
1 内政
(中央政府)
●3日、モディ首相はデリー市内において中央捜査局(CBI)設立60周年記念行事に参加、「汚職は民主主義と正義に対する最大の障害であり、CBIの重要な職務はインドを汚職から解放することである。インド国民の願いは汚職に関与した人間を一人も見逃してはならないということである」と述べた。
●13日、シャー内相は、マノージ・シンハ・ジャンム・カシミール(JK)準州副知事及びアジット・ドバル国家安全保障補佐官と共に、JK準州の治安状況に関するハイレベル会合を実施、今年5月にスリナガルで開催予定のG20関連会合の準備状況についての確認を行った。
●20日から21日にかけて、デリー市内に於いてグローバル・ブッダ・サミット(GBS)が開催され、約30カ国から僧侶、学者、仏教団体の代表者などが参加した。モディ首相は20日の開会式に参加し、「世界は戦争、経済的不安定、テロ、宗教的過激主義、気候変動などの課題に直面しているが、何世紀も前に仏陀の教えがこれらの問題に対する解決策を示している」と発言した。
●24日から25日にかけて、モディ首相はマディヤ・プラデシュ州、ケララ州、ダードラー・ナガル・ハヴェーリーおよびダマン・ディーウ連邦直轄領を訪問した。モディ首相は、ケララ州において同州のキリスト教コミュニティーの指導者や若者との交流を行ったほか、同州内カサラゴッドとトリヴァンドラム間を結ぶ準高速鉄道バンデー・バーラト・エクスプレスの開通式を行った。
●30日、モディ首相による月例ラジオ放送「Mann Ki Baat(心の声)」が100回目の放送を迎えた。
(BJP)
●6日、当地メディアは、BJPが第44回創立記念を迎えた旨報じた。設立記念の演説において、モディ首相は党員に対し、「2024年の下院選挙は、BJPの勝利は確実と言われているが、自信過剰にならず、人々からの支持を得てより多くの勝利を得るために熱心に働くよう」呼び掛けた。
●10日、当地メディアは、9日のイースターにモディ首相が、デリーのカトリック教会を訪問した旨報じた。司祭や礼拝参加者と交流したほか、自身のTwitterに「イースターという特別な日に大聖堂を訪問する機会を得た」旨投稿。モディ首相は、最近の演説において、ゴア州、ナガランド州、メガラヤ州等キリスト教徒人口の多い州における州議会選挙での政権継続について触れつつ、少数民族コミュニティとBJPの繋がりが深まっている旨述べている。
(選挙管理委員会等)
●11日付、当地メディアは、選挙管理委員会が、10日、庶民党(AAP)を全国政党(National Party)として認めた旨報じた。一方、全印草の根会議派(AITC)、国民主義会議派(NCP)、インド共産党(CPI)は、全国政党としての地位を失った。これは、各党の2014年・2019年の下院選挙結果及び2014年以降に行われた21の州議会選挙結果を基に見直しが行われたもの。これにより現在全国政党は、BJP、大衆社会党(BSP)、インド共産党マルクス主義(CPI(M))、国民人民党(NPP)、庶民党(AAP)の合計6政党となった。
(ビハール(BR)州)
●2日、BR州を訪問したシャー内相は、同州ナワダ市で行われた市民集会に参加した。当初、同内相は同州ササラム市に向かう予定であったが、ラーマ神降誕祭に関連したヒンドゥー・ムスリム間のコミュナル衝突によって、ササラム市一帯に4名以上の集会を禁止するインド刑事訴訟法(Criminal Procedure Code、 1973)第144条が適応された為、同市行きをキャンセルした。シャー内相はナワダでの市民集会にて、国政野党によるビハール州政権の安全管理体制の脆弱さを厳しく批判したほか、今後、BJPがニティーシュ・クマール同州首相(JDU)と協力することは無い旨強調した。
(マディヤ・プラデシュ(MP)州)
●1日、モディ首相はボパールを訪問し、インド軍による2023年統合司令官会合(Combined Commander’s Conference 2023)に参加、その後、準高速鉄道ヴァンデー・バーラト・エクスプレスのボパール・ニューデリー区間開通式に参加した。
(アッサム(AS)州)
●14日、モディ首相はアッサム州を訪問し、医科大学など約1400億ルピー相当の開発計画の定礎式に参加した。
(カルナータカ(KA)州)
●15日、ジャグディーシュ・シェタール元カルナータカ州首相(BJP)がBJPからの離党を表明した。
●17日、シェタール元同州首相がコングレスに入党、5月に控えるKA州議会選挙への出馬が発表された。
●17日、KA州を訪問中のラーフル元コングレス総裁が選挙集会に参加し、「同州議会全224議席中少なくとも150議席を獲得する必要がある」旨強く訴えた。
