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日印関係最新情報

月間インドニュース(2019年6月)

2019年7月19日掲載


1. 内政

【連邦政府/連邦議会関係】
6月3日:アジット・ドヴァル国家安全保障担当補佐官が閣僚級として再任命された。

6月19日:全下院議員の就任宣誓に続き、下院議長選出の動議が出され、ビルラ下院議長が選出された。

6月20日:コヴィンド大統領は、連邦議員(上院・下院)出席のもと、国会で演説した。 

6月21日:プラサード法務・司法大臣は、トリプル・タラーク法案(The Muslim Women(Protection of Rights on Marriage)Bill)を、連邦下院議会に提出した。

6月24日:ジャイシャンカル外務大臣は、正式にBJPに入党した。

2. 経済

【2019年度第2回金融政策決定会合(利下げ)関係】
6月4日~6日:インド準備銀行(RBI)は、金融政策委員会(MPC)会合を開催し、6日にその結果を公表した。

メモ:MPCステートメントのポイント
(1)政策金利(レポ・レート)を6.0%から5.75%へ引下げ。
(2)金融政策に対するスタンスを「中立的(neutral)」から「緩和的(accommodative)」へ変更。
(3)インフレ率の見通し
インフレ見通しは、2019年度前半は3.0~3.1%、2019年度後半は3.4%~3.7%とする(注:前回時点の見通しは、2019年度前半は2.9~3.0%、2019年度後半は3.5~3.8%)。
(4)経済成長率の見通し
2019年度の実質GDP成長率は7.0%(同年度前半は6.4~6.7%、同年度後半は  7.2~7.5%)を見込む(注:前回時点の見通しは、2019年度成長率は7.2%、同年度前半は6.8~7.1%、同年度後半は7.3~7.4%)。

3. 外交

【印モルディブ・スリランカ関係】
6月3日:モディ首相が、第2次政権発足後初の外遊先として、8日-9日にかけてモルディブとスリランカを訪問することが発表された。

【印ブータン関係】
6月7日-8日:ジャイシャンカル外務大臣が、初の外遊先となるブータン訪問中、ドルジ・ブータン外務大臣と開発パートナーシップと水力発電に重点を置いた相互利益の問題につき議論した。ツェリン・ブータン首相との面会では、モディ首相からの挨拶を伝えた。また、ワンチュク・ブータン国王に謁見し、印ブータン二国間関係の意義につき意見交換した。

【印仏関係】
6月10日:ルモワンヌ・フランス・ヨーロッパ・外務副大臣が、ニューデリーを訪問し、ジャイシャンカル外務大臣及びムラリーダラン外務副大臣それぞれと会談した。両国間関係の拡大を話し合うとともに、ルモワンヌ外務副大臣より、8月にフランスで行われるG7サミットへのモディ首相出席の招待を受けた。

【印露関係】
6月15日-19日:トルトネフ露副首相兼極東連邦管区大統領全権代表率いる代表団が、ニューデリー及びムンバイを訪問し、ドヴァル国家安全保障担当補佐官、ジャイシャンカル外務大臣、プラダーン石油・天然ガス兼鉄鋼大臣等と面会した。9月にロシアで予定されている東方経済フォーラムへのモディ首相の出席準備及び露極東地域における二国間協力を促進する目的。

【印米関係】
6月25日-27日:ポンペオ米国務長官はインドを訪問し、モディ首相、ジャイシャンカル外務次官、ドヴァル国家安全保障担当補佐官とそれぞれ会談を行った。また、26日夜には、インド国際センターにおいてスピーチを行った。米国からの政府高官の訪問は印連邦下院総選挙後初となる。

【多国間関係】
6月13日-14日:モディ首相は、上海協力機構(SCO)首脳会合に出席するため、キルギス共和国を訪問した。
訪問中、モディ首相は、習近平中国国家主席、プーチン露大統領、ガニ・アフガニスタン大統領、ルカシェンコ・ベラルーシ大統領と二国間会談を行うとともに、ジェエンベコフ・キルギス共和国と共同宣言を発出した。

6月14日-15日:ジャイシャンカル外務大臣は、第5回アジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)サミットに出席するため、タジキスタンを訪問した。訪問中、モメン・バングラデシュ外務大臣、カリファ・バーレーン外務大臣、ダン・ティ・ゴック・ティン・ベトナム国家副首席、ザリーフ・イラン外務大臣と、それぞれ 二国間会談を行った。

【G20サミット及びG20サミット期間中の多国間・二国間対話関係】
6月28-29日
モディ首相は、日本で開催されたG20サミットに出席し、ジャイシャンカル外務大臣が同行した。
モディ首相は、G20サミットの機会に、安倍総理と首脳会談を行った他、日米印首脳会談(→日印関係参照)及び米印首脳会談、印中露首脳会談を行うとともに、BRICS非公式首脳会合に出席した。
また、モディ首相は、サルマン・サウジアラビア皇太子、文在寅韓国大統領、メルケル独首相、ボルソナーロ伯首相、エルドアン・トルコ大統領、マクロン仏首相、モリソン豪首相、ウィドド・インドネシア大統領等と首脳会談を行った。
サルマン・サウジアラビア皇太子との会談では、石油資源、港湾について議論した。また、サルマン皇太子はモディ首相を本年行われるイベントに招待し、同首相は受諾した。
文在寅韓国大統領との会談では、交易、経済関係、人的交流の促進について議論した。
メルケル独首相との会談では、人工知能、サイバーセキュリティー分野等における印独協力の強化について議論した。
ボルソナーロ伯首相との会談では、交易、投資、農業、バイオ燃料における協力等について議論した。
エルドアン・トルコ大統領との会談では、交易、投資、安全保障、カウンター・テロリズム等について議論した。
モリソン豪首相との会談では、スポーツ、安全保障、インド太平洋における海上協力等について議論した。
ウィドド・ジョコ?インドネシア大統領との会談では、交易等について議論した。

