日印関係最新情報

月間インド・ニュース(2016年4月分)

2016年5月11日掲載


Ⅰ. 内政 
【州議会選挙】

①西ベンガル州議会選挙
4月1日-30日
*1日付タイムズ・オブ・インディア紙は、世論調査結果を発表し、その中で、全インド草の根会議派(AITC)が294議席中160議席を獲得し西ベンガル州選挙で勝利すると報じた。また、各党の獲得議席数及び得票率は、AITCは160議席(40%)、左翼連合は106議席(31%)、コングレス党は21議席(8%)、インド人民党(BJP)は4議席(11%)と報じた。

*5日付各種報道は、4日に西ベンガル州議会選挙の第一回目投票が同州西部の18選挙区において実施されたと報じた。投票率は2014年の国会下院選挙の際の84%には届かなかったが、約81%となった。大きな問題も発生せず、概ね平和裏に行われたとされる。選挙管理委員会に対して、同日に500件強の苦情の申し立てがあったが、同委員会によれば殆どの苦情が迅速に対処され、選挙に関連した逮捕者は出なかった。
*22日付各種報道では、21日に実施された第3回投票に際して、投票開始後初の死亡事案が発生するなど荒れた投票になったと報じた。コルカタ北部ドムカルの投票所では、インド共産党(CPI-M)の支持者の遺体が発見された。これについて、CPI-M側は、同支持者が州与党のAITCの活動家に爆弾を投げられて殺されたと主張している。

*30日、第5回目の投票が実施され、州全体での投票率は78%を越えた。

②パンジャーブ州議会選挙関連
4月3日
*3日付け報道によれば、同日、モディ首相は、1980年代に政治転覆活動に関与したとして、インド諜報機関の監視リストに名前が挙がっている海外在住シーク教徒に課せられてきた海外渡航制限を撤廃した。これは、2017年に予定されるパンジャーブ州議会選挙を有利に戦うための布石であるとされている。

③アッサム州議会選挙
4月4日
*4日、アッサム州において同州議会選挙の第一回目投票が実施され、投票率は78~80%となった。

【カシミール州情勢】
4月3日
*インド各紙は、メフブーバ・ムフティ人民民主党(PDP)党首が、ジャンムー・カシミール州(JK州)首相に就任したことを報じた。ムフティPDP党首は、同州初の女性州首相として他の22人の閣僚とともに宣誓を行った。モディ首相は、「新政権が人々の夢と希望を実現するために何らしこりを残さないよう、またJK州に新たな進歩をもたらすよう祈念する」とツイートした。サイード前政権下では、PDPがBJPよりも多くの閣僚ポストを占めていたが、ムフティ新政権では、PDPが閣僚ポストを減らし、両党が同じ数の閣僚を有することとなった。

【土地収用に関する各州での動き】
4月4日
*4日、ラジャスターン州議会は、土地収用を容易にするための「特別投資地区法案」及び「ラジャスターン土地収用法案」を可決した。
4月6日
*6日、コングレス党は、コーリ・グジャラート州知事と面会し、3月31日にグジャラート州議会で可決された土地収用を容易にするための「グジャラート土地収用法案」について、認証しないよう求めた。

【ビハール州における禁酒法施行】
4月5日
*5日、ニティシュ・クマール州首相は、ビハール州全土に禁酒法が施行され、同州が「ドライ州(禁酒州)」となったことを宣言した。

【モディ政権に関する世論調査】
4月8日
*エコノミック・タイムズ紙は、モディ政権に関する世論調査結果を発表した。同発表によれば、モディ政権が様々な問題を抱え、改革アジェンダの進歩が遅れているにもかかわらず、モディ首相が特にインドの7大都市に住む人々の間で依然として強い影響力を維持しているとした。また、モディ政権の経済政策に対する支持率は全体で86%に達し、雇用の増大を認めたのは62%、将来に期待している人は58%となった。これは言い換えれば、多くの人々が今もなお「良い日々」(achhe din)の到来を信じており、モディ首相がそれを実現できると考えていると見ることができる、としている。

【ハリヤナ州グルガオンの名称変更】
4月12日
*13日付各種報道によれば、12日、ハリヤナ州政府は同州グルガオンの名称を「グルグラム」と変更することを決定した。カッタル同州首相は、名称変更を原則して承認しているが、本件はハリヤナ州政府の閣議にかけられる必要があり、その後、名称変更の提案が連邦政府に送られ、官報に掲載されて発効する。

【インド予算国会】
4月23日
*23日、インド議会省は、25日から開始される予算国会後半の重要法案等に関するプレスリリースを発出した。同プレスリリースによれば、2016年4月25日から5月13日までの予算国会後半では、2016-2017年度の一般予算及び鉄道予算について話し合われる。具体的には、下院議会では、鉄道予算の他、北東部開発省、住宅・都市貧困問題省、技能開発・起業促進省、社会正義・能力開発省、及び民間航空省の予算について審議される予定である。上院議会では、保健・家庭福祉省、人的資源開発省、財務省、中小零細企業省、及び外務省の予算について審議され、その後に2016年度財政法案が提出される見通しである。

