Ⅰ. 内政
9月7日
*7日、モンスーン国会が閉幕。今国会では、食料安全保障法、土地収用法、年金基金規制法等13法案が通過した。
9月上旬
*ヒンドゥスタン・タイムズ(HT)紙等によれば、9月上旬にウッタル・プラデシュ州西部(ムザファルナガル地区)で住民間の暴動が発生し、50名超の死者・行方不明者、多数の負傷者が発生した。
9月13日
*13日、ラージナート・シンBJP(インド人民党)総裁は、同党理事会の決定により、モディ・グジャラート州首相を同党次期首相候補に指名した旨、記者会見で発表した。一方、アドバニ元BJP総裁は、シン総裁に書簡を送り、右決定に不満の意を表明した。
9月15日
*国防研究開発機構(DRDO)は、15日に大陸間弾道ミサイル(アグニV)の発射実験を成功裏に実施した旨、発表した。同発表によれば、今回の実験は、昨年の発射実験に続く2度目であり、同ミサイルの生産・導入への道筋をつけるものとなった。
9月19日
*19日、HT紙は、11月のデリー準州議会選挙に関する世論調査結果を掲載した(注: 調査期間は8月13日~9月10日のため、13日のモディ・グジャラート州首相のBJP次期首相候補の正式指名を反映しない)。同紙は、一般民衆党(AAP)(注: 反汚職活動家のアンナ・ハザレ氏と活動していたケジリワル氏が昨年立ち上げた政党)の登場により、BJP票が食い込まれ、ディクシット同準州首相は、記録的な4期連続の準州首相再任を勝ち取る態勢を構えていると報じた。
9月19日
*19日、当地タイムズ・オブ・インディア紙は、12月までに実施予定の州議会議員選挙(デリー準州、ラジャスタン州、マディヤ・プラデシュ州、チャッティースガル州)に関する世論調査結果を掲載した。同紙は、いずれの州・準州においても、BSP(大衆社会党、党首マヤワティ女史、ダリト及び低カースト層が支持基盤)が存在感を発揮することはなく、BJPとコングレス党の戦いとなるとした。また、デリー準州については、BJPとコングレス党にとり、AAPと連立を組めるか否かが政権獲得の鍵となると分析した。
9月23日
*24日付けHT紙によれば、23日、アンドラ・プラデシュ州において、ジャガン・モハン・レディ・YSRコングレス党首(注: 09年9月に事故死したY. S. R. レディ元州首相の息子。コングレス党を離れ、2011年に新党を設立)が、16ヶ月にも及んだ収監を解かれ釈放された。
9月30日
*関連報道によれば、30日、インド中央捜査局(CBI)特別法廷は、家畜飼料関連の汚職事件を巡り、ラルー・プラサード・ヤダブ・民族ジャナタ・ダル(RJD)党首(元ビハール州首相)に対し、有罪判決を下し、同党首は拘束された。議員資格も剥奪され、今後、釈放から6年間は、選挙に立候補できなくなる。
Ⅱ. 経済
9月4日
*インド準備銀行(RBI)発表によれば、4日、同日就任したラグラム・ラジャン同銀行総裁は、記者会見を行い、同銀行の基本方針として、透明性と予測可能性が重要である旨述べた上で、金融政策等について発表した。
9月10日
*10日、インド商工省は、2013年8月の貿易額(暫定値)を発表。輸出額は261億ドル(前年同月比13%増)、輸入額は371億ドル(前年同月比3.9%減)となった。ビジネス・ライン紙は、輸出は2か月連続で前年同月比2桁増となり、月当たりの貿易赤字は109億ドルに減少し、ルピー下落を一服させる結果となったと報じた。
9月16日
*インド商工省経済諮問局は、16日、卸売物価指数(WPI)に基づく8月のインフレ率を6.10%(速報値)と発表した。昨年8月の8.01%に比し大幅に低下したものの、本年7月の5.79%より上昇した。一次品目では、食料品が前年同月比18.18%となり、特に、タマネギは前年同月比244.62%と高騰し、タマネギとジャガイモを除くその他の野菜も同77.81%増となった。
9月20日
*20日、インド準備銀行(RBI)は、4日に就任したラジャン同銀行総裁にとって初の金融政策会合を開催し、政策金利であるレポ・レートを0.25%ポイント引き上げ、7.5%とする利上げを行ったと発表した。一方、ルピー安を抑制するため、7月中旬に10.25%へ引き上げていたMSF(マージナル・スタンディング・ファシリティ: 市中銀行がインド準備銀行から資金を借り入れる際の金利)を0.75%ポイント下げ、9.5%とするとした。
9月26日
*26日、チダンバラム財務相は、財務省首席経済顧問が委員長を務める「州の複合開発指標考案のための委員会」の報告書が提出された旨、声明を発出した。同委員会は、貧困を定義する各種指標に基づき、後進性に関する指標を考案した。
Ⅲ. 外交
9月26日
