日印関係最新情報

月間インド・ニュース(2014年7月分)

2014年8月11日掲載


Ⅰ. 内政
7月9日
*9日、インド人民党(BJP)全国理事会が開催され、アミット・シャー同党全国幹事による新総裁への就任が決定された。同党発表によれば、モディ首相は、就任を祝すと共に、同総裁の偉大な指導力の下、BJPは更に強くなるであろうとの自信を表明した。
7月12日
*報道によれば、12日、モディ首相就任以降初のまとまった次官人事が行われ、通信省、産業省、都市開発省、女性子供省、繊維省、肥料省で、それぞれ新次官が就任した。
7月14日、15日
*報道によれば、14日及び15日、インド電気通信規制庁(TRAI)規則を改正する法案が、上下両院で採択された。同法案は、同庁委員長経験者が、政府役職に就くことを禁止する現行規則の変更を認めるもので、モディ首相が望むミシュラ元委員長の首相府首席次官就任に関するもの。
7月21日
*報道によれば、21日、ケジリワル庶民党(AAP)党首は、ジュング・デリー準州知事に面会し、同準州議会再選挙の実施を再要請した。これに対し同準州知事は、他党が同準州において政権を成立させる意思があるか聴取した後、大統領に報告すると述べた。
7月21日
*タイムズ・オブ・インディア紙によれば、21日、モディ首相は、首相就任後初めてムンバイを訪問し、9月に予定されているオバマ米大統領との会談で原子力関係について議論されることを視野に、ムンバイにあるバーバー原子力研究センターを訪問した。
7月23日
*報道によれば、デリーにあるマハラーシュートラ州が運営する食堂で、17日、シブ・セナ所属の国会議員11名が、ラマダンのため断食中の食堂従業員に対し、強制的にチャパティを食べさせる事件が発生し、23日の上下両院では、コングレス党をはじめとする野党各党が同事件を非難した。

Ⅱ. 経済
7月10日
*各紙報道によれば、10日、ジェイトリー財務大臣は、今年度(2014-15)予算案を国会に提出し、財政演説を行った。ジェイトリー大臣は、演説の中で「我々は財政に規律を持たせる必要がある。財政規律は最も重要なものである」と述べるなど、財政規律の重要性を強調した。(その後、予算は、18日に下院で、30日に上院でそれぞれ採択された。)
7月23日
*報道によれば、23日、ガドカリ道路交通相は、インド商工会議所連盟(FICCI)主催行事の席上、土地収用が最低でも80%完了していない道路工事事業については着手しない旨発言した。
7月24日
*ビジネス・スタンダード紙によれば、24日、保険セクターへの外資出資比率の26%から49%への引上げを可能とする保険法の改正について、閣議決定が行われた。この改正法案は、今予算国会にて審議される見込み。保険法改正法案は、外資出資比率の引上げに加えて、インド人による経営支配が条件とされている。専門家によると、外国人投資家による議決権の上限は26%に制限されないが、外国人投資家が経営権を支配する契約は認められない見通し。また、出資上限は、FDI(海外直接投資)及びFII(外国機関投資家)による投資の合計の上限が49%とされている。

Ⅲ. 外交
7月8日
*8日付インド外務省及び財務省の発表によれば、ヘーグ英外相及びオズボーン同財相が訪印し、モディ首相を表敬した他、それぞれ外相会談及び財相会談を実施した。モディ首相表敬においては、英側からキャメロン英首相からの英国訪問の招待が伝えられた。外相会談においては、経済連携、安全保障及び人的交流等について協議された。また財相会談では、英国が、インドのインフラ・プロジェクトを支援するために英国輸出金融から10億ポンドの融資限度を提供することが表明された。
7月15日
*15日、インド首相府は、ブラジルで行われたモディ首相と習近平国家主席との会談につき発表した。モディ首相は、第6回BRICS会合の前日である15日、ブラジルのフォルタレザに到着後すぐに習近平国家主席と会談した。会談は、モディ首相にとって初の中国の首脳レベルとの対話であり、80分間に及んだ。会談の中で、両首脳は、国境問題の解決策を見い出す必要性を強調した他、二国間関係について協議した。
*16日、インド首相府は、ブラジルで行われたモディ首相とプーチン露大統領との会談につき発表した。15日、ブラジルのフォルタレザにて、プーチン露大統領と会談し、今後数年間に渡るインド・露関係の大胆なビジョンとロードマップを作成する機会として、2014年12月にデリーで開催される年次首脳会談を楽しみにしていると述べた。
7月16日
*17日、インド首相府は、ブラジルで行われたモディ首相とズマ南ア大統領との会談につき発表した。16日、モディ首相は、ブラジリアにて、ズマ南ア大統領と会談し、会談の中で両首脳は、二国間関係を強化し、両国の国益と世界全体の発展を促進するため、国際的な場で密接に協力していくことを誓った。
7月17日
*17日、インド首相府は、モディ首相がブラジルで開催されたBRICS首脳会議を終えデリーに戻る途中でフランクフルトに到着した際に、メルケル独首相と電話会談を行ったことにつき発表した。会談の中で、モディ首相は、インドはドイツを非常に重要なパートナーと評価しており、二国間の戦略的パートナーシップを強化、深化すべく、緊密に協力したいと伝えた他、メルケル首相に対し、第3回インド・独政府間協議に向け、2015年にインドを訪問するよう求めた。メルケル首相は、モディ首相に対し、二国間訪問として、いつでもドイツを訪問してほしい旨述べた。
7月25日~27日
*インド政府発表によれば、スワラージ外相は、25日から27日まで、ネパールを公式訪問した。両国外相を共同議長として、23年ぶりに第3回合同委員会が開催された。スワラージ外相は、ヤダブ大統領やコイララ首相を表敬した。

Ⅳ.日印関係
7月7日
*7日付HT紙は、日本政府の青少年交流事業(JENESYS2.0)にインド人青年が参加し、東京と群馬を訪れたと報じ、参加国の青年が、日本ブランドへの理解と関心を深め、日本的な価値を学ぶという目的を達成したと評価した。