事業報告

概 況

 日印協会は、昨年(2010年)11月1日、旧法人の解散・登記及び、新法人『公益財団法人日印協会』の登記を行ない、今年で108年に及ぶ協会の歴史中で新たな一歩を踏み出しました。関係各位のご支援の賜物と厚く御礼申し上げます。今後はこれまで以上に、会員はもとより一般の公益のために、日印民間交流の輪をいっそう積極的に拡大していくこととなりました。引き続き関係各位のご支援をお願い申し上げます。

 国際社会におけるインドの存在感が増大するなかで、日印関係も大きく発展しました。日印関係は、2000年に協会の森喜朗会長が現職の首相として10年ぶりに訪印し、「日印グローバル・パートナーシップ」を打ち上げ、次いで2007年には「日印戦略的グローバル・パートナーシップ」に格上げされました。昨年10月には、菅直人総理大臣と訪日したマンモハン・シン首相との間で「次なる10年に向けた日印戦略的グローバル・パートナーシップのヴィジョン」が合意されました。

 2007年から交渉を重ねていた『日印包括的経済連携協定』(CEPA)は、今年2月に署名され、5月に衆参両院を通過して国会の承認が得られました。両国間の批准書交換を経て、本年8月には、発効する見込みです。これにより日印経済関係は、貿易のみならず各種投資、知的所有権保護、人の交流など広範な分野での発展に大きな弾みとなるでしょう。政治的には、日印間の外務・防衛当局の次官レベルでの協議(いわゆる2プラス2)も発足しました。インドに進出した日本企業も750社を超えました。今後、デリー・ムンバイ産業大動脈に沿った地域のみならず、チェンナイやバンガロールなど南インドへの進出企業も増加し、日印間の貿易額も現在の103億ドルから画期的に増加することが期待されています。このような環境の下で、長年に亘り両国の交流促進に貢献してきた当協会に対する内外からの期待も益々高まってきています。

 昨年、2010年3月末には91社であった法人会員数は、本年3月末の時点では当初目標の100社を超え、106社となりました。4月から2011年度となり、一部に休会、退会の法人も出ましたが、差引き2社増え現在(5月末時点)で108社となりました。

 来年(2012年)は両国の国交樹立60周年にあたり、政府及び各種団体により、両国の交流を促進する各種文化交流事業と催しが検討されています。協会としても積極的に協力すべく、現在の会員の皆様のご支援に加え、新規会員の獲得の努力を続けてまいります。

 3月11日の東日本大震災により当初3月に開催を予定した、プラサド新駐日インド大使の歓迎会を4月に、協会幹部のインド出張を6月に延期するなどし、当期収支は448,586円の黒字となり、年度当初予算のマイナス1,209,210円に比して差引き約166万円改善しました。

 2010年度においては、協会活動の中心である、機関誌『月刊インド』の発行及び Web
版季刊誌『現代インド・フォーラム』を予定通り発刊し、内外から評価を頂きました。

 事業活動の詳細は、事業活動記録をご参照いただきますが、期間中の主な活動は下記の通りです。


1. 交流会

 11月18 日、協会の会員を中心とした日印交流のネットワークの強化と拡大を目的とした交流会を、丸の内のインドレストラン「マハラジャ」で開催しました。インドとの交流に熱心に関わっておられる約60名の参加がありました。

2. 講演会

 11月19日、外務省の梅田邦夫アジア太平洋局南部アジア部長をお招きして、「興隆するインドとわが国との関係」と題した講演会を 日印経済委員会と共催で開催しました。インドに対する関心の高まりを反映し約130名が参加しました。

3. 平林理事長のデリー出張

 1月7日~15日 まで8日間出張、インド政府及び民間の要人や日系企業の幹部と面談し、情報交換や視察を行いました。

4. 堂道・斎木新旧駐印大使の歓送迎会の開催

 2月24日、堂道秀明及び斎木昭隆旧新駐印両大使歓送迎会を、国際文化会館において当協会主催で行いました。森喜朗協会会長はじめ、福田康夫日印友好議員連盟会長ほかの議員、外務省・経済産業省幹部、日本商工会議所会頭ほか日商及び日本経団連の会員企業の幹部や担当者の方々、在京インド大使館から着任間もないプラサド新大使ほか幹部館員、当協会の個人会員など、予想を大きく超える約240名の参加がありました。


事業活動記録

1.評議員会及び理事会の開催

開催時期 会議名 議題 場所
2010/11/04 新財団 第1回評議員会 ①公益財団法人への移行認定の件
②役員の任期継続の件
日印協会事務所
2010/12/21 第1回 理事会
第2回 評議員会
①平成22年度財団法人日印協会事業報告に関する件
 (平成22年4月1日~10月31日)
②平成22年度財団法人日印協会決算報告に関する件
 (平成22年4月1日~10月31日)
③公益財団法人日印協会への移行に関する件
④旧財団の事業計画及び予算の新財団による継承に関する件
⑤基本財産の指定に関する件
ホテルルポール麹町「アメジストの間」
2011/03/08 第2回 理事会
第3回 評議員会
①役員報酬規約の公益財団法人としての引継および改正に関する件
②2011年(平成23年)度事業計画(案)に関する件
③2011年(平成23年)度予算(案)に関する件
④会員規則、事務局職員就業規則、会計処理規定の公益財団法人としての引継および改正に関する件
憲政記念館第3会議室

2.協会機関誌『月刊インド』の発行

年間10回発行し、会員のみならずインド関係の催しで広く一般に配布、インド及び日印関係に関する情報やインド関係の著作を紹介しました。


号番号 発行日 主要テーマ
107-9 11月号 2010/11/12 「公益財団法人日印協会」として新たな出発
マンモハン・シン首相の訪日
インド・ニュース
マンモハン・シン首相の訪日
107-10 12月号 2010/12/17 梅田邦夫外務省南部アジア部長講演会の開催
日印協会交流会
インドニュース
イベント紹介
108-1 1月号 2011/01/21 第61回インド共和国記念日に際しての挨拶
第一回評議員会及び理事会の報告
インドニュース
日印貿易概況
108-2 2-3合併号 2011/03/11 デリー出張記
新旧駐インド大使歓送迎レセプションを開催
インドニュース
イベント紹介

3.Web版季刊誌『現代インド・フォーラム』の発行

名称 主要テーマ 執筆者
2011年冬季号 №8 特集:EPA経済連携協定
 躍進するインドとその戦略的重要性
 我が国の新たなEPA戦略についての一考察
 日印包括的経済連携協定

平林 博
塚田 玉樹
栗原 恵津子

その他の活動については、
“活動のご紹介”欄をご参照下さい。