日印関係最新情報

月間インド・ニュース(2014年8月分)

2014年9月15日掲載


Ⅰ. 内政
8月5日
*5日付インディアン・エクスプレス紙によれば、7月30日にネーチャル・シン・サンドゥ国家安全保障副補佐官が辞職したことを受け、アーヴィンド・グプタ防衛研究分析研究所所長が同色に就任した。
8月6日
*6日付ヒンドゥスタン・タイムズ(HT)紙によれば、少年法改正法案が閣議決定された。同法案は ①強姦や殺人等の7年以上の刑期に相当する犯罪を犯した16-18歳の者は、成人と同様に通常の刑事裁判で裁かれる、②①の場合、その者は最高5年間の服役に処す、③教育機関等に勤務する者が再犯した場合は解雇される、④同性カップルは養子を引き取ることができない、等の事項が盛り込まれている。
8月6日
*6日付タイムズ・オブ・インディア(TOI)紙他によれば、インドの国営放送のドゥールダルシャンは、諸外国におけるサテライト放映実施のため、ドイツの国営放送であるDeutche Welleと覚書を結んだ。
8月7日
*インド大統領府は、カマラ・ミゾラム州知事が職を退き、マニプール州知事がミゾラム州知事を一時的に兼任する旨発表した。
8月9日
*インド人民党(BJP)の発表によれば、9日、デリーでBJP全国評議会が開催され、モディ首相を始め、シャーBJP総裁等が出席した。モディ首相は演説を行い、前政権が長年見過ごしてきた貧困層を重視している旨を強調するとともに、バジパイ政権時の核実験であれ、WTOにおけるインド政府の立場であれ、いずれもインドの国益にかなったものであると発言した。併せて、モディ首相は、特定のコミュニティからの支持に依存した政治を行い、社会構造に不和をもたらしていると述べ、コングレスを批判した。
8月12日
*12日付TOI紙によれば、モディ首相は、12日、J&K州を訪問し、レーやカルギルを視察した。
8月13日
*13日付TOI紙によれば、13日、インド下院において、全インド・アンナ・ドラビダ進歩連盟(AIADMK)のタンビドゥライ議員が、全会一致で、下院副議長に選出された。
8月15日
*インド首相府の発表によれば、8月15日の独立記念日に際し、モディ首相は、デリーのレッドフォードにて演説を行った。演説は1時間にわたり、国内の団結・一体性、ガバナンス、女性、能力開発、製造業や衛生について述べられた。また、計画委員会について、開発の中心は各州の政府であり、現在の計画委員会が古いシステムとなっているとし、新しい組織や新しい考えを持った機関に置き換える予定であると発言した。
8月14日
*14日、インド予算国会が閉幕した。今国会では、コングレス党が要求していた下院野党議員団長のポストが空席のまま閉幕となった。
8月16日
*17日付TOI紙他によれば、16日、モディ首相は、日帰りでマハーラーシュトラ州(ムンバイ、ライガード県、ソラプール)を訪問した。
8月19日
*19日付各紙によれば、モディ首相は、ハリヤナ州を訪問し、ソランキ州知事及びフーダ州首相等と共に、インド道路庁主催の道路開通式典に出席した。同式典での演説の中で、モディ首相は、同州では開発促進と汚職追放が重要であるとし、同州において新政府が成立した暁には、それらが強く促進されるだろうと述べた。
8月25日
*25日付TOI紙他は、ビハール州、マディヤ・プラデーシュ州、カルナタカ州及びパンジャブ州での州議会議員補欠選挙(21日投票)の結果を報じているところ以下のとおり。
【ビハール州】
 BJP 4議席、 
 民族ジャナタ・ダル(RJD) 3議席 
 ジャナタ・ダル(統一派)(JD(U)) 2議席 
 コングレス党 1議席
(※なお、ビハール州においては、BJPは人民の力党(LJP)と、また、コングレス党はRJD及びJD(U)と連立を組んでいる)
【マディヤ・プラデーシュ州】
 BJP 2議席
 コングレス党 1議席
【カルナタカ州】
 BJP 1議席
 コングレス党 2議席
【パンジャブ州】
 コングレス党 1議席
 シロマニ・アカリ・ダル(SAD) 1議席

Ⅱ. 経済
8月6日
*6日付HT紙によれば、閣議において、防衛分野におけるFDIの上限を、現行の26%から49%に引き上げること及び官民連携で実施する高速鉄道、郊外鉄道回廊及び指定貨物鉄道事業におけるFDI上限を100%に引き上げることが決定された。

Ⅲ. 外交
7月30日~8月1日
*インド外務省発表によれば、ケリー米国務長官が7月30日から8月1日の日程でインドを訪問した。7月31日、同国務長官とスワラージ外相は第4回戦略対話を実施し、テロリズム、輸出管理レジーム、経済、科学技術、エネルギー、民生用原子力協定、宇宙、人材育成、戦略的パートナーシップ、気候変動、国連改革及び地域情勢等の各分野に関して意見交換を行った。
8月8日~9日
*インド外務省発表によれば、8月8日から9日の2日間の日程で、ヘーゲル米国防長官が訪印した。8日、同国防長官は、モディ首相を表敬し、イラク情勢、ポスト2014のアフガニスタン情勢、アジア太平洋地域の平和と安定及び二国間の戦略的パートナーシップにおける防衛関係の重要性等について議論した。
8月10日
*スワラージ外相と岸田外相は、ミャンマーで開催された第12回ASEAN関連外相会合に際し、日印外相会談を行った、両外相は、日印外相間戦略対話の継続、次官級「2+2」及び日米印対話の更なる強化、両国間の経済関係及び国際場裡における協力の強化につき協議した。
8月18日
*インド外務省報道官は、在インド・パキスタン高等弁務官がカシミール分離主義勢力Hurriyat(自由)指導者と面会したことを受けて、25日に予定されていたイスラマバードでの印パ外務次官協議を中止する旨発表した。
8月24日~27日
*インド外務省によれば、クレッグ英副首相が、ビジネス面での関係強化のため、40名のビジネス代表団を率いて、デイビー・エネルギー・気候変動相とともに、インドを訪問した。

Ⅳ. 日印関係
8月15日
*インド外務省は、モディ首相が、8月31日から9月3日にかけて、日本を公賓として訪問し、天皇陛下に拝謁する他、安倍総理と年次首脳会談を開催する旨発表した。