日印関係最新情報

月間インド・ニュース(2014年9月分)

2014年10月8日掲載


Ⅰ.内政
9月12日
*12日、選挙管理委員会は、ハリヤナ州議会(90議席)及びマハラシュトラ州議会(288議席)の議員選挙を10月15日に実施する旨発表した。開票は10月19日に行われる。
9月12日-16日
*報道によれば、10月15日のマハラシュトラ州下院議会選挙に関する世論調査結果について予想獲得議席(全288議席中)を以下のとおり報じている。
 インド人民党(BJP)とシヴ・セナ連合:200議席
   ・BJP:107議席   
   ・シヴ・セナ党:64議席
   ・その他:29議席
 コングレス党と民族主義会議派(NCP)連合:65議席
   ・コングレス党:40議席
   ・NCP党:25議席
 その他:23議席
9月16日
*報道によれば、16日に開票結果が発表された8州における州議会議員補欠選挙(全32議席)及び連邦下院議員補欠選挙(全3議席)において、BJPは大きく議席数を減らした。
9月26日
*報道によれば、チャヴァン・マハラシュトラ州首相(コングレス党)は、26日、辞表を提出した。
9月27日-29日
*報道によれば、27日、ジャヤラリタ・タミル・ナド州首相(州与党の全インド・アンナ・ドラヴィダ進歩連盟(AIADMK)党首)が不正蓄財容疑にかかる裁判で禁固4年の有罪判決を受け、州首相を失職した。
*タミル・ナド州知事公邸発表によれば、29日、パンニールセルヴァム元同州財務大臣が州首相として宣誓した。同新州首相は、ジャヤラリタ前州首相に忠実な人物として知られている。
9月29日
*報道によれば、10月15日のマハラシュトラ州の州議会選挙に向け、同州におけるBJPとシヴ・セナとの連携が解消されたことを受け、29日、ウッダヴ・タッカレイ・シヴ・セナ党党首が、モディ政権での唯一のシヴ・セナ党の閣僚であるギーテ重工業・公企業大臣を辞任させると述べた。(注: 実際に辞任するか否かは今後の政争の行方次第)

Ⅱ. 経済
9月1日
*インド準備銀行(RBI)は、2014年度第1四半期(4月~6月期)の国際収支統計を発表した。経常収支は、▲78億ドルで対GDP比1.7%となり、前年度同期の▲218億ドル(同比4.8%)から大幅に改善した。一方で、前四半期(2013年度第4四半期)の経常収支▲12億ドル(同比0.2%)からは赤字幅が拡大した。前年度同期に比べて、2014年度第1四半期の経常赤字が改善した主な要因は、輸出の拡大と、金の大幅な輸入減少に起因する輸入の減少による貿易赤字の改善にある。資本収支は、198億ドルで、前四半期の92億ドルから倍増。外貨準備は、112億ドル増となり、前年度同期の▲3億ドルから改善した。

Ⅲ. 外交
9月4-5日
*ヒンドゥー紙によれば、アボット豪首相がインドを訪問し、モディ首相と会談した。両首脳は、共同声明を発出した他、原子力協定を含む4つの文書に署名した。
9月6-8日
*タイムズ・オブ・インディア(TOI)紙によれば、ドイツのステインマイヤー外相がインドを訪問し、スワラージ外相と会談、技術開発、廃棄物処理、河川浄化の協力に関するロードマップに取り組むことで一致した。この他、モディ首相にも表敬した。
9月8日
*ヒンドゥスタン・タイムズ紙によれは、インド政府は、ASEANとの間でサービス及び投資分野における自由貿易協定(FT)に調印した。
9月8-9日
*TOI紙によれば、ドバル国家安全保障補佐官が、習近平国家主席の訪印の最終調整のために首相特使として中国を訪問し、同国家主席を表敬した他、楊潔チ国務委員と会談した。
9月10日
*TOI紙によれば、スワラージ外相がアフガニスタンを訪問し、カルザイ・アフガニスタン大統領と会談し、治安・防衛の分野での協力を強化することで一致した。スワラージ外相は、アフガニスタンでの開発プロジェクトを加速すると述べた。
9月10-17日
*ヒンドゥー紙によれば、10日、東ラダックのチュマール地区の実行支配線(LAC)において印中が対峙した。15日及び17日には、両国の現場部隊指揮官によるフラッグ・ミーティングが行われたが、解決には至らなかった。
9月16日
*ビジネス・スタンダード紙他によれば、ガドカリ海運大臣兼道路交通大臣は、10月からチェンナイとミャンマーのヤンゴンを結ぶ(アンドラ・プラデシュ州クリシュナパトナムを経由)フェリーが就航予定であると発言した。
9月17-19日
*インド外務省及び各種報道によれば、17日から19日までの日程で、習近平中国国家主席がインドを訪問した。モディ首相と習国家主席は、首脳会談を行い、共同声明を発表した他、鉄道分野の協力強化に関する覚書や貿易・経済開発に関する5カ年計画、文化機関間の交流・協力強化に関する覚書等に署名した。両首脳は、アーメダバードにおいて、グジャラート州と広東省の姉妹州関係設立に関する協定等に署名した。
9月26-30日
*インド外務省の発表によれば、モディ首相は、26日から30日の日程で、国連総会に出席するために訪米した。モディ首相は国連総会で演説を行った他、スリランカ、バングラデシュ、ネパール、イスラエルの首脳と会談した。

Ⅳ. 日印関係
8月30日-9月3日
*8月30日から9月3日にかけて、モディ首相が訪日した。モディ首相は京都を訪問し、東京で安倍総理と首脳会談を行い、共同声明「日インド特別戦略的グローバル・パートナーシップのための東京宣言」を発出した。
9月29日
*29日、モディ首相は、自身のツィッターのアカウントに、御嶽山の噴火に関して、「日本の御嶽山の噴火のニュースに心を痛めている。被災者の方々にお見舞い申し上げる。」とのツイートを掲載した。