日印関係最新情報

月間インド・ニュース(2014年12月分)

2015年1月13日掲載


Ⅰ.内政
12月2日
*与党BJPは、2日の議会役員会において、同党ヴァジパイ元首相の誕生日である、12月25日を「Good Governance Day」とすることを決定した。
12月8日
*各種報道によれば、ハリヤナ州において、BJPの支持母体である民族奉仕団(RSS)が、イスラム教徒約200名を、ヒンドゥー教に改宗させ、金銭を渡していることが明るみになった。
これを受けて、インド議会では、野党各党が、イスラム教およびキリスト教から、ヒンドゥー教への改宗を、強制すべきでないとし、本件に関する国会での審議を要求し、重要法案の審議を拒否するなど、議会が混乱した。
12月23日
*23日、選挙管理委員会は、ジャンムー・カシミール州及びジャールカンド州において投票を実施した州議会議員選挙の結果を以下のとおり発表した。
☆ジャンムー・カシミール州(全87議席) 獲得議席数(前回からの増減)
 人民民主党(PDP)             28議席(+ 7議席)
 インド人民党(BJP)            25議席(+14議席)
 ジャンムー・カシミール民族評議会(JKNC) 15議席(-13議席)
 コングレス党              12議席(- 5議席)
 その他                  7議席(- 3議席)

☆ジャールカンド州(全81議席)
 インド人民党(BJP)            37議席(+19議席)
 ジャールカンド解放戦線(JMM)       19議席(+01議席)
 ジャールカンド開発戦線(JVM)       8議席(- 3議席)
 コングレス党              6議席(- 8議席)
 AJSUP                  5議席(± 0議席)
 その他                  6議席(- 9議席)

Ⅱ.経済
12月2日
*2日、インド準備銀行は、金融政策会合を開催し、政策金利の据え置きを発表した。
12月17日
*17日付フィナンシャル・エクスプレス紙は、ソフトバンクがインド不動産ポータルサイトのハウジング・ドットコムとの間で、既存株主と共に総額9,000万ドルの出資を行うことに合意した旨報じた。
12月19日
*各紙報道によれば、19日、統一物品サービス税(GST:Goods and Service Tax)導入のための憲法改正法案が下院に提出された。審議は次期国会以降に持ち越された。

Ⅲ.外交
12月3日
*インド外務省発表によれば、3日、スワラージ外相は、下院で最近のモディ首相の外国訪問につき演説し、歴史的な総選挙結果は国際的な関心を呼び覚まし信頼を回復した、モディ首相の下、インドの急速な進展が楽観視されており、世界の平和・繁栄へのインドの貢献に期待が広がっている、モディ首相は、世界におけるインドの役割と立場につき明確なビジョンを提示し、期待されるリーダーシップをとっていくとのシグナルを送り、約束を行動に移し、機会を成果に変える能力を提示してきた、我々は、安全保障上の利益について明確に話し、それらをしっかりと守る意志を示してきたと述べた。
12月10日~11日
*10日~11日、政府発表によれば、プーチン露大統領は、訪印し、モディ首相と首脳会談を行った。首脳共同声明や共同記者発表によれば、両首脳は、防衛、貿易、原子力、エネルギー分野等での協力拡大に合意した。また、原子力協力に関する文書等、計20本の合意文書が署名された。(写真右)
*13日付ザ・ヒンドゥー紙は、「印露関係、試練の時」と題した社説において、プーチン大統領訪印につき、生産的であったが古来の友好関係の輝きが霞んだことは否定できないと論じ、また、インドが軍事品の調達先をロシア以外へも多様化していることについてロシアが面白く思っていない中、モディ首相が今回、ロシアについて「最も重要な防衛パートナーである」と述べたことは重要である、ロシアが西側諸国から孤立し、インドが米国に接近する中、印露関係は多くの課題に直面するであろうと論じた。
12月18日~23日
*大統領府発表や各紙報道によれば、18日から23日、バングラデシュのハミッド大統領がインドを訪問し、19日、ムカジー大統領と会談した。ハミッド大統領は、22日、西ベンガル州のコルカタを訪問し、トリパティ同州知事、ママタ・バナジー同州首相に面会した。

Ⅳ.日印関係
12月17日
*外務省発表によれば、17日午後、安倍総理はモディ首相と電話会談を行った。モディ首相から、衆議院議員選挙における安倍総理大臣の勝利と、選挙を通じて「アベノミクス」が国民の信任を得たことに対し祝意を表明した。これに対し安倍総理大臣から、今後、成長戦略を含む経済政策をさらに力強く進める旨、また、「モディノミクス」と連携し、モディ首相と力を合わせ、大きな可能性を秘めた日・インド関係をさらなる高みへ引き上げていきたい旨述べた。
外務省HPでも詳細がご覧いただけます。