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日印関係最新情報

月間インドニュース(2020年4月)

2020年5月20日掲載


1 内政
【連邦政府/連邦議会】
4月3日:モディ首相は,新型コロナウイルスについて国民に向けた約10分間のビデオメッセージを発表した。

4月14日:モディ首相は,国民に向けた演説において,5月3日までのロックダウン延長を発表した。

4月29日:ナイドゥ上院議長は,上院議会議員に対し,次期国会の開催時期については新型コロナウイルスによる状況を見て判断されると述べた。

【デリー(DL)準州】
4月27日:DL準州警察は,2月に発生したDL準州北東地域における暴動に関連があるとして,ジャミア・ミリア・イスラミア大学同窓会長を逮捕した。

【ジャンム・カシミール(JK)準州】
4月1日:内務省は,JK準州に対するインド連邦法の適用を促進するため,ジャンム・カシミール州当時の独自法の一部をインド連邦による指示(Jammu and Kashmir Reorganisation (Adaptation of State Laws) Order,2020)として施行した。

【マハーラーシュトラ(MH)州】
4月29日:タークレーMH州首相は,モディ首相との電話会談の中で,同州首相がMH州上院議会議員としてMH州知事より任命を受けるよう支援を求めた。(同州首相は,昨年11月28日の就任後6か月以内に議会議員資格を得る必要があり,3月に連邦上院議会選挙が予定されていたが,新型コロナウイルスの拡大を受け延期となった。)

【マディヤ・プラデシュ(MP)州】
4月11日:タンカ上院議員(コングレス党)は,3月23日に就任したMP州首相がいまだ州内閣を樹立していないことは違憲であるとして,大統領に大統領統治を要求した。

2 経済
4月18日:インド政府は,外国直接投資(FDI)政策の見直しを決定し,外国企業によるFDI投資の制限において,政府承認ルートでのみ認められる投資制限規定の対象国をバングラデシュ及びパキスタンから国境を接する国に拡大し,中国等を対象国に含める改正を行った。

3 外交
(印パ関係)
4月13日:現地メディアは,12日のカシミール北部のクプワラ地区におけるパキスタン軍による停戦合意違反の攻撃により,子供や女性を含む計3名の一般市民が死亡した旨報じた。

4月20日:インド外務省は,イムラン・カーン・パキスタン首相によるインド政府の新型コロナウイルス対策に対する批判に関して,スリバスタバ・インド外務省報道官のコメントを発表した。

(印・バングラデシュ関係)
4月29日:インド外務省は,モディ首相がシェイク・ハシナ・バングラデシュ首相と電話会談を実施した旨発表した。両首脳は,新型コロナウイルスのパンデミックに伴う地域情勢について議論し,影響を最小化するために両国で取られている措置について意見交換を行った。

(印・ネパール関係)
4月10日:インド外務省は,モディ首相がKPオリ・ネパール首相と電話会談を実施した旨発表した。

(印・ブータン関係)
4月16日:インド外務省は,モディ首相が,ロテイ•ツェリン•ブータン首相と電話会談を実施した旨発表した。両首脳は,新型コロナウイルスをめぐる地域情勢及び両国で取られている措置について議論した。

(印・モルディブ関係)
4月20日:インド外務省は,モディ首相がソーリフ•モルディブ大統領と電話会談を実施した旨発表した。モディ首相は,インドから医療対策チームがモルディブに派遣され,インド政府から提供された医療品がモルディブでの感染拡大抑制に寄与していることを喜んだ。
4月28日:現地メディアは,新型コロナウイルスによるモルディブ経済・財政への影響を最小化し,安定化支援するため,インド政府がモルディブ中央銀行に対し,1億5000万ドルの通貨スワップを提供する旨報じた。

(印中関係)
4月1日:インド外務省は,同日,中印の大統領,首相及び外相との間で,インドと中国の外交関係樹立70周年における祝辞の交換が行われた旨発表した。

4月9日:現地メディアは,インド政府が,拡大する新型コロナウイルスの脅威を受け,中国と必要な医薬品の供給に向け交渉している旨報じた。

4月20日:現地メディアは,アルナチャル•プラデシュ州のDaporijoにあるSubansiri川に新たな橋が建設された旨報じた。中国との国境近くに位置する同橋が完成したことで,軍隊の円滑な移動,地域住民への食料配給等が容易となる。

