Ⅰ. 内政
8月9日及び12日
*10日付シン首相声明及び現地報道によれば、9日、初の国産原子力潜水艦「アリハント」の動力源となる原子炉が臨界に達し、首相は、原潜就役に向け大きな一歩と祝意を表した。
*12日、現地報道によれば、コチにおいて、初の国産空母「ビクラント」の進水式が行われた。
8月14日
*現地報道によれば、14日、ムンバイの海軍造船所において、潜水艦「シンドラクシャク」の爆発事故が発生した。当初、将校を含む乗組員18名が行方不明となっていたが、8月末までに、11人の遺体が回収された。
8月15日
*15日の独立記念日に際し、シン首相は、レッドフォート(注; オールドデリーの中心にある「赤い城」、1947年8月15日にインド独立を宣言した場所)において演説を行った。現在議会に提出されている食糧安全保障法(大統領令発出済み)は、農村人口の75%、都市人口の半数に裨益する旨、2004年から2011年にかけて、農村での1人あたりの消費量は、以前の4倍の速さで増加しており、農村での賃金上昇の速度も、同期間でより速くなっている旨アピールした。その他、教育、保健、インフラ、経済成長・経済政策、職業訓練、外交、治安、汚職等について述べた。
8月16日
*16日発行のインディア・トゥデー誌は、調査会社「C-Voter」が2日~10日に実施した次期総選挙に関する世論調査結果を掲載した。右によれば、コングレス党を中心とした統一進歩連合(UPA)は、半減の137議席(前回259議席)、BJPを中心とした国民民主連合(NDA)は、前回とほぼ同数の155議席(前回159議席)、その他地域政党の合計獲得議席数は、倍増の251議席(前回125議席)となる見込み。
8月22日
*タイムズ・オブ・インディア紙は、22日にカルナタカ州で行われた国会下院の2選挙区の補欠選挙で、コングレス党がジャナタ・ダル(世俗派)(JD(S))を破り、また、同日に行われた同州議会上院の3選挙区の補欠選挙においても、コングレス党が2選挙区で勝利し、同州のコングレス党が勢いづいていると報じた。
8月29日
*29日付現地紙報道によれば、インディアン・ムジャヒディン(IM)の指導者(創設者の一人)であるヤシン・バトカルが、ビハール州におけるネパール国境付近において、同州警察により逮捕された。IMは、ラシュカル・エ・タイバ(LeT)から支援を受け、事実上その指揮下で活動しているとされ、バトカルは、本年2月のハイデラバードでの爆破テロ等の多数の爆破テロに関与した疑いがあり、最重要指名手配テロリストとされていた。
Ⅱ. 経済
8月6日
*6日、インド政府は、スバラオ・インド準備銀行(RBI)総裁の後任として、ラグラム・ラジャン財務省首席経済顧問を選任した旨発表した。任期は3年。
8月12日
*12日、インド商工省は,2013年7月の貿易額(暫定値)を発表。ビジネス・スタンダード紙は、輸出は、前年同月比11.6%となり、2011年10月に前年同月比23.7%成長を記録して以来21か月ぶりの高い成長率であるとし、要因はルピー安、及び米国やアフリカ、東アジアの需要の高まりであると報じた。
8月14日
*14日、インド商工省は、卸売物価指数(WPI)に基づく7月のインフレ率を、前年同月比5.79%(速報値)と発表した。6月の4.86%より増加した。食料品は、前年同月比11.91%であった。
8月30日
*30日、インド政府中央統計局は、2013年第1四半期(4~6月)の実質GDPが、総額13兆7,144億ルピーとなり、前年度比4.4%の成長率となったと発表した。
*30日、シン首相は、インド下院議会において、ルピー安をはじめとしたインド経済情勢に関する演説を行い、ルピー安とその影響を懸念しつつ、政府の対応策をアピールした。
Ⅲ. 外交
8月2日
*2日付タイムズ・オブ・インディア紙によれば、ブルネイで開催されたASEAN外相会議の際、クルシード外相が、朴宜春・北朝鮮外相と二国間会談を行い、核拡散についてのインドの深刻な懸念を伝えた。
8月4日
