日印関係最新情報

月間インドニュース(2016年3月分)

2016年4月13日掲載


Ⅰ、内政
3月2日-16日
 2日、ネルー大学内で反国家的スローガンを唱えたとし扇動罪で逮捕されていたクマール・ネルー大学学生自治会長に対し、デリー高裁は6ヶ月間の保釈を認めた。
 16日、ラージナート・シン内相は、議会でインド共産党(CPI)やジャナタ・ダル統一派(JDU)から、「扇動罪(sedition)」について批判されたことを受けて、全党会議を開催し、同法の改正について協議する意向を述べた・
3月4日
 4日、インド選挙管理委員会は、5月中旬から6月初旬に任期満了となるアッサム州、西ベンガル州、ケララ州、タミル・ナド州、プドゥチェリー(旧ポンディチェリー)連邦直轄地の選挙日程を以下のとおり発表した。開票日はいずれも5月19日となっている。
【アッサム州】 
・選挙区数: 126選挙区、・有権者数: 19,866,496人
・投 票 日  第1フェーズ:4月4日 
第2フェーズ:4月11日
・開 票 日: 5月19日
【西ベンガル州】 
・選挙区数: 294選挙区、・有権者数: 65,546,101人
・投 票 日  第1フェーズ:4月4日及び11日、第2フェーズ:4月17日 
第3フェーズ:4月21日、第4フェーズ:4月25日
 5フェーズ:4月25日、第6フェーズ:5月5日
 ・開 票 日: 5月19日
【ケララ州】 
  ・選挙区数: 140選挙区、・有権者数: 25,608,720人
  ・投票日: 5月16日
  ・開 票 日: 5月19日
  【タミル・ナド州】
    ・選挙区数: 234選挙区、・有権者数: 57,915,075人
    ・投 票 日: 5月16日
    ・開 票 日: 5月19日
 【プドゥチェリー連邦直轄地】
   ・選挙区数: 30選挙区、・有権者数: 927,034人
   ・投 票 日: 5月16日
   ・開 票 日: 5月19日
3月7日
 7日、イラニ人的資源開発大臣が乗った車列が、5日ヤムナ・エクスプレスで二輪車と接触し、二輪車を運転していた医者の男性が死亡したとして、死亡した男性の家族がイラニ大臣を警察に訴えた。
3月9日
 9日、アート・オブ・リビング財団(AOL)がヤムナ川河川敷で計画していた世界文化祭の会場設置作業が深刻な環境破壊を引き起こしているとして環境保護団体が同作業の中止をもとめる請願書を提出していた件について、インドの国家環境裁判所は、世界文化祭の実施を認めるとともに、AOLに対し、同文化祭の開始までに、環境破壊に対する賠償金として5、000万ルピーを前金として支払うとともに、環境の修復に必要な費用を後日支払うことや、同文化祭開催後は会場を生物多様性公園とすることを命じた。他方、イベントの規模について説明を受けずに許可を出したデリー開発機構に対し異議を唱えた。
3月10日-11日
 10日、国会上院は、不動産法案を可決した。
 11日、国会下院は、不動産法案を可決した。
3月14日-21日
【各州上院議会選挙】
 14日、ヒマチャル・プラデシュ州で、BJPのスード上院議員の任期満了に伴う上院議員選挙が実施され、コングレス党のアナンド・シャルマ元商工相が選出された。
 14日、パンジャブ州で、上院議員5名の任期満了に伴う上院議員選挙が実施され、シロマニ・アカリ・ダルが2議席、コングレス党が2議席、BJPが1議席をそれぞれ維持した。コングレス党からは、アシュワニ・クマール議員とマノーハル・シン・ギル議員に代えて、シャムシェール・ドゥーロ議員とパルタプ・シン・バジワ議員が選出された。BJPからは、アヴィナーシュ・カンナー議員に代えて、シュエート・マリク議員が選出された。
 14日、ケララ州で、上院議員3名の任期満了に伴う上院議員の選挙が実施され、コングレス党、インド共産党(M)(CPI(M))、ジャナタ・ダル統一派(JDU)がそれぞれ1議席ずつ獲得した。コングレス党からは、AKアントニー元国防大臣が再選された。JDUはコングレス党との協力により1議席を獲得し、CPI(M)は1議席減となった。
 21日、アッサム州議会で、連邦上院議員の選挙が実施され、コングレス党のリプン・ボラ氏とラニー・ナラ氏が選出された。

Ⅱ、経済
3月9日
 各種報道によれば,ジャイトリー財務相は,2016年度予算案で発表していた従業員退職準備基金(Employees' Provident Fund:EPF)(注:民間労働者向けに強制適用される老後の所得保障制度)に関する課税案につき,中間層を中心とした国民からの反発及びモディ首相の見直し指示を受けて,包括的に見直すことを発表した。

