日印関係最新情報

月間インドニュース(11月)

2009年12月8日掲載


Ⅰ.内政
11月4日
●英字各紙は、ネパール共産党の常任委員会メンバーのガジュレル氏が、ネパールのマオイストがインドのナクサライトに全面的な支援と協力をさしのべていると発言した旨報道。
●パール判事子息のプロシャント・パール氏が死亡(83歳)。
11月5日
●英字各紙は、米国で逮捕されたラシュカル・エ・トイバ(LeT)のメンバー2人(パキスタン系米国人とパキスタン系カナダ人)が、デリー中心部にある国防大学やウッタラカンド州の名門学校等を対象としていたことがFBIの取り調べで明らかになった旨報道。
11月7日
●英字各紙は、バッタチャルジー西ベンガル州首相が、マオイスト掃討作戦が継続しているラルガル地域が所属する西ミドナプル県を訪問し、ナクサライトに対し、武器を置かない限りマオイストとの対話はあり得ないとの立場を改めて表明するとともに、マオイストを駆逐するための新たな作戦を開始する方針を表明した旨報道。
●マハラーシュトラ州知事公邸で、アショーク・チャバン州首相の新内閣宣誓式が行われる。
11月10日
●ウッタル・プラデシュ州、西ベンガル州、ケララ州、アッサム州、ヒマーチャル・プラデシュ州、ラジャスタン州、チャッティースガル州で7日に行われた州議会補欠選挙の結果が発表される。
11月13日
●英字各紙は、米国で逮捕されたパキスタン系米国人ヘドレイ(LeTのメンバー)が、合法的なビジネスの目的でインドに入国し、テロ実施前の下見を行っていた模様である旨報道。
11月14日
●ラジャスタン州ジャイプール近郊で列車が脱線し、7名の旅客が死亡。
11月19日
●インド議会の冬期会期が開幕(会期は12月21日まで)。原子力被害に関する民間責任法等計83法案が審議される。
●ウッタル・プラデシュ州西部地域のサトウキビ農家数千人が、10月に政府が設定した砂糖の新たな買取価格に抗議するため、ニューヨーク市内で大規模なデモ行進を実施。
11月23日
●インディアン・エクスプレス紙は、労働雇用省が9月に発出したメモランダムには、「高度の熟練者、専門職業者の就労査証の取得は、被雇用者の1%の範囲でみとめられると明記されている旨報道。
●インディアン・エクスプレス紙は、6月30日にシン首相に提出されたバーブリー・マスジッド事件調査委員会報告書を独占入手した旨報道。
11月24日
●タイムス・オブ・インディア紙は、中距離弾道ミサイル“アグニ2”の試射がオリッサ州のホイーラーズ島で行われたが失敗であった旨報道。
11月30日
●インディアン・エクスプレス紙は、ジャンムー・カシミール州ラダック地方における中国との実行管理ライン付近で進められていた道路建設が中国軍の反対で中止になった旨報道。
●印空軍戦闘機“Su-30MKI”1機がポカラン(ラジャスタン州)南西部において墜落。

