中心とする包括的支援を実施したい旨述べた。
モディ首相から、日印による連結性の強化は、インド太平洋地域の更なる発展のためにも重要、ASEAN諸国やアフリカを始め、日本と具体的協力を推進したい旨述べた。
3. 地域情勢(北朝鮮)
安倍首相とモディ首相は、日印両国は北朝鮮問題について断固たる対応を取ること、また先日採択された安保理決議を国際社会全体でしっかりと履行し、北朝鮮の政策を変えさせなければならないということを共に世界に訴えたいとの考えについて完全に一致した。
4. 高速鉄道起工式典
安倍首相から、先程の素晴らしいインド高速鉄道起工式典に感謝、研修施設の着工や1,000億円の円借款供与等着実に成果を挙げている、メイク・イン・インディアを官民挙げて進めたい、川崎重工とBHELの協業を歓迎、インドの在来線の安全に貢献すべく、専門家派遣、鉄道安全セミナー等により協力を進めたい旨述べた。
モディ首相から、高速鉄道実現に国民や海外の関心も高く、日本との協力を是非成功させたい、インド人に夢を与えて、国民が一致して取り組むことが重要、改めて早期の開業に向けてあらゆる努力をしたい旨述べた。
5. 政治・安全保障
安倍首相から、陸上無人車両・ロボティクス分野等の研究協力に向けた協議の開始を機に、今後の防衛装備・技術協力の進展を期待、US-2に係る協力については早期具体的進展を期待、マラバールが日印米共同訓練として初めて実施されたことを歓迎。陸空も含め全ての軍種で協力を拡大したい旨述べた。
モディ首相から、防衛装備の協力やマラバール訓練をはじめ、共同訓練が強化されていることを歓迎、US-2については両国間の協議を続けたい、日米印や日印豪などの有志国との連携が重要であり進めたい旨述べた。
6. 経済・経済協力
安倍首相から、日印双方の強みを活かして投資・人材の基盤を強化し、メイク・イン・インディアを推し進め、インドから世界へ輸出したい、投資促進ロードマップや経産省とグジャラート州の合意を歓迎、日本式ものづくり学校について、スズキ、トヨタ、ダイキン、ヤマハの4校、寄附講座1講座を今夏に開始、日印友好の証しヴァラナシ国際会議場を両国民に本日示すことができ喜ばしい旨述べた。
モディ首相から、日本企業の投資・進出,メイク・イン・インディアへの貢献、投資促進ロードマップを歓迎、環境対策を進めることを重視しており、電気自動車や太陽光発電の分野を始め、日本との協力を更に勧めたい、シップリサイクルヤードに対する日本の支援を感謝、日印友好の証ヴァラナシ国際会議場への支援決定に感謝する旨述べた。
7. 人材育成
安倍首相から、本年の日印友好交流年から2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、観光分野等の人的交流を抜本的に拡大したい、オープンスカイ合意、スポーツ交流を歓迎、映画交流も活発化させたい、更なるビザ緩和も今後実施する旨述べた。また、インドでの日本語教育強化はビジネスや人的交流の裾野を拡げるもの、100の教育機関で日本語講座が開設されることを前提に、1,000人の日本語教師の研修を実施したい旨述べた。
モディ首相から、人的交流に向けた日本側の様々な取組を歓迎、人的交流分野の潜在性は大きく、日本のイニシアティブは両国の友好関係の促進に資するもの、JNTOのデリーオフィスの開設を歓迎、インドでの日本語教育強化の重要性を理解、日本と連携して進めていきたい旨述べた。