日印関係最新情報

月間インド・ニュース(2012年2月)

2012年3月13日掲載


Ⅰ.内政
2月8日
*英字各紙は、2011年7月13日にムンバイで発生した連続爆弾テロ事件に関し、マハーラーシュトラ州警察が既に逮捕取り調べ中のインディアン・ムジャヒディン容疑者3名のうち1名が、これまでパキスタンにおいて数回の軍事訓練に参加していたとするとともに、2001年にアフガニスタン・カンダハールにおける闘争にも参加していたと報道。
2月13日
*デリーの首相公邸から500メートルの地点で、イスラエル大使館の車両に仕掛けられた爆弾が爆発し、イスラエル大使館の外交官夫妻を含む4名が負傷。
2月14日
*英字各紙は、2002年にグジャラート州で発生したグルバーグ・ソサエティ虐殺事件に関し、モディ州首相他を起訴しうるほどの証拠は見つかっていないとする報告書が特別調査チームよりアーメダバード地方裁判所に提出された旨報道。
2月15日
*イタリア商船(石油タンカー)がケララ州沖のインド洋を航行中、乗船していたイタリア海兵がインド漁船に発砲しインド人乗員2名が死亡。
2月22日
*インド首相府は、シン首相がバナジー西ベンガル州首相と会談し、国家テロ対策センターの設置問題に関し、各州政府の懸念につき検討するための方法を模索するよう内相に要請したとするプレスリリースを発出。
2月24日
*英字各紙は、シン首相が雑誌のインタビューの中で、タミル・ナードゥ州クダンクラムで建設中の原子力発電所に対する反対運動は、欧米等からの資金援助を受けているNGOが主導しており、このような運動は電力供給の必要性を理解せずインドの開発を阻害していると非難した旨報道。

Ⅱ.経済
2月2日
*ヒンドゥー紙他は、アーンドラ・プラデーシュ州にある工業団地スリ・シティーで、コベルコ・クレーンのインド現地法人であるコベルコ・クレーン・インディアが新たなクレーン工場の開所式を行った旨報道。
2月3日
*インド農業省は、2011年度の穀物全体の生産量は250.42百万トンと豊作となり、過去最高の2010年年度を上回る水準となるとする2011年度の農作物予想収穫量(第2次)を発表。
*英字各紙は、2日、インド最高裁判所が、第2世代(2G)携帯電話サービスの周波数帯割り当てに関する不正疑惑問題に関連し、免許取り消し等の判決を下したと報道。
2月6日
*ビジネス・スタンダード紙は、全ての公共部門のIT機器と通信機器の調達に関し、30%を国内機器メーカーから調達することを義務づけるキャビネット・ノートの検討が進んでいる旨報道。
2月9日
*インド商工省は、2012年1月の貿易額(暫定値)を発表。輸出は前年同期比10.1%増の254億ドル、輸入は前年同期比20.3%増の401億ドル、貿易赤字は147億ドル。
*ビジネス・スタンダード紙は、タタ・コンサルタンシー・サービシズは日本市場を強化するため三菱商事と合弁会社「日本TCSソリューションセンター」を設立すると発表。
2月12日
*タミル・ナードゥ(TN)州で東芝JSW工場の竣工式が行われ、佐々木則夫年場本社社長の出席のもと、ジャヤラリータ州首相他同州閣僚25名を初めてとして約500名が参加。
2月15日
*カピル・シバル通信IT大臣は、周波数管理と免許枠組みに関する通信局の決定を発表。
2月29日
*インド統計局は、2011年度第3四半期のGDP成長率(暫定値)は前年同期比6.1%であった旨発表。

Ⅲ.外交
2月8日
*在中国インド大使館新館の開館式に出席するため中国を訪問中のクリシュナ外相は、楊潔チ外相(外交部部長)や戴へい国国務委員らと会談。
*インド外務省は、ナシード・モルディブ大統領の辞任を受け、副大統領から昇格したワヒード新大統領に対し、シン首相が書簡を送るとともに、同大統領と電話会談を行い、シン首相からは、インドはこれまでどおり、モルディブ国民の求めるあらゆる支援を行う用意がある旨述べたと発表。
*タイムズ・オブ・インディア紙は、米国およびEUによる対イラン制裁へのインドの対応に関し、ナビザデ駐インド・イラン大使が、イランからの原油輸入代金のうち45%をインド・ルピーによる決済で行うことにインドと合意した旨報道。
2月10日
*デリーにて、シン首相とEU側代表(ファン=ロンパイ欧州理事会議長及びバローゾ欧州委員長)との間で、第12回インドEU首脳会議が開催される。インドEU・FTAについては合意にいたらず、バローゾ委員長は「双方の立場は全ての分野で近づきつつあり、本年秋に交渉が終了することを期待している」旨発言(シン首相は具体的な時期について発言せず)。
*タイムズ・オブ・インディア紙は、ワヒード・モルディブ新大統領の就任を急いで歓迎したインドは、モルディブにおける平和裡の政権移行を確実なものにするため舞台裏で奮闘中であり、ナシード前大統領に対する逮捕状が出る中、インドは新政権に対し、同前大統領の身柄の安全を求めている旨報道。
*デンマークのポリティケン紙は、ニールス・ホルック事件を巡るデンマーク・インド関係冷却化の影響で、パティル・インド大統領のデンマーク訪問がキャンセルされた旨報道。
2月11日
*ニューヨークタイムズ紙は、先週ワシントンを訪問したマタイ外務次官が、米印関係は、快適さ、深さ、率直さが増しているが、完全に調和がとれているとは言えない旨発言。
2月15日
*シャルマ商工大臣が100名を超えるビジネス関係者を伴ってパキスタンを訪問し、ファヒーム・パキスタン商務大臣との間で二国間協議を実施。
2月21日
*インド外務省は、印パ両国が、核の信頼醸成措置の一環として「核兵器に関する偶発事故の危険性を減ずるための協定」の有効期間を5年間延長することで合意した旨発表。

Ⅳ.日印関係
2月3日
*国土交通省とインド都市開発省、カルナータカ州との共催で、戦略的都市開発に関する高度道路交通システム会議がバンガロールで開催される。
2月4日
*インド日本商工会議所はインド商工省チョードリー工業局次官に対し、2012年の対インド政府建議書を提出(インド日本商工会議所は毎年インド政府に対し建議書を提出しており、今回で4回目)。
2月6日
*日インド社会保障協定(仮称)の第3回政府間交渉がデリーで開催される(~2月10日)。
2月24日
*別所外務審議官とマタイ外務次官との間で日インド外務次官級政務協議が開催される(於:デリー)。