Ⅱ.経済
11月2日
●タイムス・オブ・インディア紙は、北東部8州のうち、15年前には4州が全国所得平均を上回っていたにもかかわらず、最新のデータでは7州が全国平均を下回っている旨報道。
11月4日
●道路交通省は、撤退条項や利害関係者及び解約条項の変更等、国道建設分野における入札制度を数ヶ月内に大幅に変更する旨発表。
11月7日
●フィナンシャル・エクスプレス紙は、187の小規模港について主要港関税局の管轄下に置くことを検討している旨報道。
11月9日
●フィナンシャル・エクスプレス紙は、道路交通省が、ラジャスタン、マハラーシュトラ、グジャラート、マディア・プラデシュ州を対象にした6大国道プロジェクト(延長400~600Km)を計画中である旨報道。
11月10日
●フィナンシャル・エクスプレス紙は、インドの主要企業は静かに排出削減努力を強化している旨報道。
●環境森林省は、ヒマラヤの氷河が気候変動によって溶けていることを証明する決定的な証拠はないとしたディスカッション・ペーパーを公表。
11月11日
●英字各紙は、インド財閥大手のリライアンス・インダストリーズが、グジャラート州カンベイ海盆で油田を発掘した旨報道。
●英字各紙は、10日に開催された州財務大臣グループ委員会において商品サービス(GST)に関する初のディスカッション・ペーパーが提示された旨報道。
●ヒンドゥー紙は、ルノー・日産が、バジャジ・オート社と共に超低価格車をインド市場で2012年に製造することを正式に決定した旨報道。
11月12日
●タイムス・オブ・インディア紙は、国営港湾公社のジャワハルラル・ネルー・ポート・トラストがインドで初の港湾特別経済特区(SEZ)を計画している旨報道。
11月13日
●エコノミック・タイムズ紙は、タミルナド州政府が、マヒンドラ・アンド・マヒンドラ社の同州での自動車製造工場建設に関する投資計画を承認した旨報道。
11月14日
●ビジネススタンダード紙は、政府が新たに発出したガイドラインにより、外国の航空会社は、ピーク時の大きな機体の使用とフライトの追加が可能となる旨報道。
11月16日
●ヒンドゥー紙は、バナジー鉄道大臣が、鉄道省による強制的な土地収容は行わないと述べるとともに、土地の収用が決定的に重要な場合は、補償額に加えて家族に対して鉄道省における雇用が与えられると述べた旨報道。
11月17日
●エコノミック・タイムズ紙は、インド日産自動車がチェンナイ市内に本部オフィスを新設した旨報道。
11月19日
●英字各紙は、インド財閥大手タタ・グループのラタン・タタ会長が、後継者には外国人の登用もありうると発言した旨報道。
11月20日
●エコノミック・タイムス紙は、インドのエーデルワイス・キャピタルと東京海上ホールディングスが合弁で生保会社を設立する旨報道。
●英字各紙は、日系鉄鋼大手JFEスチールとインド民間鉄鋼大手JSWスチールが包括的な業務提携を結んだ旨報道。
●インディアン・エクスプレス紙は、フォーブス誌の調査によれば、ムケーシュ・アンバニ・リライアンス・インダストリー社会長がインドで最も裕福な人物であった旨報道。
11月25日
●インディアン・エクスプレス紙は、政府が外国貨物船を安全及びビジネス上の理由で沿岸交易から除外する可能性がある旨報道。
11月30日
●印統計局は、2009年度第2四半期(7月-9月)のGDP成長率は7.9%と発表。

