
1 内政
【BJP】
6月5日
BJPは、ムスリムへの侮辱行為を行い同党規則に違反したとして、BJPナショナル・スポークスパーソンのナブール・シャルマ氏、及び同党デリー支部広報部門長のナヴィーン・クマール・ジンダル氏を6年間の党員資格停止処分にした旨発表した。両名は5月末から6月初頭にかけ、テレビやツイッター等で予言者ムハンマドを侮辱する様な発言やコメントを投稿、国内のムスリム・コミュニティー(及び世界各国)を中心に多くの抗議の声が上がっていた。
【マハーラーシュトラ州】
6月24日
タークレー・マハーラーシュトラ州首相(シブ・セナ党首)は、同州下院議長に対し、エークナート・シンデ議員らの議員資格取り消しを要求した。
マハーラーシュトラ州下院議会副議長のもとに、シブ・セナ離反議員34名の署名が書かれた、同副議長宛ての不信任決議案が電子メールにて届けられた。同副議長は決議案が匿名の電子メールによって送られた事を理由に同案を拒否した。
6月26日
エークナート・シンデらシブ・セナ離反議員は、マハーラーシュトラ州下院議長によって拒否された同州下院議長への不信任決議案に関し、最高裁判所に提訴した。
6月29日
マハーラーシュトラ州知事が、タークレー同州首相に対し、同州議会での信任投票の実施を指示した。
タークレー・マハーラーシュトラ州首相が辞任した。
6月30日
エークナート・シンデ・マハーラーシュトラ州議会議員(シブ・セナ)がマハーラーシュトラ州の新州首相に就任、並びに、デヴェンドラ・ファドナビス同州議会議員(BJP、元同州首相)が同州副首相に就任した。
【ヒマーチャル・プラデシュ州】
6月14日
モディ首相は同州を訪問し、今年末に控える同州議会選挙向けたBJPによる選挙キャンペーンを開始させた。
【カルナータカ州】
6月1日
当地メディアは、カルナータカ州のDKシヴァクマール・同州コングレス委員長が、脱税の疑いで裁判所への出頭を命じられた旨報じた。
6月20~21日
モディ首相はベンガルール及びマイソールを訪問した
【アッサム州】
6月9日
ヒマンタ・ビスワ・サルマ・アッサム州首相(BJP)が同州内閣の改造を実施し、2名の新閣僚が宣誓を行った。
【ウッタル・プラデシュ州】
6月3日
モディ首相は同州を訪問し、8000億ルピー相当の各種開発計画の定礎式に参加した。
【グジャラート州】
6月10日
モディ首相は同州を訪問し、ナヴサリ市で医療センター等複数開発計画の定礎式に参加。その後、アーメダバード市に移動し、印国立宇宙促進・認可センター本部の落成式に参加した。この度のモディ首相による訪問において305億ルピー相当の各種開発計画の定礎・落成式が行われた。
6月16~17日
モディ首相は今月2度目となる同州訪問を行い、2100億ルピー相当の各種開発計画の定礎式に参加した。
【コングレス】
6月1日
印財務省監視局は、ナショナル・ヘラルド紙に関する汚職の疑いで、ソニア・ガンディー・コングレス党暫定総裁、及びラーフル前総裁に対し出頭命令を発出した。
【大統領選挙】
6月9日
印選挙管理委員会は、コヴィンド大統領の任期終了(7月24日まで)を受け、第16回大統領選挙の各日程を発表した。候補者指名の締め切りは6月29日、投票は7月18日、開票は7月21日を予定している。
6月22日
7月に予定される印大統領選挙に関し、与党側は指定カースト(ST)出身の女性であるドラウパディー・ムルム元ジャールカンド州知事を、野党側はヤシュワント・シンハ元財務・外務相をそれぞれ大統領候補に指名した。
【副大統領選挙】
6月29日
印選挙管理委員会は、ナイドゥ副大統領の任期終了(8月10日まで)を受け、副大統領選挙の各日程を発表した。候補者指名の締め切りは7月19日、投票は7月22日、開票は8月6日を予定している。
【上院議員選挙】
6月10日