(印・韓国関係)
4月9日:インド外務省は,モディ首相が文在寅・韓国大統領と電話会談を実施した旨発表した。

(印・シンガポール関係)
4月24日:インド外務省は,モディ首相がリー・シェンロン・シンガポール首相と電話会談を実施した旨発表した。

(印・ベトナム関係)
4月13日:インド外務省は,モディ首相がグエン•スアン•フック越首相と電話会談を実施した旨発表した。

(印・インドネシア関係)
4月28日:インド外務省は,モディ首相がジョコ・ウィドド・インドネシア大統領と電話会談を実施した旨発表した。

(印・ミャンマー関係)
4月30日:インド外務省は,モディ首相がアウン・サン・スー・チー・ミャンマー国家最高顧問と電話会談を実施した旨発表した。

(印・米関係)
4月9日:現地メディアは,シュリングラ外務次官が,ステファン・E・ビーガン米国務副長官と電話会談を実施し,インド政府が方針を転換した抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンの輸出について議論された旨報じた。

4月17日:現地メディアは,米国政府が新型コロナウイルス対策支援として,インド政府に590万ドルの支援を実施する旨報じた。同支援は,治療,検査,感染調査等に利用される。

4月23日:ジャイシャンカル外相は,マイク・ポンペオ米国務長官と電話会談を実施した。

(印・カナダ関係)
4月29日:インド外務省は,モディ首相がトルドー・カナダ首相と電話会談を実施した旨発表した。

(印露関係)
4月23日:ジャイシャンカル外相は,ラブロフ露外相と電話会談を実施した。

(印・エジプト関係)
4月17日:インド外務省は,モディ首相がアブドゥルファッターハ・エルシーシ•エジプト大統領と電話会談を実施した旨発表した。

(印・南アフリカ関係)
4月17日:インド外務省は,モディ首相がシリル・ラマポーザ•南アフリカ大統領と電話会談を実施した旨発表した。

(印・サウジアラビア関係)
4月23日:ジャイシャンカル外相は,ファイサル・ビン・ファルハーン・アール・サウード・サウジアラビア外相と電話会談を実施した。

(印・オマーン関係)
4月23日:ジャイシャンカル外相は,ユーセフ・ビン・アラウィ・ビン・アブドッラー・オマーン外相と電話会談を実施した。

(印・クウェート関係)
4月11日:インド外務省は,新型コロナウイルス対策支援として,緊急対策チームをクウェートに派遣した旨発表した。インド政府は,医者及び専門家からなる15名のチームを,新型コロナウイルスに立ち向かうクウェート政府を支援するために派遣した。

(印・アフガニスタン関係)
4月13日:当地メディアは,新型コロナウイルスに立ち向かうアフガニスタンを支援するための抗マラリア薬ヒドロキシクロロキン等の物資を載せ,インド籍船舶がイランのチャバハール港に向け出発した旨報じた。

4月27日:ジャイシャンカル外相は,ムハンマド・ハニーフ・アトマール・アフガニスタン外相と電話会談を実施した。

(印・パレスチナ関係)
4月14日:インド外務省は,モディ首相がマフムード•アッバース•パレスチナ大統領と電話会談を実施した旨発表した。

4月24日:ジャイシャンカル外相は,リアド・アル・マルキ・パレスチナ外相と電話会談を実施した。

(印・ヨルダン関係)
4月16日:インド外務省は,モディ首相がアブドッラー2世・イブン・アル・フセイン・ヨルダン国王と電話会談を実施した旨発表した。

(印・カタール関係)
4月24日:ジャイシャンカル外相は,シェイク・ムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニ・カタール外相と電話会談を実施した。

(印・UAE関係)
4月24日:ジャイシャンカル外相は,アブダッラー・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーンUAE外相と電話会談を実施した。

