
平成22年1月
財団法人日印協会会長 森 喜朗
会員の皆様、明けましておめでとうございます。
ご健勝にて新年をお迎えのことと、お喜び申し上げます。
私共協会へのご協力に心より御礼申し上げます。
インドは1991年以来、外資規制緩和や国営企業民営化等の経済自由化政策を着実に実行し、アジアにおいては、日本、中国に次ぐ第3位の経済大国になりましたが、近年はアジアでのみならず、世界でもその存在感が増してきています。昨年5月に実施された下院議員選挙でマンモハン・シン首相率いる与党連合が圧勝しました。国内の政治基盤を一層強固なものとし、貧困や格差の是正という長年の課題に着実に取り組み、積極的かつ多極的な外交を展開することで、新興国の雄として、政治的にも経済的にも外交的にも、国際社会での存在感を急速に高めております。
昨年はわが国においては、自由民主党・公明党連立政権に代わって、民主党を中心とする連立政権が新しく登場致しました。このような政治情況の変化はありましたが、日印関係に関しましては、今後、更に大きく発展していくものと確信しております。すでに、鳩山総理は、今世紀に入ってから数回の訪印を行っています。
年末のあわただしい時期でしたが、12月27日から29日まで、鳩山総理は、毎年交互に首脳が相手国を訪問するとの約束を尊重し、インド(ムンバイとニューデリー)を訪問しました。マンモハン・シン首相との間で、日印安全保障対話の深化(外務・防衛両省間の次官級協議の発足など)、経済連携協定(EPA)の早期締結、デリー・ムンバイ間の貨物新線(DFC)の建設の促進および産業大動脈(DMIC)の建設のための共同基金創設など、両国関係の強化で合意しました。気候変動問題での進展、国連安全保障理事会の改革、東アジア共同体構想についての協議などについても、あらためて緊密に協力していく決意を表明しました。
私が2002年に訪印して始まった「日印グローバル・パートナーシップ」は、その後「日印戦略的グローバル・パートナーシップ」に格上げされましたが、鳩山政権のもとでも順調に進展していることは、喜ばしい限りです。
財団法人 日印協会は、引き続き法人会員・個人会員の皆様と密接な連携を保ちながら、新たな会員の獲得と、日印間の民間レベルでの友好親善の輪を広げるため、なお一層努力いたしたいと考えます。インドに進出したわが国の企業は、630社近くになりましたが、当協会の法人会員の数も徐々にではありますが着実に増えております。
昨年は、時代の要請に合わせて『ホームページ』を刷新して、内容の充実と迅速な情報の提供を図ったほか、インドに造詣の深い学識経験者の執筆によるWEB版『現代インド・フォーラム』(季刊)の刊行に踏み切りました。新年早々には第4号(2010年冬季号)が発刊されました。これらの新企画に加えて、引続き会報『月刊インド』を日本人のみならずインド人の皆様にも広げていくために、在日インド人の指導者たちからの英文投稿の掲載などに踏み切りました。
特に、本年中には、当協会は、平成20年12月に施行された公益法人改革関連法に基づく『新公益財団法人』として新しい一歩を踏み出す考えです。目下そのための定款の改定作業など諸準備を行っております。新たな公益財団法人に認定されますと、社会的信用もこれまで以上に高まり、寄付や会費について税の優遇を受けることができることとなり、活動基盤の強化ができます。
皆様のこれまでのご理解とご協力に感謝いたしますとともに、一層の
ご鞭撻、ご協力をお願い申し上げます。
皆様のご健勝をお祈りしつつ、年頭のご挨拶とさせていただきます。