本年6月から8月にかけて任期満了を迎える15州57議席を巡る上院議員選挙投開票が実施された。BJPはシタラマン財相やゴヤル繊相含む22名(3名減)が当選、ウッタル・プラデシュ州で議席を増やしたものの、ラジャスタン州やアンドラ・プラデシュ州で議席を減らし、上院(全250議席)での保有議席数は92議席となった。なお、投票の行われた上院議席の内、11州議会41議席の立候補者は、対立候補無しのため無投票で当選した。
2 経済
6月25日
インド政府は3,000トンの小麦をアフガニスタンに供給したことを発表した。WFPとのパートナーシップにより、33,500トンの小麦輸出に成功している。
3 外交
(印・アフリカ諸国関係)
6月1日
ジャイシャンカル外相が、ラマコエ・レソト外相とニューデリーで会談を実施し、二国間協力の機会創出と開発パートナーシップ強化の見通しについて議論した。
6月1~3日
ナイドゥ副大統領が、セネガル大統領を訪問し、インドがアフリカに対して緊密に関与していくことを確認した。
6月22日
ジャイシャンカル外相が、アディスアベバを訪問し、ゼウデ・エチオピア大統領と会談を実施した。両国は、二国間協力について議論したほか、地域や国際的な状況について意見交換を行った。
(印・カナダ関係)
6月1日
ジャイシャンカル外相が、ジョリー・カナダ外相と電話会談を実施し、二国間協力の拡大方法に加え、ウクライナ侵攻によるインド太平洋や全世界における影響について、意見交換を行った。
(印・仏関係)
6月2日
ジャイシャンカル外相が、ル・ドリアン・仏外相と電話会談を実施し、二国間の戦略的協力やその他事項について議論したほか、ウクライナ侵攻やインド太平洋について意見交換を行った。
(印・オーストリア関係)
6月2日
ジャイシャンカル外相が、「GLOBSEC 2022 Forum」のサイドラインで、シャレンベルク・オーストリア外相と面会した。
(印・スロバキア関係)
6月2日
ジャイシャンカル外相が、ヘゲル・スロバキア首相を表敬し、コルチョク・スロバキア外相とも面会した。
(印・モンテネグロ関係)
6月3日
ジャイシャンカル外相が、ジュカノビッチ・モンテネグロ大統領と面会し、観光や投資、医療、気候変動などを含む重要事項について議論した。
(印・カタール関係)
6月5日
ナイドゥ副大統領が、カタールを訪問し、シェイク・タミーム・ビン・ハマド・アール・サーニ首相を訪問し、二国間関係の発展を肯定的に評価したほか、全ての領域で歴史的友好関係をさらに強化することで合意した。
(印・イラン関係)
6月8~10日
アブドラヒアン・イラン外相が、8日から10日にかけて訪印し、ジャイシャンカル外相と会談したほか、モディ首相を表敬、ドヴァル国家安全保障顧問とも面会した。両大臣は、政治、文化などを含む二国間関係の全範囲について議論した。
(印・シンガポール関係)
6月15日
ジャイシャンカル外相が、バラクリシュナン・シンガポール外相とニューデリーで会談を実施し、両国の二国間アジェンダを前進させることを確認した。
(印・ASEAN関係)
6月16~17日
ジャイシャンカル外相が、ニューデリーで開催された、ASEAN・印特別外相会談(SAIFMM)に参加し、ASEANとインドの対話関係30周年を記念した。また、閣僚は地域や国際的な発展やパンデミック後の経済回復について意見交換を行った。
6月17日
ジャイシャンカル外相が、ASEAN・印特別外相会談(SAIFMM)のサイドラインでブルネイ、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムそれぞれの外相と会談を実施した。
(印・タイ関係)
6月16日
ジャイシャンカル外相が、カチャナラック・タイ副首相兼外相特使と会談を実施し、ミャンマーに関する懸念や評価について意見交換を行った。
(印・ブルネイ関係)