(印・ブラジル関係)
4月23日:ジャイシャンカル外相は,エルネスト・エンリケ・フラガ・アラウージョ・ブラジル外相と電話会談を実施した。

(印・ペルー関係)
4月28日:ジャイシャンカル外相は,ネストル・フランシスコ・ポポリシオ・バルダレス・ペルー外相と電話会談を実施した。

(印・ジャマイカ関係)
4月29日:ジャイシャンカル外相は,カミーナ・ジョンソン=スミス・ジャマイカ外相と電話会談を実施した。

(印・コロンビア関係)
4月29日:ジャイシャンカル外相は,クラウディア・ブルム・デ・バルベリ・コロンビア外相と電話会談を実施した。

(印・パラグアイ関係)
4月30日:ジャイシャンカル外相は,アントニオ・リバス・パラシオス・パラグアイ外相と電話会談を実施した。

(国連)
4月24日:現地報道によれば,新型コロナウイルスとの闘いにおいて全ての国に必要不可欠な医療品・ワクチンに平等かつ公平なアクセス権を確保する旨の国連決議にインド政府も署名した旨報じた。

(SAARC)
4月23日:インド外務省は,パキスタン政府が主催した新型コロナウイルスに関するSAARC保健大臣テレビ会合にインド政府が参加した旨発表した。

4 日印関係
4月10日:インド外務省は,モディ首相が安倍総理と電話会談を実施した旨発表した。

今月の注目点(その1):日印首脳電話会談(概要)

4月10日,午後2時15分頃から約35分間,安倍晋三内閣総理大臣は,ナレンドラ・モディ・インド首相(H.E. Mr. Narendra Modi, Prime Minister of India)と電話会談を行ったところ,概要は以下のとおり。

1.モディ首相から,新型コロナウイルス感染症にかかるインドの取組につき説明があり,これに対し,安倍総理から,モディ首相がSAARC(南アジア地域協力連合)首脳テレビ会議を主催,緊急基金を設立するなど,南アジア地域でのリーダーシップをとられていることに敬意を表した。

2.安倍総理大臣から,新型ウイルス感染症に関する日本での取組を説明するとともに,在留邦人の出国に関するインド政府の支援に謝意を表し,引き続いての協力を要請した。これに対し,モディ首相より,ダイヤモンド・プリンセス号のインド人乗客・乗員への日本政府の支援への感謝があり,今後ともインドの在留邦人に対する支援を続ける旨述べた。

3.両首脳は,現在の世界的な感染拡大を収束させるために,さらに,新型コロナウイルスが収束した後の世界において日印関係を一層深化させていくため,今後とも日印間で緊密に連携・協力していくことで一致した。

[参考]SAARC(南アジア地域協力連合)
 南アジアにおける比較的緩やかな地域協力の枠組み。南アジア諸国民の福祉の増 進,経済社会開発及び文化面での協力,協調等の促進等を目的とする。インド,パ キスタン,バングラデシュ,スリランカ,ネパール,ブータン,モルディブ,アフ ガニスタンの8か国が加盟。


今月の注目点(その2):新型コロナウイルス関係(モディ首相によるスピーチ(4月3日))

1.今日はコロナパンデミックを受けた全土ロックダウンの9日目にあたる。この期間中に国民諸君が見せた規律と奉仕精神は前例を見ないものであり,規律と奉仕精神の真の意味を示すもの。

2.この状況に可能な限りうまく対処すべく,政府,行政及び国民全体が共に偉大な努力を尽くしてきた。3月22日(注:一日間のロックダウンを初めて実施した日)にコロナウイルスと闘うために国民諸君が見せた感謝の姿勢は,今日全ての国々の手本となっている。多くの国がこの試みを模倣している。

3.この試練の時にあり,多くの国は外出禁止令を出す,鐘を鳴らす,拍手を送る,お皿を叩いて音を鳴らす等して,国民に集団としての強さを気付かせている。こうした試みは,コロナとの闘いにおいて国は団結することができるという考えを深めることにつながる。こうした国の集団精神は,ロックダウンの間にも表すことができる。

