日印関係最新情報

月間インド ニュース (2月号)

2014年3月10日掲載


インド・ニュース(2014年2月) 

1. 内政
2月1日、2日
 1日付ザ・ヒンドゥ紙によれば、1月31日に辞職したヴィジャイ・バフグナ前首相に代わり、ハリシュ・ラワット水資源大臣が、ウッタラカンド州首相に就任した。翌2日には、ムカジー大統領が、ハリシュ・ラワット水資源大臣の辞職を受理し、首相の助言に従い、グラム・ナビ・アザード保健・家庭福祉大臣に対し、水資源大臣の任務を兼ねるように指示した。
2月7日
 7日付ザ・ヒンドゥ紙は、4月に任期を迎える上院議員計55議席(16州)について7日に選挙が実施されると報じた。

2月14日
 2月14日付、タイムズ・オブ・インディア紙は、総選挙に関する世論調査の結果を発表した。当該調査結果によれば、インド人民党(BJP)率いる国民民主連合(NDA)は227議席(うちBJPは202議席)を獲得するという。一方で、コングレス党率いる統一進歩連合(UPA)の議席は101議席(うちコングレス党は89議席)に留まるとされた。
 15日付ザ・ヒンドゥ紙他各紙によれば、ケジリワル・デリー準州首相は、デリー準州議会においてデリー・オンブズマン制度導入法案(ジャン・ロクパル法案)を提出できなかったことを理由に辞職した。
2月17日
 17日付ヒンドゥスタン・タイムズ(HT)紙によれば、インド陸軍は、’China Cell’と呼ばれる、中国の増大する軍事的能力を監視するためのチームを編成した。情報筋によれば、このチームは、中国の軍事的能力のみならず、国際関係における戦略、ソフトパワー分野での取り組みや経済改革についてもモニタリングを行うことになっている。
2月25日
 25日付HT紙によれば、11の左派諸党及び地域政党らが、連立してコングレス党とBJPの二大政党に代わって政権成立を目指すことを発表し、共同宣言を発出した。誰がトップに立つか、という問題点は解決されていないが、今回の発表に参加した政党には、インド共産党(CPI)、アンナ・ドラビダ進歩連盟(AIADMK)、ジャナタ・ダル(統一派)(JD(U))等が含まれている。

2. 経済 
2月14日
 インド商工省は、14日、卸売物価指数(WPI)に基づく1月のインフレ率を5.05%(速報値)と発表した。昨年9月から11月まで7%台に高止まりしていたインフレ率は、11月から下落し始め、ようやく低水準となった。
2月17日
 18日付HT紙によれば、17日、チダンバラム財務相が、国会に2014年度暫定予算案を提出した。同財務相は、総選挙を前に人気策をとるこの最後の機会を捉え、一部消費財と車の物品税を削減した。
 18日付ザ・ヒンドゥー紙他は、国防予算が10%増の2.2兆ルピーであったことについて、伸び率が低いと批判し、中国の国防予算はその3倍とし、中国との防衛能力の差を埋め合わせることにはならないだろうと論じた。
2月28日
 28日、インド政府中央統計局は、2013年度第3四半期(13年10-12月)の実質GDP成長率を4.7%と発表した。第1四半期は4.4%、第2四半期は、4.8%であった。

3.外交 
2月4日~11日
 11日付の印海軍のプレスリリースによれば、4日~11日、インド海軍主催の多国間訓練「ミラン2014」がアンダマン・ニコバル諸島のポートブレアで行われた。インドを含む17ヶ国が集い、1995年の同訓練開始以来最大のものとなった。
2月7日
 8日付ザ・ヒンドゥー紙によれば、7日、チェンナイにおいて南インドで初となる韓国総領事館の開設式が行われた。リー駐インド韓国大使は、チェンナイ市及び周辺に約4000人の韓国人が在住し、またヒュンダイ自動車、サムソン電子工業を始め約150の韓国企業が活動していることを紹介しつつ、チェンナイ・バガロール産業回廊は今後発展が益々期待される地域であると述べた。
2月10日~11日
 インド外務省発表によれば、10日、デリーにおいて、インド外務省東アジア局長と中国外務省国境・海洋局長との間で、第5回「印中国境問題の協議と調整のための作業メカニズム」会合が開催された。双方は、昨年署名された国境防衛協力協定の実施、更なる信頼醸成措置等について協議した。
 インド外務省発表によれば、10~11日、デリーにおいて、メノン国家安全保障顧問と楊潔チ中国国務委員の間で第17回印中国境問題特別代表会合が開催された。また、楊潔チ国務委員は、シン首相を表敬した。タイムズ・オブ・インディア紙は、右会合において、中国は、国境の両軍兵士の行動を統制する行動規範を策定することを提案したと報じた。
2月13日 
 タイムズ・オブ・インディア紙によれば、13日、パウエル駐インド米大使は、グジャラート州において、モディ同州首相に会った。2005年に米国がモディ氏へのビザ発給を差し止めて以来、9年ぶりの米国大使によるモディ氏への往訪となった。
2月24日
 インド国防省発表によれば、24日、デリーにおいて、第6回印中防衛・安全保障対話が、マトゥール国防次官と王貫中・中国人民解放軍・副総参謀長の間で開催された。双方は、南アジア・地域の安全保障状況につき戦略的協議及び意思疎通の強化が認識の共有・相互理解の促進に資するとの見方で一致した。
2月28日
 インド外務省発表によれば、サルマン・サウジアラビア皇太子兼副首相兼国防相が、26日から28日まで、インドを公式訪問し、ムカジー大統領を表敬するとともに、アンサリ副大統領及びシン首相と会談した。