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日印関係最新情報

月間インドニュース(2020年11月)

2020年12月18日掲載 NEW!


月間インドニュース(2020年11月)

1 内政

【農業関連法】

11月5日

モンスーン国会で可決した農業関連法への抗議として農業事業者が約1か月に亘り鉄道線路を占拠したため、パンジャブ(PB)州への貨物輸送が滞り、農産業が打撃を受けていることを受け、PB州選出の下院議員2名(コングレス所属)は、ゴヤル鉄道大臣に面会し、同事案の解決を強く要請した。

11月13日

トーマル農業・農民福祉大臣、ゴヤル鉄道大臣、パルカシュ商工副大臣は、複数の農業従事者労働組合(PB州拠点)と協議を実施した。終了後、トーマル大臣はメディアに対し、今後も協議を続けていくと述べた。

【全国ストライキ】

11月26日

主要労働組合10機関の呼びかけにより、中央政府の農業関連法や労働法に抗議をするため全国規模でのストライキが実施された。

【州議会補欠選挙】

11月10日

11月3日及び7日に11州において実施された計59議席の州議会補欠選挙の開票が実施された。いずれの州も現州政権継続となる。

【冬期国会】

11月22日

現地メディアは、ビルラ下院議長が、下院事務局は冬期国会の準備ができており、日程は中央政府が決定すると述べた旨報じた。今後、議会に関する内閣委員会が日程を決定し、野党等との協議に入る予定。

【コングレス】

11月21日

現地メディアは、経済問題、外交、国家安全保障に関するコングレス党の立場を策定するため、ソニア・ガンディー・コングレス総裁が3つの委員会を設立した旨報じた。同委員会は、マンモハン・シン元首相やアザド上院野党代表等の年長者から構成されており、コングレスの改変が党内から求められているにも関わらず、ガンディー一族のベテラン・経験豊富な指導者への継続的な依存を示しているとされる。

【ジャンム・カシミール(JK)準州】

11月7日

JKで初の選挙となる地区開発協議会(District Development Councils、DDC)の協議員選挙を前に、JK州としての特別地位復活を目的に複数政党が加盟する「グプカル宣言のための人民同盟」(PAGD)のローン・スポークスパーソン(人民協議会(JKPC)党首)は、PAGDは同選挙に団結して出馬すると述べた。

11月9日

JKPCは、最高裁での審理が保留されている印憲法370条無効化に反対する訴えにつき早急に審理を実施するよう、最高裁に要求した。

11月16日

プラサード法務・司法大臣は、メディアに対し、PAGDに加盟するファルーク・アブドゥッラーJK民族協議会(JKNC)党首が印憲法370条の復活のため中国の助けを厭わないとしている、メフブーバ・ムフティ人民民主党(JKPDP)党首はインド国旗を掲げないなどと述べているとして批判した。また、同同盟にコングレスが加盟していることにつき、同大臣は、コングレスは同JKNC党首及びJKPDP党首らの言動を支持しているのか明確に示すべきであると述べた。

11月19日

現地メディアは、DDC選挙が迫る中、中央政府がJK内に、2万5千名の治安部隊要員を追加的に派遣することを指示した旨報じた。JKでは、候補者が立候補の届け出を行うと、命の危険があるとしてJK警察によりクラスター施設に移動させられている。JK当局の高官は、保護を求める者のみが安全な場所に収容されていたと述べたが、「グプカル宣言のための人民同盟」(PAGD)は、PAGD候補者を閉じ込めることでBJPを支援しているとJK警察を批判した。 

11月28日

現地メディアは、DDC選挙の第一フェーズの投票率が51.76%であった旨報じた。

2 経済

【インド経済(新型コロナウィルスに伴う経済対策第4弾の発表)】

11月12日、シタラマン財務大臣は雇用促進・住宅供給促進・経営難企業支援等から成る新しい経済対策を発表したところ、概要は以下の通り。

ポイント

1 今回の経済対策の事業規模は、第4弾のみで2.65兆ルピー(約3兆700億円、対GDP比1.4%)。政府発表によると、3月の経済対策第1弾(1.70兆ルピー)、5月の経済対策第2弾(11.03兆ルピー)、7月に行われた対策第1弾の延長措置(0.83兆ルピー)、10月の経済対策第3弾(0.73兆ルピー)、インド準備銀行(RBI、中央銀行)による流動性供給(10月末時点までで計12.71兆ルピー)といった既に実施されている分も含めて、合計で29.88兆ルピー(約41兆8000億円、対GDP比16.0%)程度となる。