Ⅲ、外交
【ライシナ対話】
3月1日-3日
 インド外務省は,オブザーバー・リサーチ基金(ORF)との共催で,第1回ライシナ対話を開催した。テーマは「アジア:地域及びグローバルな連結性」とされ,クマーラトゥンガ元スリランカ大統領,カルザイ前アフガニスタン大統領,マンチャン元モーリシャス大統領,アリ・バングラデシュ外相等,各国から首脳,閣僚級が参加,またシンクタンク,ビジネス界の出席もあり,約40か国から400人以上が参加した。開会式ではスワラージ外相が講演を行った。日本からは,長嶺外務審議官が基調演説を行った他,堂道JICA副理事長,田中明彦東京大学教授,田中直毅国際公共政策研究センター理事長がパネリストとして参加した。

【インド・サウジアラビア関係】
3月8日
 各種報道および首相府発表によれば,ジュベイル・サウジアラビア外相はモディ首相を表敬し,貿易・投資・エネルギー及び安全保障などの二国間関係強化に関する議論を行うとともに,サウジアラビアの発展におけるインド人コミュニティの建設的な役割についてモディ首相から言及があった。なお,モディ首相は4月2-3日にサウジアラビアを公式訪問予定である。

【インド・SAARC関係】
3月16-17日
 インド外務省発表によれば,ネパールのポカラで第42回SAARC常設委員会会合が行われ,インドからはジャイシャンカル外務次官が出席した。また翌17日には,第37回SAARC閣僚級会合が開催され,スワラージ外相が演説した。その中で,同外相は,インド政府の『近隣国第一(neighborhood first)政策』に対するコミットメントを強調しながら,南アジア経済同盟(South Asian Economic Union)実現のための協力の重要性を指摘するとともに,連結性こそが発展の中心であり,経済活動,文化的連携,人の交流はこうした連結性によって活発になっていく旨述べた。

【インド・パキスタン関係】
3月17日
 各種報道によれば,スワラージ外相は,SAARC閣僚級会合の際,アジズ・パキスタン外務担当首相顧問と会談し,パタンコート空軍基地襲撃事案の検証等につき協議を行った。
3月27日
 ラホールで起きたテロ事件に関して,モディ首相はツイッターで発信し,テロに対する強い非難を表明するとともに,犠牲者に対して哀悼の意を表した。また,インド外務報道官によるツイッターによれば,モディ首相はシャリフ首相と電話会談を行い,テロに対する戦いには不屈の努力が必要である旨述べた。
3月28日
 インド外務省発表によれば、パタンコート空軍基地襲撃事案の検証のため,パキスタンの合同捜査チームが同日インドへ到着した。同チームは,翌28日から,国家捜査庁(NIA)ら関係者との協議や,現場調査を行う予定である。

【インド・メキシコ関係】
3月11-12日
 インド外務省発表によれば,クラウディア・ルイス=マシュー・サリーナス外相が訪印し,スワラージ外相との会談及びモディ首相への表敬訪問を行った。また,CII主催のビジネスイベントに参加するとともに,ICWAで「国際社会におけるメキシコと対インド関係」と題する講演を行った。

【インド・EU関係】
3月30日
 首相府及び外務省発表によれば,モディ首相は,第13回印EU首脳会議に参加するためブリュッセルを公式訪問した。さらにモディ首相は,ミシェル・ベルギー首相と首脳会談を行い,22日に起こった空港及び地下鉄駅連続テロに関して,ベルギーの人々の精神力と回復力への敬意を表明するとともに,愛する家族を失った家族の方々への哀悼の意と凄惨なテロに対する戦いへの協力を表明した。また,対インド貿易額がEU域内で2位であるベルギーとの間で,貿易・投資のさらなる拡大に対する意欲を表明するとともに,在外インド人やダイヤモンド商人との意見交換も行った。

【核不拡散・テロ対策】
3月31日
 モディ首相は31日,米国のワシントンDCで開催された第4回核セキュリティ・サミットに参加した。同サミットでは,核の脅威についての喫緊の課題について議論が行われ,世界的な核の安全保障の構築,核テロ対策に関する基本姿勢や取組状況,非国家主体による核物質へのアクセスの回避について各国首脳が提案を行った。

Ⅳ.日印関係
3月11日
 11日、インド首相府は、東日本大震災5周年に関しする以下のモディ首相メッセージを発表した。
「『モディ首相は、東日本大震災5周年にあたり、被災者に対する深い同情の念を表明』
ナレンドラ・モディ首相は、東日本大震災5周年を迎え、被災者に対する深い同情の念を表明した。モディ首相は、『東日本大震災5周年にあたり、インドは被災者の方々に深い同情の念を表明します。我々は国民の回復力を賞賛します』と述べた。」