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日印関係最新情報

月間インドニュース(2020年9月)

2020年10月16日掲載 NEW!


1 内政

【連邦政府/連邦議会】

9月14日:モディ首相は、モンスーン国会開会前の記者会見において、新型コロナウイルスの影響が残る中での国会召集に同意した国会議員らを称賛するとともに、中印国境問題に関しては、今会期で重要議題が取り上げられ、国境付近に配置された勇敢なインド軍兵士を国全体が支援しているというメッセージを発信する内容となることを希望すると述べた。

両院議会においてモンスーン国会が開会した。新型コロナウイルスの影響を受け、両議院は4時間ずつ交代での開会となり、各省庁の施策等に係る質問時間を撤廃、緊急案件に係る討議時間を従来の1時間から30分に削減して実施される。

上院議会副議長ポストが空席となっていることを受け、ハリヴァンシュ前上院副議長(人民党統一派(JDU))及び野党を代表するジャー上院議員(国民人民党(RJD))が同ポストに立候補したが、上院議会における発声投票により、ハリヴァンシュ上院議員が再度上院副議長に選出された。

9月23日:両上下院モンスーン国会は、新型コロナウイルス拡大への懸念から、早期閉会した(当初は10月1日までの予定であった。)。

9月27日:ヴァジパイ内閣において外務、国防、財務各大臣を歴任したジャスワント・シン氏が、デリー準州内病院において死去した(享年82歳。)。

【BJP インド人民党 Bharatiya Janata Party】

9月25日:ナッダ総裁は、党内人事再編成を実施し、バスンダラ・ラジェ元ラジャスタン州首相、ラマン・シン元チャッティースガル州首相、ラグバル・ダース元ジャールカンド州首相を副総裁に任命した。BJPは、60%が変更されるとともに、女性及びその他後進階級(OBC)出身者の任用が増加したと発表。なお、ウマ・バールティ副総裁及びラム・マダヴ幹事長、R・ムラリダール幹事長、プーナム・マハジャンBJYM代表などが免職となった。また、BJパンダ副総裁、ブペンドラ・ヤーダブ幹事長は留任となっている。

【コングレス インド国民会議 Indian National Congress】

9月11日:ソニア・ガンディー暫定総裁は、全インド・コングレス委員会(AICC)及びCWC(コングレス党の最高意思決定機関)のメンバーを含む党内人事の再編を実施した。8月下旬に党内改革を求める書簡をソニア暫定総裁へ送った党員23名のうち複数名がソニア暫定総裁の組織運営を補助する党内委員会委員に任命されるとともに、党内選挙の運営委員会が設置された。

【ジャンム・カシミール(JK)準州】

9月16日:JK人民民主党(PDP)青年部は、2019年8月の印憲法370条無効化以降初めて会合を開催し、中央政府は中印国境沿いの問題に関して中国と対話する一方、カシミールの国民とは対話を実施していないとして批判するとともに、同無効化時から拘留状態にあるムフティPDP党首の解放を求める声明を発表した。

2 経済

【インド経済(第1次補正予算案の概要)】

シタラマン財務大臣は9月14日、経済対策パッケージの実施のための第1次補正予算案を国会に提出し、18日に下院を通過したところ、概要は以下の通り。

ポイント

1 本補正予算案における歳出規模は、2.36兆ルピー(うち純支出は1.67兆ルピー)。これは当初予算(30.42兆ルピー)の約8%に相当する金額。

2 注目に値する施策等は以下の通り。

・州政府への財政支援 4,660億ルピー

・全国農村雇用保障スキーム(MGNREGS)向け予算増額 4,000億ルピー

・女性及び貧困高齢者に対する現金給付 3,377億ルピー

・国営銀行への資金注入 2,000憶ルピー

・国家食糧安全保障法に基づく食糧補助金の増額 1,000億ルピー

・新型コロナウイルスの拡大防止と医療機器の確保のための追加支出 799億ルピー

・従業員向け被用者退職積立基金(EPF)の政府支払代行の延長 486億ルピー

・MSME支援のための信用保証会社への出資 400億ルピー

3 外交

(印露関係)

9月9-10日:ジャイシャンカル外相は、上海協力機構(SCO)外相会合出席のためロシアを訪問した。

9月18日:インド外務省は、モディ首相がプーチン大統領と電話会談を実施した旨発表した。

(印中関係)

9月10日:ジャイシャンカル外相は、モスクワにおいて、王毅国務委員兼外交部長と会談を実施した。

(印・スリランカ関係)