6月16日
ジャイシャンカル外相が、エルワン・ブルネイ第二外務相と会談を実施し、二国間協力を前向きに評価したほか、貿易や投資、エネルギー、宇宙問題について議論した。
(印・バングラデシュ関係)
6月20日
モメン・バングラデシュ外相が、ナイドゥ副大統領を表敬した。
(印・豪関係)
6月21日
ジャイシャンカル外相が、マールズ豪副首相兼防衛相と会談を実施し、現代の課題に効果的に対処するために両国の戦略的パートナーシップを強化することで合意した。
(印・UAE関係)
6月28日
モディ首相がUAEを訪問し、ムハンマンド大統領と会談を実施し、先月亡くなったハリファ大統領に対して哀悼の意を示した。
(英連邦首脳会議)
6月22~23日
ジャイシャンカル外相が、英連邦首脳会議で民主主義、平和、ガバナンスに関するスピーチを実施し、コロナ後の回復や気候変動、現在進行中の世界的な紛争も含めた現代の深刻な課題に対して、一丸となることが重要であると強調した。
ジャイシャンカル外相が、英連邦首脳会議のサイドラインで、各国外相と会談を実施した。(オマモ・ケニア外相、コートニー・ベリーズ外相、ジョリー・カナダ外相、スミス・ジャマイカ外相、ビルタ・ルワンダ外相、ピーリス・スリランカ外相、フランシス・シエラレオネ外相)
(BRICS)
6月23~24日
モディ首相が、BRICSオンライン首脳会合に出席し、BRICSアイデンティティの強化を呼びかけ、BRICS文書のオンラインデータベース、BRICS鉄道研究ネットワークの設立、及び中小零細企業間の協力強化を提案した。また、繊細な事案は政治化されるべきではないが、BRICSメンバーはそれぞれの安全保障上の懸念を理解し、テロリスト指定において相互協力すべきと述べた。
(G7)
6月26~28日
モディ首相が、G7のサイドラインで、各国首脳と会談を実施した。(ウィドド・インドネシア大統領、ショルツ・ドイツ連邦首相、トルドー・カナダ首相、フェルナンデス・アルゼンチン大統領、ラマポーザ・南アフリカ大統領)
モディ首相が、G7のサイドラインで、各国首脳と立ち話を実施した。(ジョンソン・英国首相、ドラギ・イタリア首相、バイデン・米国大統領、マクロン・フランス大統領)
モディ首相が、G7のサイドラインで、フォン・デア・ライエン・欧州委員会委員長と会談を実施した。
4 日印関係
6月28日
岸田文雄内閣総理大臣は、G7のサイドラインにおいて、モディ首相と立ち話を実施した。
6月30日
インド高速鉄道に関する第14回合同委員会
オンライン形式で開催し、ムンバイ=アーメダバード間高速鉄道事業の円滑な推進に向け、土木工事等の進捗を確認すると共に、今後も同事業を着実に進めていくことを確認した。
第4回日・インド・サイバー協議
オンライン形式で開催し、両国のサイバー政策やサイバーセキュリティ戦略、両国が直面しているサイバー空間の脅威、ICTサプライチェーン・リスクや5G政策について意見交換を行うとともに、能力構築支援関連の二国間協力や国連、日米豪印、ASEAN地域フォーラムにおける協力についても議論し、両国は、次回協議を適切な時期に対面で開催する方向で調整を進めることで一致した。
今月の注目点:G7サミット モディ首相スピーチ
モディ首相が、G7首脳会合における「気候変動・エネルギー・保健」及び「食料安全保障・ジェンダー平等」に関するセッションでスピーチを実施した。セッションでは「インドは世界人口の17%を占めているにも関わらず、世界に占める二酸化炭素排出量は5%に過ぎない。我々はエネルギー容量の40%を非化石燃料から供給するという目標を9年前に達成し、10%をエタノール配合のガソリンから供給するという目標を5ヶ月前に達成している。インドには世界初の完全な太陽光操業の空港があり、巨大な鉄道システムはこの10年でネットゼロになる。」などと述べた。