日印関係最新情報

月間インド・ニュース(2015年5月分)

2015年6月10日掲載


Ⅰ. 内政
5月9日
*各種報道によれば、9日、モディ首相は、就任後初めてチャッティースガル州を訪問した。モディ首相の訪問に合わせて同日、同州内でナクサライトによる集落襲撃事件が発生したことを受けて、モディ首相はナクサライトに対して同州内での演説で襲撃を止めるよう訴えた。
5月9 - 10日
*各種報道によれば、9-10日、モディ首相は、西ベンガル州を訪問し、バナジー州首相と会談したほか、国営鉄鋼会社IISCOの近代化プロジェクト完工式に参加した。モディ首相とバナジー州首相は、お互いに、中央と州が「チーム・インディア」として協力する重要性に繰り返し言及した。
5月13日
*予算国会が閉幕。今国会は、2月23日に開幕、約1ヶ月の休会を挟み、上下院ともに5月13日に閉会した(下院は重要法案の審議時間を確保すべく3日間の延長が行われた)。本国会では23法案(うち、7法案は予算関連)が可決された。
5月23日
*各種報道によれば、5月11日、カルナタカ高等裁判所は、昨年9月に不正蓄財の罪で禁固4年の実刑を受け、バンガロールの刑務所に収監中のジャヤラリタ前タミル・ナド(TN)州首相に無罪判決を下した。これを受けて、22日、パンニールセルヴァムはTN州首相職を辞任し、翌23日、チェンナイ市内のマドラス大学講堂でジャヤラリタ女史の州首相就任宣誓式が行われた。

Ⅱ. 経済
5月29日
*9日、インド政府統計・計画実施省(MOSPI)傘下の中央統計局(CSO)は、2014年度GDP成長率を前年 度比7.3%と発表した(政府予想は7.4%)。

Ⅲ. 外交
*5月14日-16日
モディ首相は中国を訪問した。モディ首相は、15日に、北京で李克強中国首相と首脳会談を行い、共同声明及び気候変動に関する共同声明を発出した。この他、モディ首相は、14日に西安を訪問し、習近平国家主席と会談を行った他、兵馬俑、興善寺、長安城の城郭等を見学した。16日には、上海を訪問し、中国企業家達と面会した。
<共同声明に記載された主な事項>
☆両国間のコミュニケーションの強化
 -首脳レベルの定期的な訪問を行うことで一致。
 -インドの州と中国の省とのリーダース・フォーラムを設立することで
  一致。
  (15日、北京にて、モディ首相と李克強首相の出席を得て、
   同フォーラムの初会合が開催された)
 -インドは成都に新たな総領事館を開設し、中国はチェンナイに新たな
  総領事館を開設する。
 -軍事面での関係強化が相互信頼の構築に資すると確信。
  (中国側は、2015年中にインドの国防大臣他軍事指導者に対し
   中国訪問の招待を行った他、2015年中に中国において両軍間
   で第5回合同対テロ訓練を実施する)
 -国境問題を含む未解決の相違点を積極的に解決する。
☆より緊密な開発的パートナーシップの次のステップ
 -貿易・投資の障害の除去、相互の経済への市場アクセスの拡大促進等
  のため両国の地方政府の支援を行う。
 -戦略的経済対話が二国間経済協力の新たな分野を模索するための重要
  なメカニズムであることにつき合意。
 -スマートシティ開発における協力開始、宇宙空間及び
  原子力エネルギーの平和利用等の分野での協力開始・拡大に
  ついて歓迎。
☆文化・人的交流
 -拡大教育交流プログラムへの署名を歓迎。
 -2015年後半にインド・中国双方から200名の青年の年次交流を
  実施する。
 -カルナタカ州と四川省のパートナーシップ、アウランガバードと
  敦煌市、及びハイデラバードと青島の姉妹都市創設の合意を歓迎。
5月17日
*モディ首相は、インド首相として初めてモンゴルを訪問した。モディ首相は、サイハンビレグ・モンゴル首相と会談し、両者は、インド・モンゴル関係を「総合的パートナーシップ」から「戦略的パートナーシップ」に格上げした。
5月18日-19日
*モディ首相は韓国を訪問した。モディ首相は、18日に、朴韓国大統領と首脳会談を行い、共同声明を発出した。モディ首相と朴大統領は、インド・韓国関係を「戦略的パートナーシップ」から「特別戦略的パートナーシップ」へ格上げすることや「2+2」を新設することについて合意した。この他、韓国はインドのインフラ整備に対し100億ドルの支援を行う旨発表した。
5月26日
*26日付インド外務省の発表によれば、モディ首相は、6月6日から同7日にかけて、バングラデシュを訪問する。モディ首相は、バングラデシュ訪問中、ハシナ首相と会談する他、ハミド大統領を表敬する。