●18日、ナッダBJP総裁がカルナータカ州フバリ市内で開催された政治集会に参加。同党活動家や支持者に対し、KA州議会選挙での勝利の重要性を強く訴えた。
●19日、BJP及びコングレスが、KA州議会選挙に向けたスターキェンペーナーのリストを発表した。BJPのリストにはモディ首相を筆頭に、シャー内相、ガドカリ道路交通相、イエデュラッパ元KA州首相、及びアディティヤナートUP州首相など名前が挙がった。
●27日、カルゲ・コングレス総裁は、KA州での選挙演説中「モディ首相は毒蛇の様である」と発言。BJP側より強い抗議を受け、「(毒蛇の発言は)モディ首相への個人攻撃では無く、BJPのイデオロギーが毒であるとの意味であった」と釈明を行った。
●29日、モディ首相は、カルナータカ州を訪問し、同州議会選挙に向けた選挙集会に参加した。
(デリー(DL)準州)
●16日、中央捜査局(CBI)は、ケジリワル・デリー準州首相(AAP)に対し、AAPデリー準州政権が同準州財政の改善のために推していた酒税政策にかかる汚職事件に同州首相が関与した疑いがあるとして、デリー市内のCBI本部への出頭を命じ、約9時間に及ぶ尋問を行った。
●17日、デリー市議会は、モディ首相がAAPを貶める為に中央捜査局(CBI)及び財務省捜査局(ED)を乱用したとする決議案を可決した。
●23日、CBIは、シソーディヤ前デリー準州副首相に対し、汚職防止法、インド刑法(IPC)第201条(証拠隠滅)、及び同第420条(不正行為)を適用し、告発状を提出した。
●26日、シェリー・オベロイDL市長(AAP)及びアーレイ・モハンマドDL副市長(AAP)がそれぞれDL市長と同市副市長に再選された。
(ウッタル・プラデシュ(UP)州)
●15日、UP州アラハバード市内において、反社会勢力関係者から政治家に転身したアティーク・アハメド元下院議員(全インド統一ムスリム評議会)及びその実弟が、記者を装った3名の男から至近距離からの発砲を受け死亡した。
●15日、アハメド元下院議員の殺害事件を受け、野党各党は「UP州の治安の悪化」を強く非難、アディティヤナートUP州首相(BJP)に対し辞任要求を行った。
(ケララ(KL)州)
●22日、KL州在住の男が、同州を訪問予定のモディ首相に対し自爆攻撃を行う旨の手紙を書いた疑いで逮捕された。
(西ベンガル州)
●21日、シャー内相が西ベンガル州を訪問し、2024年総選挙に向けた選挙権キャンペーンを実施した。シャー内相は、「BJPに35議席以上(注:WB州の保有する連邦下院議席数は42議席)を与え、モディ首相を再選させる。ママタ・バネルジーとその甥による無法支配を終わらせる唯一の方法は、BJP政権を誕生させることである」と述べた。
(カリスタン運動)
●2日、米国に拠点をおくカリスタン運動団体「Sikhs for Justice」の関係者を名乗る人物が、アッサム州内で複数名のジャーナリストに接触し、サルマ同州首相に対し「カリスタン運動支持者とインド政府との争いに関わった場合、悲惨な結果に直面する」旨の警告を送った。なお、アッサム州内の刑務所にカリスタン運動活動家の一部が収容されている。
●23日、カリスタン運動指導者アムリットパール・シンがパンジャブ州内で逮捕された。
(野党の動き)
●3日、デリー市内において、スターリン・タミル・ナド州首相(DMK)の主導により結成された全インド社会主義連盟による初の全国会議が実施された。スターリン州首相は同連盟に関し、「志を同じくするリーダー、政党、社会活動家、組織、市民社会を共通のプラットフォームで結びつけ、全国で社会正義のために戦うことを目指すもの」と説明、ゲーロット・ラジャスタン州首相(コングレス)、ソレン・ビハール州副州首相(RJD)、アキレーシュ・ヤーダブ社会主義党党首のほか、全印草の根会議派や、ジャンム・カシミール民族協議会幹部が参加した。
●13日、デリー市内においてパワル国民会議派(NCP)代表がカルゲ・コングレス総裁、及びラーフル元コングレス総裁と面会し、2024年総選挙における野党間の協力につき協議を行った。
●24日、ニティーシュ・クマール・ビハール州首相が、バナジー西ベンガル州首相、及びアキレーシュ・ヤーダブ社会主義党党首と面会を行い、2024年総選挙に向けた野党の協力につき協議を行った。
●25日、ラーフル・ガンディー元コングレス総裁は、グジャラート州スーラト地方裁判所の下したモディ姓に対する名誉棄損による有罪判決に関し、有罪判決の停止を求めグジャラート高裁に提訴した。
(その他)
●19日、国連人口基金(UNFPA)は、最新の世界人口推計を公表し、インドの人口が2023年半ばに中国を抜いて世界最多となるとの見通しを示した。
2 外交