*4日付HT紙によれば、アクバル・ウッディーン・インド外務省報道官は、7月29日に発生したアフガニスタンのジャララバードにあるインド領事館への攻撃について、アフガニスタンの安全と安定は、国境の外からのテロによって脅かされている、と発言、同攻撃の背後にパキスタンの関与があることを示唆した。情報筋は、パキスタンに拠点を持つハッカーニー・ネットワークの支援によって、テロリスト達がカブールに送られているとした。2008年及び2009年の在アフガニスタン・インド大使館に対する攻撃にも同様の手口が使われたという。
8月5日
*インド外務省は、8月5日にデリーで開催された第5回印中戦略対話の結果概要を発表した。インド側は、スジャータ・シン外務次官が、中国側は、劉振民外交部副部長が、それぞれの団長を務めた。対話の中では、国境を越える河川の水利問題に関する理解の強化や、二国間の貿易赤字への対処、実行支配沿いの平和と平穏の維持の方策、文化・人的交流の促進の方法、BRICSの枠組みでの将来の協力などの課題につき議論された他、本年中のシン首相の中国訪問の可能性についても話し合われた。
8月6日
*6日付ヒンドゥー紙他は、同日、重武装したテロリストとパキスタン軍(※インド外務省の発表では、「パキスタン軍の制服をきた人物ら」とされている)が、ジャンム・カシミール州のプーンチ・セクターの管理ライン付近で、インド軍の偵察隊を襲撃し、5名のインド兵が死亡したと報じている。同事件は、国境警備兵1名が負傷した今月5日のサンバ・セクターでの停戦違反の数時間後に発生した。インド軍によれば、パキスタン軍によって支援された15名から20名のテロリストが、午前1時頃、管理ラインを越えてインド領に侵入し、ジャンムから200㎞はなれたチャカン・ダ・バーグ地区のプーンチ旅団のサルラ駐屯地付近で、インド軍の偵察隊員6名を襲撃した。インド軍関係者によれば、インド領の約450メートル内側で、5名の兵士が銃撃戦により死亡し、1名が負傷した。
Ⅳ. 日印関係
8月6日
*6日付HT紙によれば、同日、インド連邦議会下院において、1945年に原爆が投下された広島と長崎の犠牲者への追悼が行われた。議事の冒頭、クマール下院議長が、追悼の言葉を述べ、大量破壊兵器の無い社会を構築する誓いを新たにし、インド下院は、核兵器を廃絶し、世界平和を確保する全ての取り組みに対し支援をさしのべる旨述べた。同議長の発言後、インド下院議員は、黙祷を行った。
8月9日及び12日
*10日付シン首相声明及び現地報道によれば、9日、初の国産原子力潜水艦「アリハント」の動力源となる原子炉が臨界に達し、首相は、原潜就役に向け大きな一歩と祝意を表した。
*12日、現地報道によれば、コチにおいて、初の国産空母「ビクラント」の進水式が行われた。
8月14日
*現地報道によれば、14日、ムンバイの海軍造船所において、潜水艦「シンドラクシャク」の爆発事故が発生した。当初、将校を含む乗組員18名が行方不明となっていたが、8月末までに、11人の遺体が回収された。
8月15日
*15日の独立記念日に際し、シン首相は、レッドフォート(注; オールドデリーの中心にある「赤い城」、1947年8月15日にインド独立を宣言した場所)において演説を行った。現在議会に提出されている食糧安全保障法(大統領令発出済み)は、農村人口の75%、都市人口の半数に裨益する旨、2004年から2011年にかけて、農村での1人あたりの消費量は、以前の4倍の速さで増加しており、農村での賃金上昇の速度も、同期間でより速くなっている旨アピールした。その他、教育、保健、インフラ、経済成長・経済政策、職業訓練、外交、治安、汚職等について述べた。
8月16日
*16日発行のインディア・トゥデー誌は、調査会社「C-Voter」が2日~10日に実施した次期総選挙に関する世論調査結果を掲載した。右によれば、コングレス党を中心とした統一進歩連合(UPA)は、半減の137議席(前回259議席)、BJPを中心とした国民民主連合(NDA)は、前回とほぼ同数の155議席(前回159議席)、その他地域政党の合計獲得議席数は、倍増の251議席(前回125議席)となる見込み。
8月22日
*タイムズ・オブ・インディア紙は、22日にカルナタカ州で行われた国会下院の2選挙区の補欠選挙で、コングレス党がジャナタ・ダル(世俗派)(JD(S))を破り、また、同日に行われた同州議会上院の3選挙区の補欠選挙においても、コングレス党が2選挙区で勝利し、同州のコングレス党が勢いづいていると報じた。
8月29日