9月17日:インド外務省は、モディ首相がゴタバヤ・ラージャパクサ大統領及びマヒンダ・ラージャパクサ首相のそれぞれと電話会談を実施した旨報じた。

(印・ブータン関係)

9月17日:インド外務省は、モディ首相がジグミ・ケサル・ナムギャル・ワンチュク国王陛下と電話会談を実施した旨発表した。

(印・イスラエル関係)

9月5日:インド外務省は、モディ首相がネタニヤフ・イスラエル首相と電話会談を実施した旨発表した。

(印・デンマーク関係)

9月28日:インド外務省は、モディ首相がフレデリクセン首相とテレビ首脳会談を実施した旨発表した。

(印ASEAN関係)

9月12日:印ASEAN外相会合が開催され、ジャイシャンカル外相は、ドーン・ポラマットウィナイ・タイ王国外務大臣と共に共同議長を務めた。

(印中露関係)

9月10日:ジャイシャンカル外相は、モスクワにおいて、ラヴロフ外相及び王毅国務委員兼外交部長と会談した。

(BRICS関係)

9月4日:BRICS外務/国際関係大臣によるビデオ会談が実施され、インドからはジャイシャンカル外相が参加した。

(IBSA インド・ブラジル・南アフリカ政策対話グループ)

9月16日:ジャイシャンカル外相は、第10回IBSA外相会合の議長を務めた。

4 日印関係

9月10日:安倍総理(当時)は、モディ首相と電話会談を実施した。

9月25日:菅総理は、モディ首相と電話会談を実施した。

今月の注目点①:日印首脳電話会談

9月10日、午後2時40分頃から約30分間、安倍晋三内閣総理大臣(当時)は、ナレンドラ・モディ・インド首相(H.E. Mr. Narendra Modi, Prime Minister of India)と電話会談を行ったところ、概要は以下のとおりです

1.冒頭、安倍総理から、内閣総理大臣の職を辞することとなったことを説明し、これまでの友情と信頼関係に謝意を表しました。また、年次相互訪問における様々な思い出についても言及しました。これを受け、モディ首相からは安倍総理をねぎらい、二人で共に過ごした時間を回顧する発言がありました。

2.ここ数年の日印関係の飛躍的な強化につき、安倍総理からは、両首脳が「自由で開かれたインド太平洋」のビジョンを実施に移し、日印間の「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」を更なる高みに引き上げることができたと述べました。この中で、両首脳は、昨9月9日に日・インド物品役務相互提供協定(日印ACSA)が署名に至ったことを歓迎しました。本協定により、自衛隊とインド軍との間で物品・役務の相互の提供を円滑に行うことが可能となり、現場での両者の緊密な連携が促進され、日印両国が国際社会の平和及び安全に一層積極的に寄与することが期待されます。

3.モディ首相からは、安倍総理が日印関係発展に対して発揮したリーダーシップへの感謝が繰り返し述べられました。

4.両首脳は、日印関係を重視する基本政策が不変であり、引き続き、日印両国が、安全保障、経済、さらに高速鉄道事業をはじめとする経済協力を着実に進め、緊密に連携していくことを確認しました。

今月の注目点②:日印首脳電話会談

9月25日、午後4時30分頃から約25分間、菅義偉内閣総理大臣は、ナレンドラ・モディ・インド首相(H.E. Mr. Narendra Modi, Prime Minister of India)と電話会談を行ったところ、概要は以下のとおりです

1.菅総理大臣から、内閣総理大臣就任の挨拶を述べるとともに、モディ首相からの祝辞メッセージに謝意を表し、モディ首相と安倍前総理大臣の信頼関係の下で飛躍的に日印関係を強化させてきたことに言及しました。両首脳は、引き続き、「日印特別戦略的グローバル・パートナーシップ」を更なる高みに引き上げていくことで一致しました。

2.菅総理大臣からは、安全保障、経済、経済協力といった二国間協力に加え、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて両国で役割を果たしていきたい旨述べ、日米豪印をはじめとするマルチの枠組みや国連等での協力、また、拉致問題を含む北朝鮮への対応についても協力を進めたい旨述べました。モディ首相からは、日印両国の連携を緊密化させていきたい旨の発言があり、両首脳は、高速鉄道事業を着実に前進させていくことを確認するとともに、特定技能制度に関する協力覚書が近く署名予定であることを歓迎し、2022年の日印国交樹立70周年も念頭に、人的交流を促進していくことを確認しました。

3.両首脳は、新型コロナウィルス感染症が落ち着き次第、首脳の年次相互訪問を再開することで一致しました。