Ⅲ.外交
11月2日
●ヒンドゥー紙は、APECはG20に次ぐ重要なフォーラムであり、国連安保理常任理事国入りが進まない現状の中で、みすみす加盟をあきらめる訳にはいかないフォーラムである旨の論説を掲載。
11月4日
●インド外務省は、カルザイ・アフガニスタン大統領の再選に祝意を表すアナウンスメントを発表。
●英字各紙は、パキスタンの情報大臣等が南ワジリスタン地域のタリバン関連施設でインド製の武器等が見つかったと述べたことに対し、クリシュナ外相がインドは一切関与していないと述べた旨報道。
●インド外務省は、タルール閣外相が1~3日の日程でモーリシャスを訪問し、次世代軽ヘリコプターの供与式や沿岸監視レーダーシステム8基の供与に関する覚書への署名を行った旨発表。また、モーリシャス大学で、「インド-アフリカ: 開発におけるパートナー」と題したスピーチを実施。
11月5日
●英字各紙は、インド北東部を流れるブラマプトラ川の上流(中国チベット自治区)で中国がダム建設を行っている疑いがあることに関し、ラオ外務次官が、中国はこれまで一貫してそのような活動は行っていないと否定していると発言した旨報道。
11月6日
●ヒンドゥー紙は、2008年9月に署名された印仏民生用原子力協力が仏上院で承認され、今後下院で審議される旨報道。
●韓印EPAが韓国国会本会議を通過。
●デリーで第10回印EU首脳会合が行われ、会談後共同声明が発出される。
11月8日
●インディアン・エクスプレス紙は、パキスタンが、インドとネパールとの間で犯罪人引渡条約が締結されるのを妨害する目的で、ネパールで逮捕されたパキスタン人をインドに引き渡すことができないようにする除外条項を含む条約案をネパール政府に渡していた旨報道。
11月9日
●印外務省は、「貿易・経済・科学・技術・文化協力に関する印露政府間委員会」の共同議長であるソビャーニン露副首相が12日までの日程でインドを訪問する旨発表。
●エイジアン・エイジ紙は、カプール陸軍参謀長が、7日から9日にかけてイスラエルを訪問している旨報道。
●英字各紙は、8日にダライラマがアルナーチャル・プラデシュ州タワンを訪問し数百人の僧侶及び信者による手篤い歓迎を受けた他、9日にタワンで行った説法には3万人以上の信者が集まった旨報道。
11月10日
●インド・コロンビア外交関係樹立50周年に際し訪印中のベルムデス・コロンビア外相とクリシュナ外相が会談し、会談後共同声明を発出。
11月11日
●インド外務省は、訪印中の劉奇葆・中国共産党四川省委書記がクリシュナ外相への表敬訪問を行った旨発表。
11月12日
●訪印中のラッド豪首相とシン首相との間で印豪首脳会談が行われ、共同声明及び安全保障共同宣言が発出される。
●インド外務省は、在インドの中国大使館及び総領事館が一部の州出身者に対し発給している、旅券にホッチキス止めにする形の査証による中国への渡航は有効と見なされない旨の「重要渡航情報」をウェブサイトに掲載。
11月15日
●ムカジー財務大臣がスリランカを訪問しラージャパクサ大統領と会談。国内避難民の再定住問題等につき議論。
11月16日
●イランのモッタキ外相が訪印し、クリシュナ外相らと会談。石油・ガス、電力、陸上交通及びインフラ整備等につき協議。
●エイジアン・エイジ紙は、ハシナ・バングラデシュ首相が、12月18日から4日間の日程で訪印予定である旨報道。
11月17日
●インドを公式訪問中のハーパー・カナダ首相がシン首相と首脳会談を実施、会談後共同声明発出。
11月18日
●英字各紙は、オバマ大統領が中国を訪問中に発出した米中共同声明の中で、「インドとパキスタンの関係の改善と進展を支持する」と言及されていることに対し、第三国が印パ関係に介入することにはインドは常に反対であると批判的に論じている。
●ヒンドゥー紙は、インドとカナダは包括的経済連携協定に向けた共同研究グループを設置した旨報道。
11月20日
●英字各紙は、19日にカルザイ・アフガニスタン大統領の就任式に出席したクリシュナ外相がクレーシ・パキスタン外相と会談した旨報道。
11月24日
●訪米中のシン首相がオバマ大統領との間で米印首脳会談を実施。
●仏議会下院は、印仏民生用原子力協力協定の批准を承認するための法案を全会一致で可決。
11月27日
●インド外務省は、11月29日から12月3日にかけて、サントメ・プリンシペのティニー外相が訪印し、タルール外務担当閣外相と会談を行う旨発表。
●英字各紙は、インド石油天然ガス公社が、イランの南パルス・ガス田の第12フェーズにおいて20~25%の権益獲得を狙っている旨報道。
11月28日
●カナダ首相府は、加印原子力協力協定交渉が完了した旨発表。

Ⅳ.日印関係
11月9日
●訪日中のアントニー国防大臣が北澤防衛大臣と会談し、会談後共同プレス発表を発出。