*26日付現地報道によれば、26日、ジャンム・カシミール州南部において、武装テロリスト3名により、警察署や陸軍キャンプに対する襲撃が行われ、12名が犠牲となった。同日、シン首相は、非難声明を行った。
9月26~30日
*9月26日から30日まで、シン・インド首相は訪米し、27日に印米首脳会談、28日に国連総会・一般討論演説、29日に印パ首脳会談を行った。
*印米首脳会談後に発表された共同声明によれば、シン首相とオバマ大統領は、防衛協力、原子力協力、輸出管理レジーム、投資協定、エネルギー、環境、国連改革、テロ、アジア太平洋、アフガニスタン情勢等の事項について協力していくとした。
*29日、シン首相とシャリフ・パキスタン首相との印パ首脳会談が実現した。
9月30日
*30日、インド外務省は、20-30日、「印中国境問題の協議と調整のための作業メカニズム」の第4回会合が北京において開催されたと発表した。インド側代表団は、バンバワレ外務省東アジア局長が、中国側代表団は、Ouyang Yujin外務省国境・海洋局長が団長を務めた。この会合で、双方は、特に西部セクターでの、印中国境地帯における最近の事案にレビューし、国境における平和と平穏が印中関係を継続的に拡大していく上で基礎となることで一致した。
Ⅳ. 日印関係
9月6日
*7日付タイムズ・オブ・インディア他各紙は、日インド間の通貨スワップの500億ドルへの拡大につき報じている。6日、ロシアで行われたG20サミットの際に、麻生副総理とシン首相は、現在の日インド間の通貨スワップの取極における交換限度額を150億ドルから500億ドルに拡充することに合意し、また、インドへの長期の安定した資金の流入を促進するため、金融・投資のセクターにおける継続する改革が重要であることを確認した。
9月11、12日
*12日付エコノミック・タイムズ紙他各紙は、茂木経産大臣及び日本の経済界の代表らがインドを訪問し、シャルマ商工大臣らカウンターパートと会談、会議を行ったことにつき報じている。この訪問を通じて、デリー・ムンバイ産業大動脈構想(DMIC)に関し、DMIC実施基金が1.1兆ルピー相当の投資となる6つの投資案件を了承された他、チェンナイ・バンガロール産業大動脈構想(CBIC)について26の優先プロジェクトが明確化されているなどの産業大動脈構想に係る進捗について、茂木経産大臣とシャルマ商工大臣の間でレビューが行われた。
9月7日
*7日、モンスーン国会が閉幕。今国会では、食料安全保障法、土地収用法、年金基金規制法等13法案が通過した。
9月上旬
*ヒンドゥスタン・タイムズ(HT)紙等によれば、9月上旬にウッタル・プラデシュ州西部(ムザファルナガル地区)で住民間の暴動が発生し、50名超の死者・行方不明者、多数の負傷者が発生した。
9月13日
*13日、ラージナート・シンBJP(インド人民党)総裁は、同党理事会の決定により、モディ・グジャラート州首相を同党次期首相候補に指名した旨、記者会見で発表した。一方、アドバニ元BJP総裁は、シン総裁に書簡を送り、右決定に不満の意を表明した。
9月15日
*国防研究開発機構(DRDO)は、15日に大陸間弾道ミサイル(アグニV)の発射実験を成功裏に実施した旨、発表した。同発表によれば、今回の実験は、昨年の発射実験に続く2度目であり、同ミサイルの生産・導入への道筋をつけるものとなった。
9月19日
*19日、HT紙は、11月のデリー準州議会選挙に関する世論調査結果を掲載した(注: 調査期間は8月13日~9月10日のため、13日のモディ・グジャラート州首相のBJP次期首相候補の正式指名を反映しない)。同紙は、一般民衆党(AAP)(注: 反汚職活動家のアンナ・ハザレ氏と活動していたケジリワル氏が昨年立ち上げた政党)の登場により、BJP票が食い込まれ、ディクシット同準州首相は、記録的な4期連続の準州首相再任を勝ち取る態勢を構えていると報じた。
9月19日
*19日、当地タイムズ・オブ・インディア紙は、12月までに実施予定の州議会議員選挙(デリー準州、ラジャスタン州、マディヤ・プラデシュ州、チャッティースガル州)に関する世論調査結果を掲載した。同紙は、いずれの州・準州においても、BSP(大衆社会党、党首マヤワティ女史、ダリト及び低カースト層が支持基盤)が存在感を発揮することはなく、BJPとコングレス党の戦いとなるとした。また、デリー準州については、BJPとコングレス党にとり、AAPと連立を組めるか否かが政権獲得の鍵となると分析した。
9月23日
*24日付けHT紙によれば、23日、アンドラ・プラデシュ州において、ジャガン・モハン・レディ・YSRコングレス党首(注: 09年9月に事故死したY. S. R. レディ元州首相の息子。コングレス党を離れ、2011年に新党を設立)が、16ヶ月にも及んだ収監を解かれ釈放された。