2 今回の対策の狙いは、立ち直りの遅れている分野を中心に需要と供給の両面から経済を支え、新型コロナウィルスによる長引く影響を払拭すること。

3 エコノミストの中には資金調達を疑問視する意見も見られる。シタラマン財務大臣は今回の追加措置について、既に発表している4兆ドルの追加借入で十分賄うことができるとしているが、今年度の歳出増と税収減を考慮すると、更なる借入が必要との見方もあり、年度後半にかけて歳出が収縮的(contractionary)となるリスクが指摘されている。

3 外交

(印・パキスタン関係)

11月1日

インド外務省は、パキスタン政府によるギルギット・バロチスタン(GB)の州格上げに抗議した。

11月14日

インド外務省は、13日にジャンム・カシミール準州のパキスタンとの管理ライン付近で発生し、複数の市民が犠牲となったパキスタン軍による停戦違反に関するプレスリリースを発表した。

11月21日

インド外務省は、19日にジャンム・カシミール準州のナグロタ(Nagrota)において発生したジャイシェ・モハンマド(JeM)によるテロ未遂事件について、プレスリリースを発表した。

(印・フィリピン関係)

11月6日

インド外務省は、第4回二国間協力に関する印フィリピン合同委員会がヴァーチャル形式で開催された旨プレスリリースを発表した。同委員会には、ジャイシャンカル外相及びテオドロ・ロクシン・フィリピン外相が出席した。

(印・イタリア関係)

11月6日

インド外務省は、印伊テレビ首脳会談が開催された旨プレスリリースを発表した。

(印米関係)

11月17日

インド外務省は、モディ首相がバイデン次期米国大統領と電話会談を実施した旨プレスリリースを発表した。

(印・UAE関係)

11月26日

インド外務省は、ジャイシャンカル外相がUAEを訪問した旨プレスリリースを発表した。

(印英関係)

11月27日

インド外務省は、モディ首相がジョンソン首相と電話会談を実施した旨発表した。

(湾岸諸国)

11月3日

インド外務省は、ジャイシャンカル外相が印・湾岸協力会議の年次政務対話に出席した旨発表した。

(上海協力機構 SCO)

11月10日

モディ首相は、SCO元首級テレビ会合に出席した。

(ASEAN)

11月12日

印ASEAN首脳会合が開催された。

(東アジア首脳会議 EAS)

11月14日

インド外務省は、EASにジャイシャンカル外相が出席した旨プレスリリースを発表した。

(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ首脳会議 BRICS)

11月17日

第12回BRICS首脳テレビ会合が開催され、モディ首相が出席した。

(G20)

11月21-22日

インド外務省は、21日から22日にかけて開催された第15回G20首脳テレビ会合にモディ首相が出席した旨プレスリリースを発表した。

4 日印関係

11月18日

日印トラック1.5対話「第3回日印インド太平洋フォーラム」が開催された。

今月の注目点:第3回日印インド太平洋フォーラムにおける茂木外務大臣ビデオ・メッセージの発出

11月18日、日印トラック1.5対話「第3回日印インド太平洋フォーラム」がオンライン形式で開催されました。

1.今回のフォーラムでは、「世界秩序とインド太平洋」、「日印二国間関係」、「経済協力、投資、貿易」の各テーマに沿った議論が日印両国の政府関係者及び有識者により活発に行われました。

2.冒頭、開会式では、茂木敏充外務大臣がビデオ・メッセージを発出し、続いて、ジャイシャンカル印外相が挨拶を行いました。

3.茂木大臣は、メッセージの中で、日印両国の英知を集める場としての本フォーラムの開催に祝意を表し、日本とインドが、ポスト・コロナの世界も見据えて、戦略的な関係を一層深めていくことの重要性について述べました。加えて、ポスト・コロナのルール作り、秩序作りで、日本とインドが共にリーダーシップを発揮していきたい旨述べました。