4.友人諸君,本日,この国の何千万の人々が家に籠っている中,彼らは自然と自分たちに一体何ができるのかと疑問に思うだろう。彼らだけでこの大いなる闘いをどう乗り越えていくのかと不安に思う人もいるだろう。多くの人々はまた,あと何日間このように過ごさなければならないのだろうと不安に思っているだろう。

5.友人諸君,今は確かにロックダウンの時であり,我々はそれぞれの家に閉じこもっているが,決して一人ではない。13億人のインド人の集団的な強さは私たち一人一人と共にあり,それが我々一人一人の強さでもある。国民諸君のために,折に触れてこの集団的強さの偉大さ,尊厳,神々しさを体験する必要がある。

6.友人諸君,この国では市民は神の現れと見なされている。したがって,国がこのような大きな闘いにあるとき,我々は時々人の形として現れている集団的な強大な力を経験する必要がある。こうした経験は我々の士気を高め,指針と明瞭さを与え,共通の目的とそのためのエネルギーを与える。

7.友人諸君,コロナパンデミックによってもたらされた暗闇の中で,我々は光と希望に向けて前進し続けていく必要がある。我々は最も影響を受けている貧しい兄弟姉妹たちを失望から希望に連れていくべく努力し続けなければいけない。我々は明るい確かさに向かって取り組むことで,危機によってもたらされる暗闇と不確かさを終わらせなければいけない。我々は,すべての方角に輝かしい栄光を広める音で,危機の深い暗闇に打ち勝たなければならない。

8.したがって,今度の日曜日の4月5日,我々は共に光の力をもたらすことにより,コロナ危機によってもたらされた暗闇に立ち向かわなければならない。4月5日,我々は13億人のインド人の偉大な力を目覚めさせなければならない。我々は13億人のインド人の超越した決意をさらなる高みに持っていなければならない。

9.4月5日,日曜日に,夜9時から国民諸君の9分間をいただきたい。注意深く聞いてほしい。4月5日夜9時,家のすべての電気を消し,家のドアかバルコニーに立ち,キャンドルやディヤ(注:ヒンディー語で明かりの意),懐中電灯,携帯のライトを9分間つけてほしい。

10.あなた方が家の電気を全て消せば,我々一人一人がすべての方向にディヤを灯すことができる。我々は光の超人的な力を経験し,我々全員が共に闘っていることを強調するだろう。その明かりの中で,輝きの中で,光輝の中で,我々は一人ではないとの決意を新たなにしようではないか。13億人のインド人は共通の決意の下でコミットしているのである。

11.友人諸君,これに関してもう一点願いを述べたい。このプログラムに参加する間,複数人で集まったりしてはならない。地元の道には出てはいけない。自身の家の玄関かバルコニーで実施してほしい。誰も社会隔離の「ラクシュマン・レーカー(注:ラクシュマンの線。ラーマーヤナ神話に出てくるラーマ神の妻シータを守るためにラクシュマンがシータの家の周囲に引いた線。)」の線を超えてはならない。社会隔離はどんな状況でも破られてはいけない。これだけがコロナの感染チェーンを破る唯一の解決策である。

12.したがって,4月5日の夜9時,一人で座り,「母なるインド(Maa Bharati)」に思いを馳せ,13億人のインド人の顔を思い描いてほしい。集団的決意,13億人のインド人の集団としての偉大な力を経験してほしい。この試みが我々に闘う強さと勝つ自信を与えてくれるだろう。

13.「Utsaho Balwaan Arya, Na Asti Utsaah Param Balam, Sah Utsahasaya Lokeshu, Na Kinchit Api Durlabham」と言われている。これは,この世界には我々の情熱と精神以上に偉大な力はないことを意味する。さあ,共にこのコロナウイルスに打ち勝ち,インドに勝利をもたらそう。


今月の注目点(その3):新型コロナウイルス関係(モディ首相によるスピーチ(4月14日))

1.世界的に拡大する新型コロナウイルスに対するインドの闘いは,力強く,そして確実に前に進んでいる。国民の努力,献身のため,インドにおける新型コロナウイルスの拡大,被害は抑制されている。全国民が耐えて,国を救っている。