9月30日
*関連報道によれば、30日、インド中央捜査局(CBI)特別法廷は、家畜飼料関連の汚職事件を巡り、ラルー・プラサード・ヤダブ・民族ジャナタ・ダル(RJD)党首(元ビハール州首相)に対し、有罪判決を下し、同党首は拘束された。議員資格も剥奪され、今後、釈放から6年間は、選挙に立候補できなくなる。
Ⅱ. 経済
9月4日
*インド準備銀行(RBI)発表によれば、4日、同日就任したラグラム・ラジャン同銀行総裁は、記者会見を行い、同銀行の基本方針として、透明性と予測可能性が重要である旨述べた上で、金融政策等について発表した。
9月10日
*10日、インド商工省は、2013年8月の貿易額(暫定値)を発表。輸出額は261億ドル(前年同月比13%増)、輸入額は371億ドル(前年同月比3.9%減)となった。ビジネス・ライン紙は、輸出は2か月連続で前年同月比2桁増となり、月当たりの貿易赤字は109億ドルに減少し、ルピー下落を一服させる結果となったと報じた。
9月16日
*インド商工省経済諮問局は、16日、卸売物価指数(WPI)に基づく8月のインフレ率を6.10%(速報値)と発表した。昨年8月の8.01%に比し大幅に低下したものの、本年7月の5.79%より上昇した。一次品目では、食料品が前年同月比18.18%となり、特に、タマネギは前年同月比244.62%と高騰し、タマネギとジャガイモを除くその他の野菜も同77.81%増となった。
9月20日
*20日、インド準備銀行(RBI)は、4日に就任したラジャン同銀行総裁にとって初の金融政策会合を開催し、政策金利であるレポ・レートを0.25%ポイント引き上げ、7.5%とする利上げを行ったと発表した。一方、ルピー安を抑制するため、7月中旬に10.25%へ引き上げていたMSF(マージナル・スタンディング・ファシリティ: 市中銀行がインド準備銀行から資金を借り入れる際の金利)を0.75%ポイント下げ、9.5%とするとした。
9月26日
*26日、チダンバラム財務相は、財務省首席経済顧問が委員長を務める「州の複合開発指標考案のための委員会」の報告書が提出された旨、声明を発出した。同委員会は、貧困を定義する各種指標に基づき、後進性に関する指標を考案した。
Ⅲ. 外交
9月26日
*26日付現地報道によれば、26日、ジャンム・カシミール州南部において、武装テロリスト3名により、警察署や陸軍キャンプに対する襲撃が行われ、12名が犠牲となった。同日、シン首相は、非難声明を行った。
9月26~30日
*9月26日から30日まで、シン・インド首相は訪米し、27日に印米首脳会談、28日に国連総会・一般討論演説、29日に印パ首脳会談を行った。
*印米首脳会談後に発表された共同声明によれば、シン首相とオバマ大統領は、防衛協力、原子力協力、輸出管理レジーム、投資協定、エネルギー、環境、国連改革、テロ、アジア太平洋、アフガニスタン情勢等の事項について協力していくとした。
*29日、シン首相とシャリフ・パキスタン首相との印パ首脳会談が実現した。
9月30日
*30日、インド外務省は、20-30日、「印中国境問題の協議と調整のための作業メカニズム」の第4回会合が北京において開催されたと発表した。インド側代表団は、バンバワレ外務省東アジア局長が、中国側代表団は、Ouyang Yujin外務省国境・海洋局長が団長を務めた。この会合で、双方は、特に西部セクターでの、印中国境地帯における最近の事案にレビューし、国境における平和と平穏が印中関係を継続的に拡大していく上で基礎となることで一致した。
Ⅳ. 日印関係
9月6日
*7日付タイムズ・オブ・インディア他各紙は、日インド間の通貨スワップの500億ドルへの拡大につき報じている。6日、ロシアで行われたG20サミットの際に、麻生副総理とシン首相は、現在の日インド間の通貨スワップの取極における交換限度額を150億ドルから500億ドルに拡充することに合意し、また、インドへの長期の安定した資金の流入を促進するため、金融・投資のセクターにおける継続する改革が重要であることを確認した。
9月11、12日
*12日付エコノミック・タイムズ紙他各紙は、茂木経産大臣及び日本の経済界の代表らがインドを訪問し、シャルマ商工大臣らカウンターパートと会談、会議を行ったことにつき報じている。この訪問を通じて、デリー・ムンバイ産業大動脈構想(DMIC)に関し、DMIC実施基金が1.1兆ルピー相当の投資となる6つの投資案件を了承された他、チェンナイ・バンガロール産業大動脈構想(CBIC)について26の優先プロジェクトが明確化されているなどの産業大動脈構想に係る進捗について、茂木経産大臣とシャルマ商工大臣の間でレビューが行われた。