6月28日:ジャイシャンカル外務大臣は、フリーランド・カナダ外務大臣、エブラルド・メキシコ外務大臣とそれぞれ会談した。

6月29日:ジャイシャンカル外務大臣は、河野外務大臣と日印外相間戦略対話(→日印関係参照)を行った。


4. 日印関係

【日印首脳会談】
6月27日:安倍晋三内閣総理大臣は、午後1時50分から約20分間、G20大阪サミット出席のため訪日中のナレンドラ・モディ・インド首相(H.E.Mr.Narendra Modi、 Prime Minister of India)と首脳会談を行った。(→今月の注目点)

【日米印首脳会談】
6月28日:安倍晋三内閣総理大臣は、6月28日9時20分頃から約15分間、G20サミット出席のため大阪訪問中のドナルド・トランプ米国大統領(The Honorable Donald J. Trump、 President of the United States of America)及びナレンドラ・モディ・インド首相(H.E.Mr.Narendra Modi、 Prime Minister of India)と、第2回日米印首脳会談を行った。概要以下のとおり。

(1)日本、米国及びインドは、インド太平洋地域において、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値を共有するパートナー。3か国首脳は、複雑化する安全保障環境について認識を共有しつつ、自由で開かれたインド太平洋の維持・推進における3か国の協力が極めて重要な意義を有することを改めて確認した。
(2)3か国首脳は、海洋安全保障、宇宙・サイバー空間を含む新たな領域における安全保障、質の高いインフラ投資の推進等を含む様々な分野で協力を推進していくことで一致した。また、3か国首脳は今般のG20サミットにおいて承認を目指している「質の高いインフラ投資に関するG20原則」を歓迎し、この原則を国際社会で推進していくために協力することで一致した。
(3)3か国首脳は、今後も3か国間で議論を継続していくことで一致した。

【日印外相間戦略対話】
6月29日:午後0時25分頃から約80分間、河野太郎外務大臣は、G20大阪サミット出席のため訪日中のジャイシャンカル・インド外務大臣(H.E. Dr S. Jaishankar、 External Affairs Minister of India)と日印外相間戦略対話を行った。概要以下のとおり。

(1)冒頭
河野大臣から、「外務大臣として再びお会いできうれしい」、「貴大臣とともに協力していけることを楽しみにしている」と述べた。
 ジャイシャンカル大臣から、G20議長国として日本はすばらしい役割を果たしている、河野大臣と共に日本とインドの関係をさらに強化したい、多忙の中、こうして会談できることに意義がある、と述べた。
(2)日印関係
河野大臣から、「両国の安全保障・防衛協力を進め、また、地域の平和と安定のために日印が果たす役割を国際社会に示す上で、合意した閣僚級2+2は重要。早期開催に向けて調整していきたい」、「第三国やインド北東部での連結性強化に取り組むことは重要」、「日印関係の更なる深化のため、サイバー、宇宙分野の協力を促進していきたい」と述べた。
 ジャイシャンカル大臣から、閣僚級2+2を早期に実現したい、地域の更なる発展のために連結性協力を具体化していくことが重要であり、日本との協力を強化していきたい、と述べた。
(3)ミニラテラル
河野大臣から、「昨日の第2回日印米首脳会合開催を歓迎」、「首脳会合で議論されたサイバーセキュリティーや質の高いインフラ投資について着実にフォローしたい」、「日印米外相会合を行うことを楽しみにしている」、「日米豪印の協力の進展を歓迎。更に協力を深化したい」と述べた。
  ジャイシャンカル大臣から、日印米首脳会合では大変よい議論が行われた、インドも日印米の枠組みを重視しており、日印米外相会合を行いたい、と述べた。 
(4)グローバル課題
河野大臣から、「RCEPにつき、インドを含む16か国で年内妥結を目指したい。インドの協力を強く求めたい」、「日本はNPT体制の維持・強化、CTBTの発効促進を重視、対話を続けたい」と述べた。
(5)地域情勢
両大臣は、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて引き続き協力していくことで一致し、イラン、南アジアを含む地域情勢につき幅広く議論を行った。


今月の注目点:日印首脳会談概要
1 冒頭、安倍総理大臣は、「改めて総選挙勝利をお祝いする」、「モディ首相と緊密に協力し、G20大阪サミットを成功させたい」、「世界で最も可能性を秘めた日印関係を、共に手を携え、更に高い次元に引き上げたい」、「次回は、私がインドを訪問する番であり、楽しみにしている」と述べた。
モディ首相から、温かい祝意に感謝、安倍総理大臣は最初に電話をしていただいた首脳である、G20の議長を務める安倍総理大臣に敬意を表する、サミットの成功を期待する、令和の時代を迎えた日本と日本国民に祝福を伝えたい、10月の即位の礼にはインドの大統領が出席する、安倍総理大臣の訪印を楽しみにしている、具体的な調整を始めさせたい旨述べた。

2 安倍総理大臣から、「『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向け、閣僚級『2+2』の早期開催、質の高いインフラを通じた連結性協力、US-2を含む防衛・安保協力の具体化を進めたい」、「日印関係の裾野を広げる協力として、スタートアップ投資向けファンド構築、デジタル(PDF)、宇宙、サイバー等を進めたい」と述べた。
モディ首相から、安全保障、デジタル、第三国協力、防災での協力を進展させていきたい旨述べた。
両首脳は、高速鉄道事業の成功に向け、事業の進捗を確認し、事業の着実な進展を図ることで一致した。

3 また両首脳は、日米印協力、G20、RCEP、地域情勢等について意見交換を行った。