(印イスラエル関係)
●3日、オハナ・クネセット議長をヘッドとするイスラエル国会議員団が、ジャイシャンカル外相を表敬。
(印南スーダン関係)
●5日、クンバ下院議長をヘッドとする南スーダン国会議員団が、ムルム大統領を表敬。
(印ポルトガル関係)
●6日、ジャイシャンカル外相が、クラヴィーニョ・ポルトガル外相と電話会談。
(印韓関係)
●7日、朴韓外交部長官が訪印し、ジャイシャンカル外相と会談。
(印ベトナム関係)
●9日から10日、トー・ラム・ベトナム公安大臣が訪印し、ドヴァル国家安全保障担当補佐官と会談、ダンカル副大統領を表敬。また、ライ内務閣外大臣が、同公安大臣を表敬。
(印ウクライナ関係)
●10日から12日、ジャパロワ・ウクライナ外務第一次官が訪印し、レーキ外務閣外大臣及びヴァルマ西担当次官と会談。
(印ウガンダ関係)
●10日から12日、ジャイシャンカル外相がウガンダを訪問し、ムセベニ大統領を表敬、オドンゴ外相と会談。
(印エチオピア関係)
●13日、ジャイシャンカル外相が、アジスアベバ(トランジット中)で、デメケ・エチオピア外相と会談。
(印モザンビーク関係)
●13日から15日、ジャイシャンカル外相がモザンビークを訪問し、ニュシ大統領を表敬。また、ビアス国民議会議長、マガラ運輸通信大臣と会談。第5回印モザンビーク共同委員会をマカモ外相と共催。
(印英関係)
●13日、モディ首相が、スナク英首相と電話会談。
●27日、ジャイシャンカル外相が、クレバリー英外相と電話会談。
(印米関係)
●16日、ジャイシャンカル外相が、ブリンケン国務長官と電話会談。
(印露関係)
●17日から18日、マントゥロフ露副首相兼産業商務大臣が訪印し、第24回印露貿易・経済・科学・技術・文化協力政府間委員会開催をジャイシャンカル外相と共催。また、ゴヤル商工相、シーターラマン財相、ドヴァル国家安全保障補佐官と会談。
(印UAE関係)
●19日、ジャイシャンカル外相が、アブダッラーUAE外相と電話会談。
(印エジプト関係)
●20日、ジャイシャンカル外相が、シュクリ・エジプト外相と電話会談。
(印デンマーク関係)
●20日、モディ首相が、フレデリクセン・デンマーク首相と電話会談。
(印パナマ関係)
●24日から25日、ジャイシャンカル外相がパナマを訪問し、コルティソ・パナマ大統領を表敬。テワニー・パナマ外相と会談。
(印ドミニカ共和国関係)
●27日から29日、ジャイシャンカル外相がドミニカ共和国を訪問し、アビナデル・ドミニカ共和国大統領を表敬。また、アルバレス・ドミニカ共和国外相及びビソノ・ドミニカ共和国商工大臣と会談。
(その他)
●18日、ジャイシャンカル外相が、トカチェンコ・パプアニューギニア外相及びファイサル・サウジアラビア外相と電話会談。
●20日、ジャイシャンカル外相がニューヨークを訪問し、グテーレス国連事務総長と会談。
●21日から23日、ジャイシャンカル外相がガイアナを訪問し、第4回印カリコム大臣会合をスミス・ジャマイカ外相と共催。サイドラインで、ラムディン・スリナム外相、バーネット・カリコム事務局長、ダグラス・セントクリストファー・ネービス外相、ストラッチェン・バハマ国会事務局長、アンドール・グレナダ外相、シモンズ・バルバドス外相、スミス・ジャマイカ外相、ブラウン・トリニーダード・トバゴ外相、ピーターズ・セントビンセント及びグレナディーン諸島外相、バプティスト・セントルシア外相と会談。また、第5回印ガイアナ共同委員会をトッド・ガイアナ外相と共催。また、アリ・ガイアナ大統領、ジャグデオ・ガイアナ副大統領、フィリップス・ガイアナ首相ナディール・ガイアナ国会議長を表敬。
●25日から27日、ジャイシャンカル外相がコロンビアを訪問し、第4回印・中米統合機構(SICA)閣僚会合に出席。また、ヒル・エルサルバドル外相、モンカダ・ニカラグア外相、コートニー・ベリーズ外相、ロバート・グアテマラ外務次官、ロドリゲス・ホンジュラス外務副大臣、ヴァルガスSICA事務総長、レイバ・コロンビア外相、メンドザ・コロンビア商工観光大臣と会談。
●28日、SCO国防大臣会合をニューデリーで開催。27日から28日、シン国防相がサイドラインでジャクスルコフ・カザフスタン国防相、アーシュティヤーニ・イラン国防相、ミルゾ・タジキスタン国防相、李尚福・国務委員兼国防部長、クルバーノフ・ウズベキスタン国防相、ベクボロトフ・キルギスタン国防相、ショイグ露国防相、フレーニン・ベラルーシ国防相と会談。
3 日印関係
●29から30日、G7デジタル・技術大臣会合を群馬県高崎市で開催。インドのアシュウィニ・ヴァイシュナウ電子情報技術・通信・鉄道大臣が出席し、河野デジタル大臣及び松本総務大臣とそれぞれバイ会談を実施。