【スワラージ外相の入院】
4月25日-28日
*26日、全インド医科大学(AIIMS)は、スワラージ外相の入院に関する報道発表を発出した。同発表によれば、25日、スワラージ外相は肺炎の特徴を伴う発熱及び肺うっ血の治療のため入院した。専門家による医療チームが同外相の経過を観察しているが、容態は安定しているとした。

*27日に発出されたAIIMSによる報道発表によると、スワラージ外相は回復の兆候を見せており、28日付の各紙では、スワラージ外相の容態は安定していると報じられた。

Ⅱ. 経済 
4月5日
*インド準備銀行(RBI)は、2016年度第1回隔月金融政策会合を開催し、政策金利を0.25%引下げる旨発表した。

Ⅲ. 外交 

【インド・サウジアラビア関係】
4月2日-3日
*インド外務省発表および各種報道によれば、サウジアラビアを公式訪問中のモディ首相は、サルマン国王を表敬し、二国間の防衛協力、湾岸及びインド洋地域における海洋安全保障強化についての協力、さらに貿易及び経済関係、特に石油以外の様々な分野における貿易の更なる強化等について合意した。また、モディ首相は、ムハンマド皇太子兼内相、およびムハンマド副皇太子兼国防相とも会談を行った。なお、インド首相のサウジアラビア訪問は、2010年のマンモハン・シン首相による訪問以来6年ぶり。

【インド・米国関係】
4月10-13日
*インド国防省発表および各種報道によれば、カーター国防長官がインドを訪問し、パリカル国防大臣との間で防衛協力に関する会談を行った。国防大臣会談では、共同演習のさらなる拡大の観点から、兵站交換に関する覚書(Logistics Exchange Memorandum of Agreement)について原則合意したほか、海洋安全保障分野での協力として、商用船舶航行に関する情報共有改善のための「White Shipping」に関する早期合意を目指すことを確認した。また、DTTI(Defense Technology and Trade Initiative)の分野における協力の拡大としていくつかの装備品共同開発につき議論が行われた。なお、カーター長官は、パリカル大臣の案内でゴアを訪問し、カルワル海軍基地および航空母艦「ヴィクラムアディッティヤ」に乗船したほか、ゴアに寄港している米海軍艦艇「ブルーリッジ」も合わせて訪問した。さらにデリーにてモディ首相、ドバル国家安全保障担当補佐官、ジャイシャンカル外務次官とも会談した。

【インド・英国関係】
4月10日
*各種報道によれば、ウィリアム英皇太子とキャサリン同皇太子妃が10-16日の日程でインドおよびブータンを訪問した。インドでは、ムンバイ、デリー、カジランガ国立公園(アッサム州)、およびアグラ(タージ・マハル廟)を訪問し、デリーではモディ首相と昼食を共にした。ブータンではブータン国王陛下および王妃陛下と会談した。

【インド・モルディブ関係】
4月10-11日
*インド外務省発表およびモルディブ大統領府発表によれば、ヤーミン・モルディブ大統領が訪印した。マウムーン外相及びシャイニー漁業・農業相が同行した。ヤーミン大統領は、モディ首相との会談で、国境警備、サイバー・セキュリティ、経済協力について議論を行った。また、受刑者移送協定の運用についても言及があった。このほか、ムカジー大統領との会談や、スワラージ外相による表敬が行われた。

【インド・イラン関係】
4月1-17日
*インド外務省およびイラン大統領府発表によれば、スワラージ外相は、ザリーフ外相の招待を受け、イランのテヘランを公式訪問した。テヘランでは、スワラージ外相は、ローハニ大統領を表敬したほか、ヴェラヤティ最高指導者外交顧問及びザリーフ外相と会談を行った。

【インド・ロシア関係】
4月18日
*インド外務省発表および各種報道によれば、ラヴロフ露外相,スワラージ印外相及び王毅中国外交部長は第14回印中露外相会談に出席した。また、スワラージ外相は、ラヴロフ露外相と別途の二国間外相会談を行った。

Ⅳ. 日印関係 
【熊本地震】
4月16日
*モディ首相は、地震のツイッター・アカウントに、熊本地震に対するお見舞いのメッセージとして、「日本での地震による人命の損失と被害に心を痛めています。私の心はご遺族と共にあり、また負傷された方々の回復を祈念いたします」とツイートした。

4月18日
*18日付インディアン・エクスプレス紙は、日本の科学技術振興機構(JST)が実施する日本・アジア青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプラン)により日本を訪問する貧困地域出身の学生について報じた。同報道によれば、16歳のマジュムダール少年は、自身が考案した「鉄道における人間の排泄物利用と環境安全」というプロジェクトにより、インド科学技術省科学技術局(DST)が実施している科学技術分野における才能ある学生を選抜するINSPIREプログラムの全国大会で2位となり、日本を訪問する学生として選ばれた。