2.自分(モディ首相)は,国民が,食料,移動,家族と離ればなれになる等の困難に直面していることは認識している。しかし,国民は,国のために統制された兵のように義務を果たしている。これは,インド憲法が言うところの「我々,インド国民」の力である。

3.インド国内各地で様々な祭りの時期を迎えている。多くの州では,多様な祭りとともに新年も祝われている。このロックダウンの最中に,国民が規則に従い,家の中で祭りを祝う姿勢は,賞賛に値する。

4.国民は,今日の世界中における新型コロナウイルスの拡大の状況についてはよく知っていると思う。国民は,インド政府による新型コロナウイルス感染抑止の方法を見てきた。インド国内における新型コロナウイルスの初めての症例が発生するかなり前から,インド政府は,新型コロナウイルス感染国からの旅行者に対する空港でのスクリーニングを開始した。新型コロナウイルスの患者数が100名に達する前から,外国からのすべての訪問者の14日間の隔離措置を義務化した。モール,クラブ,ジム等も多くの場所で閉鎖された。新型コロナウイルスの患者数が550名だけの時に,インドは21日間のロックダウンという大きな措置に踏み切った。インド政府は,問題の深刻化を待っていなかった。むしろ,迅速な措置を取り,問題を未然に防いできた。

5.このような危機において,インドの状況を他国と比べることは正しくないが,世界の大国における新型コロナウイルスに関する統計を見れば,インドは非常によくマネージされた立場にあるといえる。1ヶ月前は,新型コロナウイルスの感染状況についていくつかの国はインドと同様の状況であった。しかし,今日は,これらの国における新型コロナウイルスの症例はインドの25,30倍に及ぶ。

6.過去数日の経験から,我々(インド政府)が正しい道を選択してきたことは明白である。インドは,Social Distancingおよびロックダウンにより大きな利益を享受してきた。経済的側面については,疑うことなく代価を支払っている。しかし,インド国民の命と比べた場合には,国民の命に勝るものはない。

7.各州政府も,大きな責任とともに,新型コロナウイルスの闘いに取り組んでいる。各州政府とは,継続的に連携をとり,インドにおける新型コロナウイルス対策をどのように進めるべきか議論している。皆,ロックダウンが延長されるべきだと提案した。

8.これを受け,インド全土におけるロックダウンを5月3日まで延長することが決定された。

9.ホットスポットに最新の注意を払わねばならない。ホットスポットになりうるリスクのある場所についても厳しく監視する必要がある。新しいホットスポットの発生は,より大きな挑戦をもたらす。したがって,今後1週間にわたり新型コロナウイルス対策措置を厳格化する。

10.4月20日までに,すべての都市,警察署,地区,州はロックダウンがどのように遂行されているか評価される。

11.ホットスポットにもならず,ホットスポットになる可能性も低い地域については,4月20日以降,必要な,選ばれた活動を開始することが許可される。しかし,この許可は条件付であり,外出は引き続き厳しく制限される。同許可は,ロックダウン規則違反が確認され,新型コロナウイルスの拡大のリスクがあると判断されれば直ちに取り消される。詳細なガイドラインは,インド政府から明日(15日)発表される。

12.インド政府は,医薬品,食料,その他必要物資を十分に確保し,サプライ・チェーンの制限も解除されている。健康インフラも急速に拡大している。1月に新型コロナウイルスの検査機関が1カ所のみであったが,現在は220以上の機関が稼働している。世界的には,1万人の患者に対して1500から1600床のベッドが必要とされるが,インドはすでに10万床のベッドを用意した。また,600以上の医療機関が新型コロナウイルスの治療にあたっている。

13.最後に,国民に,7点お願いする。
①自宅にいる高齢者に対する特別なケア。
②ロックダウン,Social Distancingの完全な遵守。自家製マスクの利用。
③免疫力向上のため,AYUSH省からのインストラクション遵守。
④Aarogya Setu Mobile App(感染者の発生状況等を知らせるためのアプリ・感染者のトレースにも利用される。)の携帯電話へのダウンロード。
⑤貧しい家庭への支援。
⑥各企業,産業の労働者への慈悲。職を失わせないように配慮。
⑦新型コロナウイルスと闘っている医者,看護師等への最大の敬意。


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