*29日付現地紙報道によれば、インディアン・ムジャヒディン(IM)の指導者(創設者の一人)であるヤシン・バトカルが、ビハール州におけるネパール国境付近において、同州警察により逮捕された。IMは、ラシュカル・エ・タイバ(LeT)から支援を受け、事実上その指揮下で活動しているとされ、バトカルは、本年2月のハイデラバードでの爆破テロ等の多数の爆破テロに関与した疑いがあり、最重要指名手配テロリストとされていた。
Ⅱ. 経済
8月6日
*6日、インド政府は、スバラオ・インド準備銀行(RBI)総裁の後任として、ラグラム・ラジャン財務省首席経済顧問を選任した旨発表した。任期は3年。
8月12日
*12日、インド商工省は,2013年7月の貿易額(暫定値)を発表。ビジネス・スタンダード紙は、輸出は、前年同月比11.6%となり、2011年10月に前年同月比23.7%成長を記録して以来21か月ぶりの高い成長率であるとし、要因はルピー安、及び米国やアフリカ、東アジアの需要の高まりであると報じた。
8月14日
*14日、インド商工省は、卸売物価指数(WPI)に基づく7月のインフレ率を、前年同月比5.79%(速報値)と発表した。6月の4.86%より増加した。食料品は、前年同月比11.91%であった。
8月30日
*30日、インド政府中央統計局は、2013年第1四半期(4~6月)の実質GDPが、総額13兆7,144億ルピーとなり、前年度比4.4%の成長率となったと発表した。
*30日、シン首相は、インド下院議会において、ルピー安をはじめとしたインド経済情勢に関する演説を行い、ルピー安とその影響を懸念しつつ、政府の対応策をアピールした。
Ⅲ. 外交
8月2日
*2日付タイムズ・オブ・インディア紙によれば、ブルネイで開催されたASEAN外相会議の際、クルシード外相が、朴宜春・北朝鮮外相と二国間会談を行い、核拡散についてのインドの深刻な懸念を伝えた。
8月4日
*4日付HT紙によれば、アクバル・ウッディーン・インド外務省報道官は、7月29日に発生したアフガニスタンのジャララバードにあるインド領事館への攻撃について、アフガニスタンの安全と安定は、国境の外からのテロによって脅かされている、と発言、同攻撃の背後にパキスタンの関与があることを示唆した。情報筋は、パキスタンに拠点を持つハッカーニー・ネットワークの支援によって、テロリスト達がカブールに送られているとした。2008年及び2009年の在アフガニスタン・インド大使館に対する攻撃にも同様の手口が使われたという。
8月5日
*インド外務省は、8月5日にデリーで開催された第5回印中戦略対話の結果概要を発表した。インド側は、スジャータ・シン外務次官が、中国側は、劉振民外交部副部長が、それぞれの団長を務めた。対話の中では、国境を越える河川の水利問題に関する理解の強化や、二国間の貿易赤字への対処、実行支配沿いの平和と平穏の維持の方策、文化・人的交流の促進の方法、BRICSの枠組みでの将来の協力などの課題につき議論された他、本年中のシン首相の中国訪問の可能性についても話し合われた。
8月6日
*6日付ヒンドゥー紙他は、同日、重武装したテロリストとパキスタン軍(※インド外務省の発表では、「パキスタン軍の制服をきた人物ら」とされている)が、ジャンム・カシミール州のプーンチ・セクターの管理ライン付近で、インド軍の偵察隊を襲撃し、5名のインド兵が死亡したと報じている。同事件は、国境警備兵1名が負傷した今月5日のサンバ・セクターでの停戦違反の数時間後に発生した。インド軍によれば、パキスタン軍によって支援された15名から20名のテロリストが、午前1時頃、管理ラインを越えてインド領に侵入し、ジャンムから200㎞はなれたチャカン・ダ・バーグ地区のプーンチ旅団のサルラ駐屯地付近で、インド軍の偵察隊員6名を襲撃した。インド軍関係者によれば、インド領の約450メートル内側で、5名の兵士が銃撃戦により死亡し、1名が負傷した。
Ⅳ. 日印関係
8月6日
*6日付HT紙によれば、同日、インド連邦議会下院において、1945年に原爆が投下された広島と長崎の犠牲者への追悼が行われた。議事の冒頭、クマール下院議長が、追悼の言葉を述べ、大量破壊兵器の無い社会を構築する誓いを新たにし、インド下院は、核兵器を廃絶し、世界平和を確保する全ての取り組みに対し支援をさしのべる旨述べた。同議長の発言後、インド下院議員は、黙祷を行った。